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■未完成日記2009■6月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>7
『福袋』 角田光代
『ミステリなふたり』  太田 忠司 
『あの夏を泳ぐ』 松久淳 田中渉
『ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚』 宇江佐 真理  
『銀河祭りのふたり―信太郎人情始末帖』 杉本 章子
『赤い月、廃駅の上に』  有栖川有栖 
『片耳うさぎ』 大崎梢 

<<エッセイ・ノンフィクション・他>>2
『僕とポーク』 ほしよりこ  
『きょうの猫村さん 3』 ほしよりこ 

<<音楽>>1
『NO TURNS』  角松敏生

積読本の山から2冊消化…(それ以上に本は増えてるんですけど)
近くに綺麗で沢山読みたい本が揃ってる図書館があったので、せっせと通ってます(^^♪
けどツ○ヤが無くって困ったなぁ…
2009.06.30 Tuesday 07:22 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『福袋』  角田光代  河出書房新社

 私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない…。謎で不可解な届け物や依頼、同僚、夫など身近な人の不可解さに出くわす8つの連作小説集。
 
どれもちょっと奇妙な人に出会ったり、奇妙な体験をする話ばかり。不気味とは言えないけど引いてしまうことってたまにある。
それを「福袋」に例えるなんて角田さんらしい発想かも。
 
「箱おばさん」
確実に私は預かってしまうタイプなだけに真剣に読んでしまった。そしてこうやって預ける人っているんだよね…。
 
「フシギちゃん」
長谷川さんの話…ついつい耳を傾け聴いてしまう(笑)こうはなりたくないって思うけど。。                                                                   
 
「母の遺言」   
4兄妹が母が亡くなった後集まる分けだが…かなりシュールな遺言にビックリ(苦笑)。兄妹それぞれの立場があるのだが結構リアリティを感じた。長男の気持ち長女の気持ち・真ん中の子や末っ子ではまた母への想いも違うもの。
反対に母はどういう気持ちで子ども達を想ってたのかは謎。それもリアルかも。
 
「カリソメ」
これも何となくコワい話。奥さんそこまで参加しちゃう?でも昔の旦那が見えて本当に良かったのかな。引いた〜を越えて冷めた … と思うんだけど。
 
「犬」
…コワい。一直線すぎるのはヤバイ。
 
「福袋」
突然こんな人が来ても困る…だってテンション違いすぎ。だけど客観的に見ている自分もいる。亡くなった母はどう思うのだろう〜という疑問を主人公は常に持っていて、迷惑を掛けまくる兄にウンザリしてるのに…そんな気持ちに裏腹な部分もある。
 
 
後半は結構強烈〜 (ゆってぃ風)  ですが、結構主人公をわが身に置いて読んでしまった。 こんな感じに読んだのは久しぶりかも。
ちょっと冷めたようで、でも動揺したり混乱したりする姿がストレートに書かれていて面白かったです。
短編ながらグッと引き込まれるし、思わず上手いよね…と思った一冊。
 
なんだかスッキリするわけではないけど、すんなり分かって納得出来ることってそんなにない事〜というのに納得。

9点
2009.06.28 Sunday 14:31 | comments(0) | trackbacks(4) | 

『ミステリなふたり』  太田 忠司  幻冬舎

 凶悪犯も必ずオトす美貌の刑事・京堂景子と、家事はお任せ・新太郎夫婦がどんな謎も一挙解決! 社長の後妻が豪邸で殴殺された。現場は鍵の掛かった密室内…。『週刊小説』『ポンツーン』掲載。書き下ろし1編を含む全11編。

鉄女と呼ばれる刑事…けれど家に戻れば甘い年上妻…といった面白い設定の短編ミステリーなのですが、実は年下の旦那さんが安楽椅子探偵よろしく少ない状況説明で犯人を導き出します。
1編が結構短いのであっという間に解決…というテンポがよく物足りなさは感じさせません。
またこの変わった組み合わせの夫婦の出会いも最後にサラリと書いてますが、これも面白かったです。
 
個人的には初読みの作家さんでしたが読みやすく、この作家さんが名古屋出身というのもあってか、愛知県警が管轄する舞台となってるので、近県に住む私には面白く読みやすかったですね。
多くのシリーズを書いている作家さんですが、この作品もシリーズ化となったようで…また作品が集まれば続きの本も出そうです…。
→追記:(2009/7/4)『誰が疑問符を付けたか』がシリーズ第二弾として出てるようです(^^ゞスイマセン…
 
9点
2009.06.25 Thursday 14:28 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『あの夏を泳ぐ』 松久淳 田中渉著  新潮社

 高校の水泳部でライバルだった麻子と朝子。卒業から5年たったOB会の日、麻子は不思議な書店に迷い込む。いっぽう朝子は見知らぬ男から、麻子との秘密の宝物を渡されて…。過去と現在、天国と現世がまじりあう奇跡の物語。

天国の本屋さんシリーズの最新刊。
またアロハシャツのオヤジに二人の奇妙な店員のいる本屋に1人の女性が。
彼女はまだ来るべき時が来ていないのに何故…。
二人のアサコの思い出と過去と現在が出てきて読みづらいですけど(笑)、性格の違う女性が1人の人を好きになった時にどんな風に行動に出たり感情が表れるのかが松久流にロマンティックというかちとベタ風に描かれていて、良かったです。

あと楽しめるといえば、やはり話や設定のリンク。
とはいっても今回は水系のお話が共通なのかも。
天国の本屋は相変わらずなのですが、麻子が子ども達に水に関する絵本ばかりリクエストされて朗読を…。子ども達がいるっていうのがちょっと悲しいですね。
でも実際にある絵本を読んでるのですが、どれも私も読み聞かせ出読んだ本ばかりなのにちょっとビックリ(まあ、定番の本なんですが…)。

それとどの本にもひと言名セリフがあるのですが…これも効いていて良かったです。

8点

そうそう・・・
また珍しくカッコイイ男性のイラストが入ってました…(笑)
2009.06.22 Monday 14:25 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚』  宇江佐 真理   徳間書店

ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚
ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚


8編からなる短編連作。
 
料理茶屋平野屋の清兵衛は死神に命を奪われそうになった時、友人の蝋燭問屋伊勢屋甚助の不思議な力で死神を追い払ってもらうという体験をする。
その摩訶不思議な出来事が起こった後、甚助に誘われて参加することになった「話の会」。そこには清兵衛のほかにも奇妙な体験をした人ばかり。
参加するうちにその集まりを楽しみとなる反面、妙な事にも遭遇することが多くなる、そして…。
 
この「話の会」というのが宇江佐版百物語となっていて、「ひとつ灯せ」と言って話出すのだが、恐怖体験というより、奇妙な出来事の中に怖さを見るような内容となっている。
その会のメンバーは少ないが医者から奉行所の同心までと様々。お互い不思議な体験をした…というだけの共通点から広がる人間関係…そして巻き込まれていく、知ってしまった怖さ。
けれど怖いだけではない、人情物語となってました。
 
9点
2009.06.20 Saturday 09:11 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『銀河祭りのふたり―信太郎人情始末帖』 杉本 章子 文藝春秋

銀河祭りのふたり―信太郎人情始末帖
銀河祭りのふたり―信太郎人情始末帖

許婚がいながら、吉原の引手茶屋の女将・おぬいとの恋を選んだ美濃屋の跡取り息子・信太郎。長い確執の末に勘当が解けた矢先、大地震で店が大きな被害を受け…。 夫婦の情愛、家族の絆を描いたシリーズ完結篇。


信太郎人情始末帖シリーズの7冊目になり、最終巻となります。
長いようであっという間のラスト。
1巻は許婚がいながら吉原引き手茶屋の女将・おぬいとの出会いから始まるのですが、この頃は信太郎も落着かないのですが、そこからご美濃屋を継ぎ、困難を乗り越えながら成長していく…。

とにかく周りの反対を押し切ってつれあいとなったので、色々な試練があり、そのつど二人は周りの人達に助けられながらやっと認められてきた信太郎だったのですが…。
この巻になって、また新たなことが…。それが結構衝撃的で危機的な状況になるという、また懐かしい人が出てきたりと、最後にまた一波乱が起こるのです。

いやぁ…納得の終わり方です。
信太郎の一生を描いた作品ではなく、ほんの数年を描いてるだけなのですが、とても濃い年月を見せてもらったようです。

物語としては完結してしまったので寂しいのですが、是非シリーズを通して読んでもらいたいと思います。

10点

信太郎人情始末帖シリーズ7作
『おすず』
『狐釣り』
『水雷屯』
『きずな』 
『火喰鳥』
『その日』
『銀河祭りの二人』  
2009.06.13 Saturday 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『僕とポーク』 ほしよりこ  マガジンハウス

[ マンガ ]
 『きょうの猫村さん』のほしよりこ作。「豚だって豚なりにしっかり生きたはずだし」。泣くもよし笑うもまたよし。ほしワールドをたっぷりと! 収録作品:「たろちゃん」「僕とポーク」「文豪の苦悩・・・・」「鳥」。

表題含む4編の短編集。
こちらも絵よりセリフのほうが多いような…。
シンプルな絵だけど、結構読ませる内容。
「僕とポーク」はシュールな感じで、和やかさはない。
「文豪の苦悩・・・」も、だらだら話す男達の会話に、ずっと横で耳を傾けてるような内容。

意外な雰囲気の大人の漫画でした。


「鳥」って漫画というよりイラスト…(苦笑)
2009.06.12 Friday 14:18 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『きょうの猫村さん 3』 ほしよりこ マガジンハウス

[ マンガ ]
 犬神家のお家事情も芸能ニュースも世話焼き家政婦・猫村ねこには他人事ではありません。鼻歌心配皿洗い、昼寝にお掃除お洗濯。小さなからだできょうも大忙し! ネット発超スロー漫画、第3弾。

早いもので第3弾、ゆるゆる漫画のようで、家族とは・愛情を注ぐということは…など、猫村さんはザックリ突いてきます。
猫村さんの考え方は単純だけど的を得てるんですよね。
それにしても猫村さんのおしゃべりはパワーアップ。紙面殆どを覆いつくすような息をつかせぬ勢いで話すのには参りました…でもこんな人います…笑
猫村さんが坊ちゃんに想う思いは、大人も子どもも関係ないですよね。

まだまだ続くようです・・・。今後も楽しみです。
2009.06.11 Thursday 14:21 | comments(0) | trackbacks(0) | 

CD『NO TURNS』  角松敏生

NO TURNS(初回生産限定盤/Blu-spec CD)
NO TURNS(初回生産限定盤/Blu-spec CD)


1. REMINISCING
2. もっと
3. 木洩れ陽
4. What Do You Think
5. Love Junky
6. 美しいつながり
7. You can go your own way
8. PANSY
9. Falling in Love
10. 鏡の中の二人
11. CAT WALK
12. 夜の蝉
 (2009/3/18)

海・夏サウンドの代名詞的存在であり、R&Bやヒップ・ホップを日本のポップスに取り入れた先駆者でもある角松敏生。そんな彼が25年以上に及ぶキャリアで培った様々な音楽テイストをすべて盛り込み作り上げた2年8ヶ月振りのオリジナル・ニュー・アルバムだ。と言っても気負ったところは一切感じさせず、自然体でリラックスした空気が全体に流れている。生演奏に拘ったサウンド・メイクも、いつもながら強力。(ADLIB)
続きを読む >>
2009.06.10 Wednesday 06:10 | comments(2) | trackbacks(0) | 

『赤い月、廃駅の上に』  有栖川有栖 メディアファクトリー   

廃線跡、捨てられた駅舎。赤い満月の夜、異形のものたちが動き出す−。戦慄の表題作ほか、恐ろしくも、どこかやさしくせつない全10編のテツ怪談を収録。『幽』連載を中心に単行本化。

10編の鉄道に関わるホラーミステリー集。
鉄ちゃんでこれまでにも鉄道に関わる作品をコッソリ(?)書いてきた有栖川さん。今回はその鉄っぷりを発揮した、しかもミステリーというよりホラーでの作品集となってます。
 
鉄オタたちが鉄道にまつわる話をしていくものや、亡くなった人達が三途の川を渡るために乗っていく列車の話など、1編が短いけれどピリッと効いた話が多く、ホラーながらも楽しめるものばかりでした。
 
9点
2009.06.09 Tuesday 14:08 | comments(0) | trackbacks(1) | 
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