「とある地方の小さな書店が経営の危機にあるらしい」という噂を、書店営業仲間の女性が妙に気にしていて…。新人出版社営業部員・井辻くんのハートフル・ミステリ第2弾。「ミステリーズ!」掲載に書き下ろしを加え単行本化。『
平台がおまちかね』の続編、短編連作集なんですね。
出版社の営業マンのひつじくんこと井辻くんが、書店や作家さんを通して、ちょっとした…でも答えを導きにくい謎に立ち向かい?ます。
このシリーズの特徴は、まず謎が難解。けれど解くのは探偵でもない素人。そして、謎は謎を含んだまま話は終了してしまったり…と、読み手をかなり惑わせます。
「新刊ナイト」
作家・白瀬みずきが新刊のキャンペーンで書店をめぐることになっているが、その書店に彼女の過去を知る書店員がいるという。過去に暗い過去がある作家にとってその人がどんな人物か分からない…不安がる作家さんのために井辻くんたちは翻弄させられるのだが…。
…と、そこでその人物の正体が分かるのですが…その後どうなってるの?
「君とぼくの待機会」
井辻くんの出版社から出た作品が「東々賞」にノミネートされ浮き足だつのだが、その直後から変なうわさが流れ始める。うわさの元を突き止めようとするが、なかなか見つからずその賞の発表の日を迎えようとしていたのだが…
…って誰が受賞したんでしょう。
「プローモーション・クイズ」
これには別の書店シリーズ?の成風堂が登場。そしてあのアルバイトのうわさも出てきて、このシリーズとリンクしてるようです。
この謎解きもおもしろいです。
短編連作なのですが、あちこちの話と繋がっていて楽しめます。
…が前作を読んだのが結構前なので、読み始めて暫くしてから気付くという…・
ぜひ前作と続けて読むと更に面白いと思います…
また文庫化したら再読したいです。。
>
9点