愛していれば、奇跡もきっと起こる―バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)。
初版は1994年、ですが古さを感じさせません。事故で亡くなった人からのメッセージ、そこに集まるそれぞれの物語。しんみりしそうな話しですが、前半は夢見事のように怖さより急に居なくなってしまった相手への再会で楽しささえ感じるテンポ良く読めるのですが、後半はジーンとさせる。大人も子どもも読めるし、作品のメッセージも嫌味なく伝わってくる。
やっぱり上手いな〜と思わせる一冊でした。
>8点