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■未完成日記2011■1月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>4

『おじさんとおばさん』  平 安寿子
『人生の使い方』 平 安寿子
『YOU!』  五十嵐貴久 
『張り込み姫 』  垣根 涼介



最近読めてなかったので、これでも読めたほうといって良いでしょう…(苦笑)。
先日、笹沢さんの本にコメントを頂いて、そういえばシリーズになってたんだと気付いた取調室シリーズ。
笹沢さんといえば、木枯らし紋次郎を思い出したのですが、かなりの本を発表されてるんですね…。ちょっと大人な世界や時代小説など書いてらっしゃいますが、TVドラマで見ていたタクシー・ドライバー探偵夜明日出夫…このシリーズもそうだったんですね。。実に多才な作家さんです。
『招かれざる客』というのが有名だそうなので、一度読んでみようかな。
2011.01.31 Monday 10:15 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『おじさんとおばさん』  平 安寿子  朝日新聞出版

 50歳を過ぎ、今やおじさんとおばさんになった元同級生たちに、いったい何が起きたのか? 懐かしさに気持ちが温かくなる、あの歌、テレビ番組、漫画。そして、新たな恋の行方は…? 『小説トリッパー』連載を単行本化。

ある集まりで同級生6人が40年ぶりに再会すると…。
50歳代といえば、40歳代よりも更に色んな人生を送っているのかが変わってくる。今回は同級生、同い年といえど、独身の者、連れ合いの人に亡くなられた人、シングルマザーになりやんちゃ息子と住むもの、既に孫がいるもの、実家を継いで小学校から同じ場所にいるもの…など様々な人生を送ってきたものが、同級生という軸だけで出会い、付き合いが始まっていくのですが…。

実際に同級生が会ってもこんな事にはならないと思うけど、他の人の人生を羨ましく思ったり、人の人生に巻き込まれてしまう事って言うのはあるのかな。。
旦那や自分の定年や体の不調を感じると焦りを感じることはある。
そのなかで、この物語の登場人物たちは結構相手を思ってるようで、自己中心でワガママだ。しかし、その中で同級生達の頑張りや苦労を見て、自分を見つめなおそうとしている。
物語の中では大人気ないというか短絡的に考える人が多くて面白かったけど。

コミカルに書かれてるけれど、ちょっと辛口。100%共感はしないけど、分かる部分もあって…
…この世代になったら読み返すか…いや、かえって読みづらいかも(笑)

7点

2011.01.24 Monday 10:15 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『人生の使い方』 平 安寿子  日本放送出版協会

この先、夫とべったり一緒だなんて冗談じゃない!? 定年を前にすれ違う夫婦の思惑と、それでも夫婦でいることの意味をユーモラスかつシリアスに描く長編小説。『NHK出版WEBマガジン』連載に加筆訂正して単行本化。

夫50代妻40代、大学生の長男と高3の娘というよくある家族。
子どもに手が掛からなくなったが金は掛かる。そしてそろそろ夫の定年後の事も考え始めた夫婦だったが。
お互い共通する趣味もなく妻は必至に夫にカルチャークラブなどへ行って趣味でも見つけたらどうだと持ちかける。
そんな会話が妻側と夫側の交互の目線で続いていく。まったく考え方の違う二人の話し合いは平行線をだどるばかりなのが…。
そこへ娘の進路変更だったり、兄夫婦の突然の出来事があり、今後の二人のあり方について現実的に考えることになる。
 
この世代が見事ワタクシ世代と同じ、子どもに手が掛からなくなってやっと夫婦の今後を考える時期になると思うのですが、ちょうどその頃を描いていて…ハマってしまいますね。
特に兄夫婦に起こる出来事が身につまされるというか…、一気にリアリティのある話になるんですよね。
 
物語としては妻が明るくて、夫のほうは真面目なようで全然〜なので、この二人の会話はとても面白いです。
 
作家の平さんもこんなこと考えてるのかな…。
面白く読めましたが、考えさせる話でもありました。
 
8点
2011.01.15 Saturday 10:07 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『YOU!』  五十嵐貴久  双葉社

18歳の女子・優がアルバイトの面接に行ったら、なぜか周りはカッコイイ男の子ばかり。なんとそこは、男性アイドルをたくさん出してる、あの芸能事務所だった! 『小説推理』連載に加筆・訂正して単行本化。

あらすじにもあるように、ジャ○ーズをそのまま持ってきたような芸能事務所に、女の子が入ってしまった…という、即映像化出来そうな設定…もっと言えば韓流っぽいような設定っていうのが、導入として面白いですよね。
タイトルの『YOU!』…っていうのがもう、ソレって〜!(笑)とツッコミどころ満載なんですが、それとは別に主人公達は真剣にダンスの練習をひたすら続け仲間と共に一つのものを目指していくといった青春モノ。
一瞬のチャンスのために色んな個性を持つ仲間達とひたすら練習し続けること、見た目の華やかさとは別に見えないところでの努力、光れるのはほんの一部の人たちであること、そこへ目指すための、特にダンスについては事細かく描かれてます。
…といってもやはり文字で書かれてるとイメージの限界があるのですが。
ちょっとラストはもう少しドライな感じで終わって欲しかった気もしますが、若い女子なんかにはウケそうですね。

ストーリーとしてはやはりライトなのでサクっと読めますが、一つのことを目指し一生懸命になるのは良いなあ…と、改めて思い出させてくれる作品でした。

8点

2011.01.11 Tuesday 11:22 | comments(0) | trackbacks(1) | 

『張り込み姫 』  垣根 涼介  新潮社

今回のターゲットは、英会話学校、旅行会社、自動車業界、そして出版社…。リストラ請負会社に勤めるクビ切り面接官・村上真介が、仕事の意味を、働く理由を問いかける。『小説新潮』掲載をまとめて書籍化。 

『 君たちに明日はない』『借金取りの王子』に続く第三弾となります。
今回は4編になりますが、どれも良かったです。

「ビューティフル・ドリーマー」は、某英会話学校を彷彿とさせる職場が舞台。その中でターゲットになった女性は、変わった履歴を持っている。面接官村上と出会うことで、自身を見つめなおしていくのですが…。
ちょっと前に似たような出来事がありましたよね、多分そこから作られてると思うのですが、被害にあった人ではなくそこに勤めていた人たちも辞めざるを得ない…そこを狙った話なんですが、一ひねり二ひねりとあって面白かったです。

「やどかりの人生」
雑誌に載っていた時にこの話題があったかな?中途半端な営業しかせず、とうとうリストラの対象となってしまったサラリーマンの主人公。この人もちょっと変わった履歴を持っている、なのに何故長続きしないのか…。村上も「コイツ…」なんていうぐらい注目の主人公はラストにどでかい事をやってくれます。だから人生は面白いのか。どれも同じ人生はないのですが、どの人もドラマチックになるもんです。

「みんなの力」
独立系ディーラーのマスダに勤める主人公は、自社の車の整備について一切妥協をせず利益をもど換えしにしてしまう整備士だが、店舗統合の為遠くへ転勤かもしくは…という選択に迫られていた。
車を愛し決して無茶な整備はしない、それには理由があったのだが…。
辞めても転勤しても今自分についている顧客に迷惑が掛かるのは目に見えてるのだが…そこに現れたのが…。
真面目すぎるがゆえに苦しむ主人公。しかしこの場面にきて自分がどうして行きたいのがが見えたりする。真面目にやってさえいれば、きっとみんな見ていてくれる。なかなかカッコイイ話となっていてよかった。(これも聴いた事のある会社や車種が出てましたね)

「張り込み姫」
写真週刊誌の記者として女性として花の年齢をすべて仕事に費やしてきたが、その雑誌がとうとう廃刊となる…。やりがいを無くし、同僚や上司との関係もギクシャクするのだが。。
働きざかりの女性が、ハタと立ち止ったときに何が見えるのか。
忙しいかった中、自分がしたかった事がなにか見えてくる。

…どれもどっかで聞いたような話なので、とても現実的だし、その業種の内情も結構しっかり書かれているので、なるほど、こういう風にリストラの対象にされたりするんだ…と更にリアリティが増して感じられ、ついついのめりこんでしまう。

毎回そうなんですが、村上は、はっきり目標を決める〜というのではなくて、見つけるための一歩を出せるようにする…っていうのが良いですね。当たり前ですが無理強いなんてしません、がリストラ対象となって気付かされることは沢山あって、そこでどういう風な気持ちになれるか・それを自分で見つけることが大事になってくるんですよね。村上はそこまで考えてないかもしれませんが、自然と出来ちゃうんでしょうね。

なかなか暗くなるような題材ですが、読了感はとてもいいですよ。
村上の仕事の顔とオフの時とのギャップも良いですよね。主人公も脇役もしっかりしていて面白かったです。


10点
2011.01.10 Monday 11:48 | comments(0) | trackbacks(0) | 

集い。

201101141540000.jpg



ファンクラブ会員限定のイベントがありました。
ちなみにZipp Nagoyaです。

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2011.01.08 Saturday 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | 

謹賀新年*2011

[ その他 ]

あけましておめでとうございます。




カドマツウサギ


今年も本に映画に音楽にと、
感想をのんびりUPしていきますので
なにとぞ、宜しくお願いします。


2011.01.01 Saturday 07:07 | comments(2) | trackbacks(0) | 
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