鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集
鏡の向こうは有栖の世界。謎に満ちた世界にようこそ−。著者のミステリ的思考回路は何を考えているのか? 日々の生活、映画、不思議な事件、そして阪神タイガース。デビュー20年目を迎えた著者が紡ぐ、透明なエッセイ集。
4冊目のエッセイ集。
書いた雑誌とテーマ別に4章に分け書かれているのですが、読み応えあります。
◇本格だったり、ミステリだったり
台湾で開かれる国際書展に参加することになり、その経緯と台湾での日本のミステリについてなど、詳しく書かれていた。やはり質の良い本(私的表現でスイマセン)は、世界共通なのですね。。
あと、数年前にあった某小説『X』の論争について、某雑誌に寄せたエッセイも載せられてました。今ではその作品がドラマ・映画化され話題作となってるので、読者・視聴者は作品を支持したということなんでしょうか。
有栖川さんのエッセイでも論理的にキッチリ書かれていてツッコミさえも受け付けない感じに書かれてました…。
◇観たり、聴いたり
これは某新聞の夕刊に書かれた映画のコラム。私はホラー系がダメなのであまり参考にはならないけど(笑)同じ映画を観ても感想の表現が違うものかと、惚れ惚れする。
しかし旬の映画ではないので…これは夕刊で読むべきなんだろうなぁ(笑)
◇日常だったり、生活だったり
これは有栖川さんの日常のエッセイ。作品の話は勿論、飼い猫の話や、解説の時に付くあのロゴマークのことだったり。
自身の作家生活15周年や20周年に向けての話なども書かれている。
◇勝ったり、負けたり
タイガースファンの有栖川さん、この本に書かれてるのは丁度リーグ優勝した2005年の記事。ファンならではの考察…なのですが、私はタイガースファンではないので(^^ゞですが、当時のファンならではの心理は面白く読ませてもらいました。
…と、エッセイ集だと時間差があり、テンション高めには読めないのですが、あとがきに代えて〜で、補足も書かれていました。
うむ…エッセイでもしっかり読ませます。