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■未完成日記2012■1月分まとめ。

[ その他 ]
 
<<本・エッセイ>>4
『真夜中の探偵』 有栖川有栖
『KAGEROU』 齋藤智裕
『水晶のピラミッド』
 島田荘司
『見仏記』 いとうせいこう・みうらじゅん


<<ノンフィクション・マンガ・他>>3
マンガ『さようなら女達』 大島弓
マンガ『ほうせんか・ぱん』 大島弓子
マンガ『ダリアの帯』 大島弓子


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今年から本のカウントの仕方を変えてみようと思う。
小説・エッセイを≪本≫の括りにしてしまう。
しかし、カテゴリーはなるべく分かりやすく分割して行こうと思う。
(出来る範囲内で)

あと…モタモタしてるまにマンガなどはUPし忘れてしまう。
〜が、忘れちゃうので記録としては残しておきたいので、
感想簡潔にしようと考え中。。。
でも気に入った本は熱くなりたいんだよね…。

ま…本当は緩く広くしたいのかも。
ものぐさだから…。

2012.01.31 Tuesday 23:09 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『真夜中の探偵』  有栖川 有栖  講談社

 〈もう一つの日本〉で探偵は何ができるのか第二次世界大戦後、南北に分断された日本ではすべての探偵行為が禁じられていた。父を逮捕された空閑純は、行方不明の母を捜し、自ら探偵になる決意を固める。
 
これは『闇の喇叭』の続きとなる空閑純シリーズ第二弾。
行方不明になった母を訪ねて大阪に来ている純、一人暮らしを始めバイトに明け暮れながらも密かに探偵になろうと決意。しかし、見よう見まねだし、まだまだ半人前にもならず、探偵になる前に身の回りのことで精一杯になっている…それに両親の事もあって警察には目を付けられている。そんな時にアパートの隣人が突然声を掛けてきて、探偵の真似事らしき事をすることになる。

新しい有栖川さんの主人公は17歳の女の子でもう一つの日本に生きている。その中で、一人で禁じられている探偵になろうとしている成長紀となっているのがポイント。
17歳の女の子が気持ちと行動が一致せず、ただただオロオロしながらも大人の中で悩み成長していく姿が見える・・・と良かったんだけど、まだまだ迷走中のようで、読んでいてもスッキリする部分が少なく、読みづらかったというのが正直な感想。物語の前半は純の現在位置を説明、後半から事件らしきものが出てくるのだが、もう一つの日本という設定に私がついていけないのか、事件もちょっと弱い感じがして物足りなさを感じてしまった。
ストーリーにモヤモヤ感はあっても事件の解決はズバッとして欲しいのがミステリーの醍醐味な気がするので、折角の設定が勿体無いな…と感じてしまった。
既に次の話も出ることが決まってるようなのですが、今回この一冊を読むのに一週間以上かかってしまうぐらい苦手意識が出てしまったので、しばらくは見守りたいな…と思います。。

6点
2012.01.26 Thursday 00:18 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『さようなら女達』  大島 弓子 白泉社文庫

[ マンガ ]
 館林毬はまんが家をめざす女子高生。目下、応募作品コンテストで第一席をとることが目標。ところが、締切り当日に書き上げた作品のラストページを学校で落としてしまう。──そんな毬の窮状を救ってくれたのは、毬が勝手にまんがのモデルにしていた数学の植草先生だった。次第に毬は植草先生に恋心を抱き始めるが……。

収録作品:
さようなら女達/おりしもそのときチャイコフスキーが/七月七日に/いたい棘いたくない棘/シンジラレネーション (あとがきまんが2P)

「さようなら女友達」マンガ家を目指す毬は賞を取るために徹夜をしてまで描いているが、それが心臓の弱い母と医師の父は反対する。明るく乙女チックでマンガ家を目指す…という典型的なキャラの明るさを持ちながら、母同様心臓の弱かった兄の死…というのがありつつ、また一番の親友との別れ、女友達との会話、そして出会い…と、走馬灯のごとく過ぎていく日々の中、一生懸命にいることが素敵なんだと気付かされる作品です。

「七月七日に」昭和18年、東京を遠くに離れ母と二人で下界から離れたもちの中で住んでいる13歳のつづみ。風変わりだけど美しい母はこのところ私に隠れて泣いていたりする。そんな中、近所に住む桃太郎の年の離れた兄が、つづみの母に気があることを知ってから、改めて母のことを気にしだすのだった。
なんというか静と動が何度も交互にやってくる(それがオーシマさんの特徴か…)。まるで夢みたいな…という感覚に陥るのですが、これもそのような感じ。小さい女の子が出てくる話は、母親との関係もしっかり描かれてるのも特徴かも。ちょっと変わった母子関係だけれども無二の存在、それを子どもの目線で描かれてるのだから…。ラストまでドキドキさせられます。

「あとがきまんが」本当は「こんにちはまり」の方が良かったかも…と、珍しく作品にコメントが付いていた(笑)。このあとがきが書かれた頃にサバが亡くなったみたい。「こんにちは女友達」「こんにちは男達」「こんにちは子供達」「こんにちは猫達」。「さようなら」と「こんにちは」とは隣り合わせの言葉。「さようなら」は言いたくないな。
2012.01.09 Monday 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『ほうせんか・ぱん』  大島 弓子  白泉社文庫

[ マンガ ]
大人びたマーヤと子供っぽいみどり。小学校の頃から、本物の姉妹のようにひっついてきた親友同士。美人で人気者のマーヤを心から慕い信頼してきたみどりは、密かに思いをよせる秋生がマーヤに恋をしても、不思議と納得することができた。しかし、夏休みを間近に突然マーヤが豹変してしまう。ショックを受けるみどりだが──。

収録作品:
海にいるのは…/ほうせんか・ぱん/ほたるの泉/銀の実を食べた/わがソドムへどうぞ/まだ宵のくち  (あとがきまんが2P)

「ほうせんか・ぱん」友人マーヤは突然夢の為にと身の回りのものを学校で売り出した。自分との思い出の品や彼氏の秋生からきたラブレターまで。秋生の憔悴ぶりと、マーヤの変貌ぶりにみどりは困惑。結局マーヤは学校から離れてしまうのですが。。
短編なんですが、グッと引き込まれますね。医者の娘みどり、本の山に埋もれながら下宿している秋生、優等生で活発なマーヤの3人の関係をある程度の距離で描かれてるので、ある種の爽やかさがあります。当惑するみどりは両方を同じぐらいに好きなので、その分辛さも倍。不仲なのが悲しいのですが…。

「あとがきまんが」今回は作品に触れず…。オーシマさんのお引越しの時の様子が描かれてます。グーグーからテンミケまでの4匹。引越しの時にペットの拒絶反応を心配するもんですが、意外とすぐになれちゃう…我が家の猫もそうでした(笑)

ちょっと昔?の作品なので、初期の細かいコマ割りではないので読みやすい〜。萩尾望都さんや文月今日子さんがアシスタントに入ってたマンガもあるらしい…見つけられてないんですけど(汗)
2012.01.08 Sunday 00:45 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『KAGEROU』  齋藤 智裕  ポプラ社

 第5回ポプラ社小説大賞受賞作。『KAGEROU』―儚く不確かなもの。廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす。肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。

密林で酷評を書かれてるんですよね…。と、知りつつ手に取ったのですが、私的には、まあまあ良かったと思います。賞に応募した作品ですし、大衆に読んでもらうというより、審査員の目に留まり且つ意外性を持たせたというのが作品の狙いの一つだったと思うので。
というのも考えつつ後半までは結構サクサク読めたのですが、心臓云々のあたりから…。
それでもラストでは、そういうことね…と、ちゃんと収まってたので良かったと思います。
『死』を扱いますが、雑になってないところはいいですね。
感動するかどうかは…。
でも妙にドラマチックになりすぎず、不快感はゼロなので手に取る機会があれば…。

7点
2012.01.07 Saturday 17:08 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『見仏記 ぶらり旅篇』  いとう せいこう, みうら じゅん  角川書店

 いとうせいこう&みうらじゅんの仏像めぐりの二人旅も、スタートからはや二十年。今回は遷都1300年にわく奈良、法然800年忌で盛り上がる京都、不思議な縁を感じる名古屋を訪ねた。すばらしい仏像たちを目の前に、二人の胸に去来したものは…。

2010年、今回はぶらり旅。もう新幹線の指定席での待ち合わせでもOKってなぐらいツーカーなおふたり。ぶらり旅は見仏ではよく回ってる奈良京都。2回目や何度目でも、またその時でないと気付かない事も多いよう。
今回は上人ブームが来てる二人はそれにあやかった場所を自然と狙ってか、黙々と目的地を回ってます。
TVの見仏だと面白さとかが優先されて?るのですが、今回はいとうせいこう氏が書いてるので、MJのつぶやきやいとうさんのひらめきや思った事がそのまま書かれているし、前回行った事のある寺との繋がりなども書かれていて、面白いです。
私の好きな秋篠寺にも訪れていて、その様子を読むと、見るべきところがもっとあったな…とさらに思いを馳せれたり、知らないお寺はネットで見ながら…なんていう遊びも出来る(笑)
ま…これだけこの二人を追っかけて読んでる割には私に知識が入ってかないのが残念だけど、今回も盛りだくさん、楽しめました。
2012.01.06 Friday 17:19 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『水晶のピラミッド 』 島田 荘司  講談社文庫

 エジプト・ギザの大ピラミッドを原寸大で再現したピラミッドで起こる怪事。冥府の使者アヌビスが500年の時空を超えて突然蘇り、空中30メートルの密室で男が溺死を遂げる。アメリカのビッチ・ポイントに出現した現代のピラミッドの謎に挑む名探偵・御手洗潔。壮大なテーマに挑んだ本格推理の名作。


アメリカ・エジプトと場所がそれぞれ移動しつつ、奇妙な殺人トリックとピラミッドの謎を解決。
前半は今回の事件にこれまでページ数をさかなくても…と思いますが、昔の人の人類、家系の血(DNA)に呪われた人たちも描かれていて・・・
とにかく長い、話が。
『暗闇坂〜』で出てきたちょっと?高ビーなレオナ嬢と奇天烈の御手洗、そして物分りの悪い石岡くんに、ちょっとイライラしながらも、壮大なトリックを見せ付けられます。
短編だと気にならずに読めるのに…。

7点

2012.01.05 Thursday 17:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『ダリアの帯 』 大島弓子  白泉社文庫

[ マンガ ]

 3年目を迎えた黄菜の結婚生活は、平和で単調な日々の繰り返しだった。──ある日、階段で足を滑らせて病院に運ばれるまでは…。黄菜は事故が原因で流産してしまい、初めて自分が妊娠していたことを知る。夫は落ち込んだ黄菜を慰めるが、彼女はショックから立ち直ることが出来ない。精神的な後遺症によって、おかしな行動をとり始める黄菜は…。

 収録作品:
夢虫・未草/水枕羽枕/快速帆船/サマタイム/ノン・レガート/ダリアの帯/乱切りにんじん


7編の短編集ですがどれもシュールです。
そしてタイトルと内容はあんまり結びつかないのですが、これは作画前に予告イラストとタイトルだけ先に出すからなんだそう。
ただ「ダリアの帯」はとても強烈に出てきます。


「夢虫・未草(ゆめむし・ひつじぐさ)」小学生の主人公の父が突然離婚するという。浮気をしていたのだ。その相手は同級生の男の子の母だというから驚きだ。その日から母は平静なそぶりをしながらも、相手の女性に敵対心を持ち、学校では浮気相手の息子と会わなくてはならない。そんな特殊な環境の中女の子は明るく、でも自分ではどうしようもないことに身をおく事になってしまう。大人の勝手から生まれる子ども達の動揺をコミカルな中にもシュールに描いている。

「ダリアの帯」妻が流産をしてから、だんだんとおかしくなってきた。この妻との係わりを夫の目線から描いたもの。突飛な行動をする妻をどう受け止めていくか。妻の心の内はどうなのだろう。
1回だけ読んだだけではあまりピンと来ない話だが、何度も読み返すうちに見えてくるものもある。
…しかし私なら逃げ出すだろう。この夫は強い。

「乱切りにんじん」急に母がなくなり、父と二人で過ごす事になったが、その父は家のことがまるで出来ない身勝手な事をいう、宇宙人のように思える。高校生の主人公はその特殊な父とのなかで疲れてしまうのだが、その中で見えた父の姿とは。
理解不可能!って思う事も実は父にはまっとうな理由がある。そのことを見つけられるか理解できるのか。うわべだけじゃないものが分かる実は人間くさい物語だった。

若い頃はあまりオーシマさんの作品を読まなかった。
難しかったし、絵が洋風なので、日本人を描いてるとは思ってなかった。
その頃は外国(ヨーロッパやアメリカを舞台に書かれてるマンガが多かった)
読み始めたら何てことない、とても身近な話…しかし、その年齢では受け止められないかも。
今出会えてよかったと思うが、オーシマ作品を見つけるのは難しい。
出会い・タイミングっていうのは難しい。

2012.01.04 Wednesday 01:44 | comments(0) | trackbacks(0) | 

迎春*2012

[ その他 ]

              

            龍と角松



              新しい年が幸多き一年になりますように


                今年もよろしくお願いします

2012.01.01 Sunday 00:15 | comments(2) | trackbacks(0) | 
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