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『あぽやん』 新野 剛志 文藝春秋

遠藤慶太は29歳。大航ツーリスト本社から成田空港所に「飛ばされて」きた。返り咲きを誓う遠藤だったが―パスポートの不所持、予約消滅といった旅客のトラブル解決に奮闘するうちに空港勤務のエキスパート「あぽやん」へと成長してゆく、個性豊かな同僚たちと仕事への情熱を爽やかに描いた空港物語。  

この物語の珍しいのは、お客さんのチケットを預かってから無事出発するところまでを見守る職業を狙ってるところ。まずチケットを持ってるか、パスポートを持ってるか…から始まるわけですが、色んなお客さんや家族がいるわけで、それにいちいち過剰に反応していてはいけないのですが。。
新人なゆえのプライドや失敗、上司のおちゃらけているようでちゃんとしたプロ意識。など、いろいろな人間模様が見えて、ドキドキはさせられるけど、それでもライトに書かれていて面白かったです。

またシリーズとして、続きが出てるようなので、そちらも読んで見たいとおもいます。

8点
2012.08.31 Friday 11:47 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ぶたぶたカフェ』 矢崎 存美  光文社文庫

カフェ“こむぎ”は、早朝オープンの人気店だ。ぬいぐるみ店長・山崎ぶたぶたが作る、とびきりおいしい朝食!ふんわりパンケーキに熱々フレンチトースト、自家製ソーセージにたっぷり野菜のスープ…。不眠症が続き、会社を辞めた泰隆は、夜はバーに変身するこの店で働き始めた。ぶたぶたとの不思議な交流が、彼の疲れた心を癒してゆく―。傑作ファンタジー。

母子家庭に育ち、名のある会社に勤めていた主人公。その母が再婚し新婚旅行に言ってる間に、良い子でいた?仮面を外すべく会社を辞め、以前から声を掛けられていたバーに働くことに。
そこで…ぶたぶたさんと出会うわけですが…。
今度はカフェをオープンしてたんですね。表紙にもあるような分厚いパンケーキ・・・体のことを考えた優しいメニュー。
存在感はばっちりあるのですが、あくまでも脇役…名脇役ですよね。
何故かそこにいるっていう…。。
主人公の気づかなかった悩みだったり背負ってたものを軽くする、何気ない言葉に癒されます。

ホットケーキ・パンケーキ中心としたカフェ…モデルとなってる喫茶店があるらしい。行きたいなぁ。


8点

2012.08.28 Tuesday 11:10 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『最後のディナー』 島田荘司 文春文庫

ミステリー作家の石岡は女子大生の里美に誘われて英会話学校に通い始めた。ふたりはそこで知り合った孤独な老人・大田原と親交を深めるが、大田原はイヴの夜の晩餐会を最後に帰らぬ人となった。老人はなぜ、「神を見た!」と叫んだのか。御手洗が見抜いた真相とは?「龍臥亭事件」の犬坊里美が再登場。表題作など全3篇。 

…読む順番を間違えた…けれど、 違和感はなく読めた。
「最後のディナー」は、結構読み応えがあってかなりよかった。
石岡くん・・・いい年齢になってるけど、どたばたしちゃってます…。
里美さんってどんな人なんだろう、気になります。
やっぱり順番はあるていどは気にしながら読んだほうがよかったな。。

8点
2012.08.21 Tuesday 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『高原のフーダニット』 有栖川 有栖  徳間書店

 「オノコロ島ラプソディ」容疑者には鉄壁のアリバイ。国産み神話の淡路島で、火村を待ち受ける奇天烈な事件。「ミステリ夢十夜」有栖川有栖は近ごろ怪夢を見る。火村と彼を次々と不可思議が襲う夢だ。今夜もきっと…。「高原のフーダニット」弟を手にかけました…美しい高原を朱に染めた双子殺人事件は、一本の電話から始まった。透徹したロジックで犯人に迫る、これぞ本格=フーダニットの陶酔。ミステリ界の名手、初の中編集。

火村シリーズの中編3編。
そのうちの「ミステリ夢十夜」は夢に関わる短編を一つにまとめたもの、これが面白いかな。
「高原のフーダニット」は本格ミステリーだけど犯人がそのまんまだったのが惜しいかも。
とはいえ、さくさく読めるし楽しめる安心出来る一冊。
 
8点

2012.08.12 Sunday 16:25 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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