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■未完成日記2010■11月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>5
『通りゃんせ』 宇江佐 真理
『猫泥棒と木曜日のキッチン 』 橋本 紡
『ダイイング・アイ』 東野圭吾
『パラドックス13』  東野圭吾
『ほら吹き茂平』 宇江佐真理


<<エッセイ・ノンフィクション・他>>3
マンガ『アオイホノオ 5』  島本 和彦
マンガ『マイガール 5』  佐原 ミズ
『短編小説より愛をこめて』  阿刀田 高 

<<DVD>>1
『ゴールデンスランバー』


自称有栖川有栖、、宇江佐真理、東野圭吾、ファン…な私。しかしすでに新刊が着いていけない状態に(苦笑)
ということで、図書館での予約待ちをしながら、自称ファンを続けていくべく優先的に読もうかな…と計画中。本を買うと安心して積んでしまうので…文庫は買いますから!!


綾辻さんのも好きなんだけど、ほら…私ホラー系が苦手で!(何故ファンなんだろう?)館シリーズも読み返したいな。

DVD…他にも見てるけど感想UP出来ず。。(感想を書くのがとても時間が掛かるので・・)
アッ…勿論、角松さんのも買いましたよ!そして見ました!!が、感想は来月に。(良かったのよ〜!!)
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2010.11.30 Tuesday 13:12 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『通りゃんせ』 宇江佐 真理  角川書店

 気を失った25歳のサラリーマン・大森連は、介抱してくれた時次郎とさなの兄妹から今は天明6年だと告げられる。驚きながらも江戸時代を懸命に生き抜こうとする連に、さなは想いを寄せていく…。『野性時代』掲載を書籍化。

なんと時代小説作家さんのタイムトリップもの。
主人公・連は、休暇を利用してマウンテンバイクに乗り小旅行に出るのですが、その先で突然過去の時代に来てしまう…。
と、タイムトリップするまでは現代なんですよね。よくある家庭環境で大学を卒業したあと就職し彼女も出来たけれど振られてしまって…なんていうエピソードもあるのですが、物と情報、何より食に困らない生活のなかから、一転大飢饉にみまわれた時代。
そのなかで、とにかく助かって生きていること、助けてくれた人への感謝、そして村の復興のために、現代で知っている常識的な知識のみで全力に尽くそうとする。その反面、必ず現代に戻る事をあきらめずにいる連の真面目さと前向きさはとても魅力的です。

そのなかで、どうしてこのような時代に飛ばされてきたのか…なども触れられているのですが、理論的なものも少し書かれてるのですが、整合的にって言葉が良く使われていたのが印象的。
ちょっとネタバレが入るかもしれないので反転↓

なるべくしてなった、来るべきとしてこの時代に来た、ということなんでしょう。
豊かな時代で、周りの人と協力してやっていくなんてなかった連が、一致団結していかなければ生きていけない、その時代の想像を超える飢えへの厳しさなどが、今の人たちへの欠けてる部分を出してるようでした。

またラストの展開・・ああ、そうなるのか〜無事戻れるのかどうかだけしか見てませんでしたが、読み終えれば現代ものなのかな。
私は結構嬉しいラストなんですが、そう落ち着いちゃうの?と思う人もいるかも。


まあ、この手の小説も書けるんだっていう驚きもあり、『ほら吹き茂平』のある短編とリンクしてる部分もあり、楽しめました。

10点

余談ですが…
宇江佐さんにはこのぐらいの年頃の息子さんがみえる…と記憶してたのですが、この主人公に息子さんの影を映してたのかな〜なんて思いながら読んでました。
2010.11.26 Friday 11:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『猫泥棒と木曜日のキッチン 』  橋本 紡  新潮社

 お母さんが家出した、わたしたちを置いて。お父さんはずっと前にいなくなった。けれどもわたしは大丈夫。弟のコウちゃんと二人で生きていく。友だちの健一君だって応援してくれる。そんなある日、わたしは道ばたで「絶望」に出会ってしまった―。失くした希望を取り戻すために、拒まれた願いを実現させるために、高校生・みずきの戦いと冒険が始まる。生きることへの励ましに満ちた物語。

タイトルと表紙を見ると可愛らしい印象を持つが…そうでもない。
母に出て行かれ年の離れた弟と二人暮しとなってしまう。しかし、それを悟られないように、普段と変わらず高校には通っている。そんな強さのようなものを持った主人公だけど、道端で車に轢かれて亡くなってしまった仔猫をほっとくことが出来ず、自分の家の庭へ埋めてやる…。そんな主人公に惹かれてる怪我でサッカー部を休んでいる男子。その二人が猫を無責任に飼っている猫屋敷のおばさんから猫を盗んで助け出そうとするのです。
自分のことは強がってるというか耐えられるのだが、仔猫に対してはナントカしなければと必死。それは仔猫を自分達と重ねてるようで、読んでいて痛々しくなる。
仔猫の生と死を真近でみて主人公は成長していけるのだろうか。
なかなかシュールな物語となっていて、読了感はスッキリするものではなかった。
けっして恋だの愛だの〜なんて言っている青春物語ではないけれど、主人公と同世代の子達に読んでもらいたいかな。

7点
2010.11.21 Sunday 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ダイイング・アイ』 東野圭吾 光文社

 記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、忘れてしまったのだろう。事故の状況を調べる慎介だが、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める…。『小説宝石』連載。

交通事故って一番身近にある死に直結したもの、それだけに話の展開に凄く引き寄せられる。
記憶が事故の部分だけ欠落してるし、謎の女の登場と奇怪な行動、周りはみんな何かを隠している。そして加害者・被害者の位置がとても近い。
最後までその謎がわからないまま、けれどデジャブーのような風景を何度も感じている。

以下ネタバレを含むので反転↓

結局、みんなが被害者となり、なにもかも報われないラストを迎える。何かに捉われる…というのは恐怖であって、それは催眠術ではなく自己暗示に近い。
この二番目の事故を起こした二人は、タイトル通り死ぬ直前の目…に捉われてしまったのは視覚の恐怖。怖さにも色々あるが目は口ほどに物を言う…ということでしょうか。
ラスト…怖かったですよね…。



ホラー苦手な私でも読めました。コレが東野さんの上手さなんでしょうか、一気に読ませます。。
あと1999年に書かれたものだけど、2007年に出てる…こちらも何で?と謎。『秘密』の人気にかくれちゃったのかしら。
私としては面白かった…というか良かったと思うけど、どうも評価が低いのは残念です。

8点
2010.11.17 Wednesday 10:23 | comments(0) | trackbacks(3) | 

7年前の今日、20周年リベンジライブ

 最近よく見るのが20周年リベンジライブ(2003年11月15日)の映像。YouTubeでもみる事が出来るけど、ちゃんとした映像はファンクラブの会員しか買えなかったあの8枚組みのDVDBOXに収められている。
そのことを書いた記事は私はのせてなかったのね…7年前だもの。
リベンジ…ということで、去年やった20周年の時と同じメドレーで淡々とライブを始めた…というかんじだったけど、徐々に盛り上がって最高に良かった。
そしてこの時のアレンジでの演奏が一番いい…と未だに思う。
もちろん浅野さんや青木さんが居たっていうのも大きいんだけど、何度も何度も聴いてきたCDに入っている音に一番近いからだと思う。それか・・・私が20周年のライブ映像を何十回見てるから、それがクリアに聞こえて好きになってるのかも。
一番はやっぱり初めてあんな大きな会場で聞いたからかもしれない。

しかし未だ7年前の映像を何度も見てるなんて、そりゃ角松さん若いままですよね…
でもリアル角松さんは何年たってもこのままなんだから…

WAY TO THE SHORE〜SEA LINE (20th リベンジ)


▲初恋 (20th リベンジ)


Girl in the Box (20th リベンジ)


もう一度・・・and then (20thリベンジver)
2010.11.15 Monday 21:06 | comments(2) | trackbacks(0) | 

マンガ『アオイホノオ 5』  島本 和彦  小学館

[ マンガ ]
 時は1980年代初頭--
近い将来、ひとかどの漫画家になってやろうともくろむ一人の若者がいた。
男の名は焔燃。
己の正義を信じる19歳は 不可能を可能にするべくその眼、その心を研ぎ澄ませる--!!
プライドとジェラシーが火花を散らす 熱血芸大生の七転八倒青春エレジー
白熱の第5巻!!


これも前回紹介したのが1巻だけだったのですが、当然すでにそのとき4巻まで一気読みしてました。
そのあいだの話も書かずにいきなり5巻の感想なんて変なんですが、全部書いてると今の巻の感想がいつになるのか分からないので端折らせていただきます<(_ _)>

さて前回は出版社に持ち込みをして玉砕してたのですが、今回は19歳にして自動車の教習所に通い始めるホノオ。これでまるっと1巻描かれてるのですが、教習を受けるのにも妄想が暴走!熱過ぎる!
そして教習所に置いてあるマンガに、そして待ってる間にTVに映るドラえもんに熱弁を!!。
そして懐かしいマンガを数ページまるっとそのまま載せてるし!
ホノオがそんなこんなしてる間にあの三人組は新たな世界へ行こうとしてる。。

…ホノオはどこへ向かってるんでしょう…?いや、大体は分かってるんだけど、ふらふらしてるというか、空回りっぷりが半端ねぇ!って感じ。
帯の『高橋留美子は○○○○○だけで生きている!!!』…この帯で振り回されてる私もアレですが。。
…と今回は大学から車校への場所が変わっただけなのですが、まあ盛り上がること。多分息子がこの同い年でやっぱり自動車学校へ通ってたし、当然私の経験もダブるので面白かったです。(これこそ○○○○○?)
高橋留美子のマンガもですがウォークマン世代でもあるし、なにしろ主人公のキャラはまるで自分と違うのに他がダブってしまうこの面白さ(怖さ?)

…すでに次の巻が気になります。。
2010.11.11 Thursday 20:11 | comments(0) | trackbacks(1) | 

マンガ『マイガール 5』  佐原 ミズ   新潮社

[ マンガ ]
 会社の同僚の片桐さんの想いを受け止め、新しい恋を始めた正宗。けれども、思い出と今ある現実に挟まれて正宗は悩む。そして片桐さんとの関係も次第に曇っていく...。その責任は自分にあると感じたコハルは家を飛び出した。ちいさな背中に全てを背負い込んで......。通り雨が過ぎた先には、晴れやかな青空がきっと来る。凸凹親子のネオ・ホームドラマ、優しい笑顔で最終回。温かなシアワセ届ける完結巻----。

前回紹介した時に既に4巻まで持っていたので、2回目が最終巻となってしまって…(苦笑)。
なかなか陽子さんへの気持ちが断ち切れず、新たな一歩が踏み出せないマサムネ。コハルはマサムネに幸せになってもらいたいがために必死ですが、それもかわいそうなんですね。相手のことを思いやるのが裏目に出てしまう。優しさだけでは人を傷つけることもあるんですね。。
けれど、アクションを起こすことで何かが変わる…それは多少傷ついても少しずつ前進し分かり合ってく様子が良かったかな。
全部通して読んでみれば、ハッピーエンドと呼べるまでには行かないけれど、この二人の成長が見れて良かった…と。

…できればもっと続きが読みたかったなぁ。
2010.11.10 Wednesday 20:09 | comments(0) | trackbacks(0) | 

DVD『ゴールデンスランバー』

 凱旋(がいせん)パレード中に首相が暗殺された仙台、宅配ドライバーの青柳は、久々に再会した旧友の謎の言葉を聞いた直後、警官から突然銃を向けられる。訳もわからず逃げ出した彼は、身に覚えのない証拠と見えない力によって無実の首相暗殺犯に仕立てられていく。絶体絶命の中、青柳は大学時代の仲間たちに助けられながら逃亡を続けるが……。 (シネマトゥデイ)
  (2009/日本)
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2010.11.07 Sunday 20:04 | - | trackbacks(13) | 

『パラドックス13』  東野圭吾  毎日新聞社

 13時13分からの13秒間、地球は“P−13現象”に襲われるという。何が起こるか、論理数学的に予測不可能。その瞬間、目前に想像を絶する過酷な世界が出現した! 崩壊した東京で繰り広げられる究極の人間ドラマ。

いきなりパラドックスの世界に置き去りにされたような形になった約10人ほどの人たち。現状が掴めないまま大地震と大雨を繰り返すうちに、その世界に残された人たちのサバイバルが始まる。
SFのようで限られた人数の中のヒューマンドラマとなっている。
むかし『パラレル〜』といったSFファンタジー的な作品があったけど、それに似ているのかと思ったら…そうではありませんでした。

ネタバレの為反転↓

とても文章運びが上手くて一気に読めるのですが、オチというかきっとこうなるだろう…と予測がすぐついてしまうのが残念。
時間の流れが帯のように流れてるのが、13秒間分摘んだ形になった・ということなのだが、その中に入ってしまった彼らはどのように生き延びるのかというのが見所。
結局その事態に気付くのは随分後半なんだけど、本人達に危機感が薄く感じるのは現実を上手く受け入れられず夢見な感じになってるのかな…と。
話は強引に戻されるわけだけど、どうしてその状態になったのかなど、その後の政府の考え方などまで描いてくれたらもっと読了感はあったと思う。
あと、こんな風に地球の危機っていうものが、えらく寸前まで分からないっていうのが強引だったような。(危機と言ってもごく限られた人の〜ですが)…とか、兄弟が近い位置にいて巻き込まれてしまうとか…。


しかし、崩壊した東京に数人しかいない、そして地球最後の日のような状況になって、人はどう考え動くのかは、究極の選択を次々としていかなければならない。
それを自分に置き換えると恐ろしい。
平和な時代に漫然と生きているのは…幸せなのか不幸なのか。
…幸せでしょう、生きてれば。

8点
2010.11.05 Friday 00:43 | comments(0) | trackbacks(3) | 

『ほら吹き茂平』 宇江佐真理 祥伝社

 やっかいな癖、おかしな癖、はた迷惑な癖…。いろんな癖をもった人がいるけれど、泣いたり笑ったりの、身のたけに合った倖せが一番−。江戸の人情を鮮やかに描いた全6編を収録。『小説NON』掲載作を単行本化。

6編の短編集。どれもしっかりした設定と深い人情が込められた作品ばかり、どれも長編になりそう。

印象が強いのは「千寿庵つれづれ」「妻恋村から」。同じ尼寺での話となっている。
穏やかに過ごせたらどんなにいいことだろう、けれど意に反して苦難が巡ってくる。千寿庵の中は穏やかだけど、訪れる人は何かの悲しみを持っている。
…と、ちょっと変わった設定だけど面白い。
「律儀な男」は昔旅先で愚痴をこぼした事からはじまるある事件。その時の事件は犯人も捕まり解決したはずだが、市兵衛はまだ胸につかえた物がある。

話はどれも江戸の町に住む普通の住民たち。しかし、それぞれに長い過去があり、それに縛られてる部分がある。夫婦だったり親子のつながりがそれを支えてるのにホッとさせられる。

宇江佐さんお得意の…と言ってしまえばそれまでだけど、だからこそどれも粒ぞろいの物語ばかり、でした。


9点
2010.11.03 Wednesday 00:39 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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