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『ハルさん』  藤野 恵美  東京創元社

ハルさん (ミステリ・フロンティア 31)
ハルさん (ミステリ・フロンティア 31)

「天国の瑠璃子さん。僕たちの娘は今日、お嫁に行ってしまいます」 娘の結婚式の日、お父さんのハルさんが思い出す5つの謎。頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿をやさしく綴った、ほのぼのミステリ。

今日結婚式を迎える娘…を持つ父親ハルさん。
結婚式を前に娘の成長を回想していく物語です。

早くに結婚したのに、先に亡くなってしまった妻。
残された父と幼い娘、そのまわりを取り巻く幼稚園の先生だったり、お友達だったり…。きっと走馬灯のように思い出すとはこのことなのだろう。

困った時にいいヒントをくれる、心の中で生きている瑠璃子さん。
やがて、嫁に出る娘をみて、ハルさんはどう思うのか…。

駆け抜けた男の子育て、結婚式が終わった後、きっと瑠璃子さんとの日々が始まる気がする。

9点
2008.11.16 Sunday 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 

CD『Megalith』  T-Square

Megalith』  T-Square  (1992/6/2)

Megalith
Megalith

1. Your Restless Eyes
2. Midnight Circle
3. Summer of '68
4. Megalith
5. Mister Mellow
6. Miss You
7. Nab That Chap
8. Romantic City
9. Route 405
10. Gerty's Dream (ガーティの夢)
 (1992/6/2)

全世界発売盤。「NEW-S」「WAVE」「Yes,No.」からのアメリカ編集コンピレーションアルバム。日本を除く国々で発売後、日本では完全限定盤として発売された。オリジナル発売日:1992年全米 1993年日本

「NEW-S」「WAVE」「Yes,No.」からのコンピレーションアルバム。3枚から良い所どりのようなアルバムです。アメリカ進出記念だそうですが、その後どうだったのでしょうか(売れたのかな〜)
この頃はSaxが本田雅人さんでしたよね。
このアルバムも車でのBGM率高いです(笑)
2008.11.13 Thursday 17:40 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『深泥丘奇談』  綾辻行人  メディアファクトリー

深泥丘奇談 (幽BOOKS)
深泥丘奇談 (幽BOOKS)

体調に不安を覚えて検査入院した語り手の奇怪な目撃談「顔」、散策の途中で遭遇したローカル線の妖しい記憶をめぐる「丘の向こう」…。京都を舞台に、せめぎあう日常と超常、くりかえす怪異と忘却を描く怪談絵巻。全9話収録。

本格ミステリといえば綾辻さん、なのですが、今回はアレ・ソレ・これ…と、恐怖の元となるものが見えてこない、不思議な短編連作の作品です。
怪談専門誌『幽』という雑誌に連載されている作品だとか。
京極さんテイストではないにしろ、非現実的なものが常に付きまとう。
京都在住の小説家が、近所に見つけたちょっと変わった病院。
体調不良から通い始めるのだが、医師達が風変わり。そして変わったことが次々起こるのだが……本人はカナリ怖い思いをしても思い返すと…のような気がする。と記憶が定かではなかったりする。
文章の中に、ハッキリしない何かとギギギギ…とかギャーとか擬音を発っするシチュエーションがある。その舞台が病院とくるから、発想力の乏しい私でもゾッとする。
また京都在住の作家が主人公……って、モロ綾辻さんを連想するんですが(笑)更にその奥さんも風変わりというか意味深な言葉が多かったり、深泥丘病院のことが詳しかったり…と。

切れ味の悪さを感じますが、それが怖さを引き立ててます。
どうもまだ続くらしい…。
この主人公はどうなっていくのでしょう。
それでもまだこの病院に通い続けてしまう…気がします(笑)

8点

装丁がとても凝っていて面白いです。
2008.11.11 Tuesday 22:22 | comments(0) | trackbacks(0) | 

TV BS2『T−SQUARE 30周年コンサート“野音であそぶ”』

9月27日に行われた“野音であそぶ”
11月8日(土) 23:00〜24:30
NHK BS2でOA。

幾度とメンバーチェンジをしてきたスクエアですが、
その中で15人のメンバーが集結するなんて、
これまた豪華すぎるメンバーですよね。
名前は知ってたけど、初めて拝見する方々も多く
…その方々の演奏を聴けるだけで代興奮。
特に5台のドラムは圧巻。自由人?仙波さんのパフォーマンスは面白かったです。
またカメラも懐かしいメンバーを中心に移してくれてたのが嬉しいですね。
時折入るインタビューが年月の流れを感じますが。
30年間続いてきた理由も判る気がします。

またこの放送の数日前にあった「みゅーじん」では、このライブの裏側を放送。
この大所帯をまとめてたのが河野さんとのこと、凄いですね〜。


この野音ライブはDVDでも出るそう…♪
一応録画したけど、ビデオで…なのでやっぱり画像が悪かった。
リアルタイムで見ておいて良かった(^^)
旦那もこの音楽は聴けるな〜なんて言って好印象。
旦那と同世代の人達ばかりだったこともあるかな…??

これからもスクエアサウンドに期待してます。

TVOAセットリスト
「Rookoon」
「A Feel Deep Inside 」
「Lickin’It」
「Flying Colors」
「Friendship」
「Banana」
「It's Magic」
「Megalith」
「Full Circle」
「A Dream in A Daydream」
「君はハリケーン」
「風の少年」
「jubilee」
「Mistral」
「Knight's Song」
「Celebration」
「Adventures」
「Midnight Lover」
「Islrt beauty」
「2008オレにかまわずゆけ」
「Texas Kid」
「Truth」


安藤正容(g)
みくりや裕二(g)

伊東たけし(sax,EWI)
宮崎隆睦(sax,EWI)

仙波清彦(ds)
河合マイケル(ds)
長谷部徹(ds)
則竹裕之(ds)
坂東 慧(ds)
 
中村裕二(b)
田中豊雪(b)
須藤満(b)

河野啓三(key)
宮城純子(key,p)
和泉宏隆(key,p)

2008.11.09 Sunday 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『親切なおばけ』  若竹 七海 (著) 杉田 比呂美 (イラスト)  光文社

親切なおばけ
親切なおばけ

近所の人から「おばけやしき」と呼ばれるほど、古いお家に住んでいるノノコちゃん。それが理由で、いつもひとりぼっちです。ノノコちゃんは、大好きだったおじいさんのいうことを聞いて、「親切なおばけ」になれるかな?

若竹さんといえば杉田 比呂美さんのイラスト…と繋がってイメージされますね。
文章の雰囲気と絵がマッチしてます。
今回のは絵本。子供向けなのかな…でも図書館には成人用の棚にありました。

古い家に住んでるのでノノコちゃんはおばけだからと誰も遊んでくれません。ちょっぴり寂しくなってることはおじいちゃんしか気づきません。
そんなおじいちゃんが亡くなる前にノノコちゃんに「親切なおばけ」になると約束します。しかし、お葬式の時に良かれと思ってすることが、周りを大騒ぎさせることになります。

小学生の低学年の女の子でしょうか、いいオバケになるために必死です。それをおじいさんはずっとオバケの姿になって見守ります。
「親切なおばけ」になったらどうなるのでしょう…。
ユーモアたっぷりだけどシンミリ切なくなってしまう絵本。
雪が降るといつも思い出すことが出来るね、ノノコちゃん。
2008.11.05 Wednesday 20:54 | comments(0) | trackbacks(0) | 

マンガ『サバの夏が来た』  大島 弓子  白泉社文庫

[ マンガ ]
サバの夏が来た (白泉社文庫)
サバの夏が来た (白泉社文庫)

愛猫サバと著者のなにげない日々を綴ったシリーズ第2弾。表題作他、四季折々のイベントを猫と楽しむほのぼのエッセイまんが「サバタイム」等全5作収録。

サバとのエッセイ漫画。
サバと大島さんの12ヵ月を描いた「サバタイム」
後「サバの夏が来た」「素晴らしき昼食」「大きな耳と長いしっぽ」「サバの天国と地獄」が収録されてます。
サバとのユッタリした時間と大島さんの独特の感性は面白いですね。カラスやニワトリも擬人化されてますが…違和感なし(笑)
でも平成2年〜4年ぐらいに書かれたもの。
あとがき漫画は絵のタッチが結構変わってる。今の大島さんはどうされてるのか…実に興味ありなんですが…。
漏れ聞こえる話では更に猫が増えて漫画どころじゃないとか??

でもきっと変わらず猫との時間を楽しんでるのかも。。

▼こちらも一緒に
サバの秋の夜長 (白泉社文庫)
サバの秋の夜長 (白泉社文庫)
2008.11.04 Tuesday 21:02 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『限りなくキョウダイに近いフウフ』  小林 光恵  幻冬舎文庫

限りなくキョウダイに近いフウフ (幻冬舎文庫 こ 5-12)
限りなくキョウダイに近いフウフ (幻冬舎文庫 こ 5-12)

結婚は終了、つまり離婚てかたちにして、涼のお母さんとわたしが養子縁組すれば、涼と私は実子と養子の関係になる。わたしたちは法定的血族、法定上の兄妹になるわけ。夫婦が兄妹になる!?

フウフという関係よりキョウダイって感じの方が合ってるという結婚歴12年、子どもなしの30代の夫婦。
仲良し夫婦っていうのは分かるけど、わざわざ法的に兄妹になる必要があるのかどうか…。なんてことは、このフウフの周りでも大騒動になるぐらいに問い詰められる訳ですが。
お互い男女の関係が無くなったら分かれるべきなのか。一生一緒に居たいから夫婦よりも兄妹の形にしておきたいのか。それは単に逃げてるのではないのか…。
なんか軽く始まった話なのですが、どんどん重く深い話になっていきます。
お互い分かりあってこそ兄妹となろうとした筈なのに、真樹の気持ちは複雑になるわけです。
この話が出るまではきっと分かり合う何でもいえる二人だったと思うのですが、この一大決心をしてから、個々で考える時間もあり、相手のことを思えばこそ自分の考えを一旦とめてしまうことも。そしてガンバレ自分とわざわざ奮起してみせたり。

ラストではある程度の形で終着するのですが、完全に答えが出てるわけでもありません。
読み手に少し投げかけた形になるのかもしれません。
真樹の気持ちも分かるし涼の気持ちも分かる…私としては外野の声が正しいと思うのですが‥・・。
この二人が40代50代になったらどう思うのだろうか…。
物語ラストと自分(読み手)の気持ちが平行線なままなので、不思議な感覚ですが…、読まれる方は是非最後まで読んでもらいたいです。(私は最初挫折しましたが、改めて読んでみました/笑)

8点
2008.11.03 Monday 21:24 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『予定日はジミー・ペイジ』  角田 光代  白水社

予定日はジミー・ペイジ
予定日はジミー・ペイジ

出産にはいくつものストーリーがあり、悩みと笑い、迷いと決定が詰まっているのだろう。だめ妊婦、ばんざい! 天才ロックギタリストの誕生日に母親になる予定の「私」をめぐる、切ないマタニティ日記。書き下ろし小説。

赤ちゃんが生まれるまでを日記風に綴った物語。
行き当たりの結婚そして妊娠。
戸惑いながら、優しい夫に八つ当たりし、こんな気持ちで母になっていいのだろうかとも思ったり、そこには彼女の過去も影響したりするわけだけど…。
そもそもなぜ子どもを作ったのか…なんてところから考えてるのですから、若干客観的に見てるところもある。
けれども子どもの名前を考えたり予定日を待ち、次第と出産へ向けての準備が整ってくるにしたがって、彼女の気持ちも母になる準備をしている。
出産には人それぞれのストーリーがある。
彼女もその一つを描いてる途中なのだ。

角田さんも子どもさんが居ない…というのに実にリアルな心理描写が出来るんですね。
エッセイ風にもとれる文章が読みやすく入りやすい。
それにしても生まれる前から同じ誕生日の有名人を調べるなんて面白いですね。えらく優しい旦那さんだし〜ちょっと気の強い奥さん…これも角田さんらしいのかな。

8点
2008.11.02 Sunday 00:55 | comments(2) | trackbacks(4) | 

『壁抜け男の謎』 有栖川有栖  角川書店

壁抜け男の謎
壁抜け男の謎

縦横無尽に張り巡らされた罠、目眩くアリス・ワールドのカオス! 犯人当て小説から近未来小説、敬愛する作家へのオマージュ、本格パズラー、そして官能的な物語まで、全16作品を収録。

短編がギッシリの全16編。
サクッと読めるものから、ジックリ書き込んでる作品と様々。
テーマがはっきりしてるほうが読みやすいかな。
SFタッチのものから、ホラー・官能小説?まで色々な作品で楽しめます。
今回はオマージュ作品が多いですね。
また今まで書かなかったジャンルの作品もあり、
有栖川さんのチャレンジも見られます(笑)
「ジージーとの日々」「怪物画趣味」など無理してる感が
出てる気がしますが…「恋人」もチャレンジかな。
意外なのもミステリー?
単純に楽しめる一冊、あとがきと合わせて読むと更に面白いかな(笑)

8点
2008.11.01 Saturday 00:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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