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『人生余熱あり』 城山 三郎 光文社文庫

城山三郎
コメント: 『人生余熱あり』 城山 三郎 光文社文庫

 老いることは、悲しむべきことではない。老後には自由が満ちている。会社からも、家族からも、時間からも自由、世評からの自由もあれば、他人の目からの自由もある。自分を偽らずに、好きなことをするために、ボランティアに、発展途上国に、小さな会社に身を投ずる人々。著者自ら足を運び取材した、“熱情いまだ冷めやらぬ男たち”の雄姿。

このタイトルの余熱とは定年後第二の人生も熱く生きる人たちのこと。
今までの仕事とは別にまた熱く生きるとは・・その情熱はまだまだ覚めずというところ。
書かれてる人たちは大手企業でバリバリ働いていた人たちなので、自分たちと重ねるのは難しいと思うけど、こう生きられる人は羨ましいし、その情熱を傾けられるものを見つけるのはマネできそう。
迷走し続ける私には眩し過ぎるかな。。

2012.10.30 Tuesday 01:15 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『御手洗潔のメロディ 』   島田 荘司  講談社文庫


何度も壊されるレストランの便器と、高名な声楽家が捜し求める美女。無関係としか思えない2つの出来事の間に御手洗潔が存在するとき、見えない線が光り始める。御手洗の奇人ぶり天才ぶりが際だつ「IgE」のほか大学時代の危険な事件「ボストン幽霊絵画事件」などバラエティ豊かな4つの傑作短編を収録。

発表した雑誌も時系列もバラバラで、一冊の本と思うと読みづらさがあって、中途半端にシリーズを読んでるとちょっと楽しめないかも。相変わらず御手洗さんのもったいぶるシーンにイラッと来ますし(笑)。
とはいえ「IgE」「ボストン幽霊絵画事件」は面白かったです。
他の2編は御手洗さんのエピソード的な話なので…御手洗ファンならキャッと…くるのかな?

7点
2012.10.21 Sunday 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『さよなら私』  みうら じゅん 角川文庫


「自分」へのこだわりを捨ててラクに生きよう。仏教でいう「空(くう)」を知ろう。そもそもは何もないところから生まれ、何もないところに帰っていくだけのこと。気持ちが軽くなるMJ的人生指南。 

「私らしい私」なんて、どこにもいない。「自分」へのこだわりに別れを告げれば、人生はもっとラクに、楽しく生きられる。

タイトルを見るとヤバそうだけど、こだわりの自分を捨てると楽になれるよ・・みたいな。ちょっとザックリしすぎ?
自分のこだわりだったり自分らしさが自分を縛ってる・・・こだわりが無くなったら自分が自分でなくなる…なんて私は思うけど、そんな考え方が自分というものを小さくしてるのかも。
まぁライトな文章だし、コラムのように書かれているのであっという間に読めるけど…
いいかげんなようでいい加減、深く考えてのいい加減なのだ。
読み手によって解釈が変わると思うけど、誰にでも思いはめられそう。
また間をおいて読んでみたい。また感じ方が違うかも。
2012.10.19 Friday 11:05 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『銀の匙 Silver Spoon 5』 荒川 弘  小学館

[ マンガ ]
大ヒット酪農青春グラフィティ第5弾!!

大蝦夷農業高校での生活は、時間との戦いだ。
実習、部活、寮の仕事、そしてエゾノー祭の準備…
日はどんどん短くなる。断らない男・八軒は、断れない男でもある。
誰よりも忙しい八軒の秋は、めまぐるしく過ぎていく…
サンデー本誌でも大好評の秋編を収録!
面白くて美味しい北海道の秋をご堪能ください!!
 

動物相手には待ったがきかない。御影アキのことは気になるし、誰かが困ってれば手をさしのべてしまう。それ故にまったく休む時間もなく動き続ける八軒だが、ノンストップで動く中で落ち込む時間もないし自分を必要とされてる実感だったりを感じる。
まさに青春。
スポコンでなくても学生生活を堪能してるマンガで面白い。
結構登場人物が多いけど、個性的なキャラと分かりやすい描き方で、頭を使わずにスラスラ読める。
男性女性関係読めるのがうれしい。
今後の展開も楽しみです。
2012.10.19 Friday 00:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『ねこノート 1 』  生藤 由美  集英社

[ マンガ ]

“ねこだって役に立ちたいのさ"(虎鉄) “あたしの瞳には素敵なものがいっぱい見える"(なず) “人間てゆーのはどこまでも謎だらけさ"(ぽん太)
ねこたちがそーっとうちあけてくれる、内緒の「あのね…」を綴ったノート。小さな愛に出会える、ねこオムニバス集・第1巻。


マンガ『ゾッチャの日常』の最新作。これも猫を主人公にした短編連載。だからいろんなシチュエーションの猫がたくさん出ていて面白いです。
今のところ元は野良猫だったりというミックス猫ばかりで親しみがもてるし、なによりみんなかわいいリアル風猫。
続きも楽しみ、猫好きの人は是非〜♪

2012.10.18 Thursday 00:49 | comments(0) | trackbacks(0) | 

Casiopea 3rd Live   


   ▲Casiopea 3rd Live in Tokyo Jazz 2012
野呂一生(Gt.)
大高清美(Organ&Key.)
鳴瀬喜博(Bs.)
神保彰(Dr.)



ちょうど今日は名古屋のクラブダイアモンドホールでのライブだったはず。
行きたかったな〜。
新生Casiopea 3rd 。
演奏を聴くと、キーボードが変わるというのはやっぱり違うな〜と思うのですが、悪い意味ではなく、まさに新生って感じ。
↑はライブ演奏なので更にいいですよね。
ほぼ懐かしい曲だけにどうしても比べてしまいますが、早くこのメンバーで新曲聴きたいです。
2012.10.16 Tuesday 22:59 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『おいち不思議がたり』 あさの あつこ PHP文芸文庫

おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えること。そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、複雑にからみ合う因縁の糸を解きほぐしていく、青春「時代」ミステリー。

医者の仕事を手伝っているおいちには、まだ治療として人を治すことは出来ないが、自分に出来ること…でも自分の出来ることの少なさに気持ちも沈んでしまうけれど、それでも体が動いてしまう。
決して勝気な女の子ではないけれど、困ってる人には手を差し伸べたい。彼女には他の人には見えないものが見えるのだから。
時代小説にはあまりないちょっとSFタッチとミステリー、若い女性も読めそうな設定で面白いです。
読みやすいし、やはりキャラがすごくたっていて魅力的なんですよね。
この本もシリーズ化されているそう。
この後も要チェックです。

8点

2012.10.14 Sunday 21:58 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『木練柿』  あさの あつこ 光文社時代小説文庫

 胸を匕首で刺された骸が発見された。北定町廻り同心の木暮信次郎が袖から見つけた一枚の紙、そこには小間物問屋遠野屋の女中頭の名が、そして、事件は意外な展開に…(「楓葉の客」)。表題作をはじめ闇を纒う同心・信次郎と刀を捨てた商人・清之介が織りなす魂を揺する物語。時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続くシリーズ第三巻、待望の文庫化。
 
三作目は短編と中編が入ってるのですが、短編の方はミステリー色が強く、表題にもなっている「木練柿」は遠野屋のお内儀の目線から書かれていて清之介とおりんの出会い、そして遠野屋の家族繋がり、また清之介と同心の小暮との信頼、絆が描かれてます。
もちろん最初の巻の方に二人の出会いは書かれてるのですが、また違った目線から見るのも面白いですね。物静かな清之介も心の内は揺れ動くものもあり・・・それが人間くさくていいのです。
まだまだシリーズとして続いてます。
次が楽しみです(文庫になってからと思うけど・・・)。

9点


2012.10.11 Thursday 00:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『もっと! 仏像に恋して 』 真船 きょうこ 新人物往来社

 ベストセラー『仏像に恋して』に待望の第二弾が登場! 今度の舞台は京都、奈良、東京、大分、そして仏教発祥の地インド、震災直後の会津。 仕事で忙しく、会社と家を往復する毎日。そんな心身を休ませてくれるのは、なんといっても素晴らしい仏像たち! さあ、あなたの人生を劇的に変える、仏像めぐりに出かけよう! !

今回第一章では京都女一人旅を決行。「定朝の三阿弥陀」を巡る旅として法界寺・平等院・法金剛院に。女性視線からのちょっとファンタスティックな表現ながら、絵はオールカラーもあってなかなか迫力があるし、結構細かい説明も入れてくれてます。
第二章では、奈良法隆寺、東京の国立博物館、第三章ではインドへ。
あと、九州と震災後の会津へと・・・。

今回も面白かったなぁ、何年か前に法隆寺に行ったけどまた行きたい。のんびり見たいとおもうと一人旅もいいかもしれませんね〜。しっかり予習して…ですけど。。
2012.10.02 Tuesday 00:36 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『透明人間の納屋』 島田 荘司  講談社文庫

 透明人間はこの世に存在する。人間を透明にする薬もある。見えないから誰も気がつかないだけなんだ、この町にだっているよ。……学校、友人、母親、すべてに違和感をもって生きる孤独な少年、ヨウイチがただひとり心を開き信じ尊敬する真鍋さんの言葉だ。でもどうしてそんな秘密を知っているのだろうという疑問がぬぐいきれないでいるところに、不可解な誘拐事件が発生した。密室から女性が蒸発したかのように消失したのだ。透明人間による犯行だと考えると謎は氷解するのだが


かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド〜の文庫化。
時代が昭和50年代という、記憶の中にまだある昔が舞台。
透明人間や宇宙人など、子どもが興味を持ちそうな話なのだが、内容としてはかなり重め。小学生ぐらいにはちょっと分かりにくいし、かなり大人びた主人公。
しかし、大人が読み進めるには十分に興味の持てる展開。
話の冒頭から、地名は何となく読める場所。そして不可解な事件はまるで繋がらないのだが…
ラストまで読み進めると、なるほど。と思える着地点。
しかしそれは急に現実に戻されたのと、ただただ寂しいのみ。
ミステリーとしては面白いけれど、心は寂しいだけ、といった読了感。

ライトには読めない少年少女向け小説…自分の子が小学生だったら積極的には勧めないかも。

8点
2012.10.01 Monday 00:45 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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