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■未完成日記2006■1月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>9
『マドンナ』 奥田英朗 オススメ♪
『スモールトーク』 絲山秋子
『フライ,ダディ,フライ』金城 一紀 オススメ♪
『イッツ・オンリー・トーク』 絲山秋子
『レヴォリューションNo.3』 金城 一紀
『ひょうたん』 宇江佐真理
『俺はその夜多くのことを学んだ』 文:三谷幸喜 絵:唐仁原教久
『love history 2 second songs』 西田俊也
『とび出せ!ドクター』 川渕圭一

<<エッセイ・ノンフィクション・他>>6
『やっぱり猫が好き』もたいまさこ 室井滋 小林聡美
『活!』  群 ようこ , もたい まさこ
『延長戦に入りました』 奥田英朗
『気まずい二人』 三谷幸喜
『猿ぐつわがはずれた日』 もたいまさこ
『さいえんす?』 東野圭吾

<<ビデオ・DVD>>5
『逆境ナイン』
『パッチギ!』 オススメ♪
『大統領の理髪師』
『ゴジラVSモスラ』 
『フライ,ダディ,フライ』オススメ♪

<<音楽>>1
『SINGLES』 中西圭三
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2006.01.31 Tuesday 04:44 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『やっぱり猫が好き』もたいまさこ 室井滋 小林聡美 幻冬舎

やっぱり猫が好き
やっぱり猫が好き

TVのOAの中で三谷さん脚本の作品をOAの放送からまた三谷さんがシナリオに書き起こしたもの。
面白い!
はまぐりぺぺちゃんとかはTVで見た覚えがあるし….
恩田姉妹も若かったけど三谷さんも28才だったとか。思えば随分昔のTVドラマだもんね…。

最後に三人の思い出話も乗せられている。本当にアドリブ多かったのね〜あの猫の名前もアドリブで決まったとか。ちょうどあの猫と同じ猫を飼ってたので、そりゃかぶりつきで見てたんだけど…
何かと思い出の多いこのドラマ、あぁDVDで揃えたいなぁ。
2006.01.30 Monday 02:08 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『マドンナ』 奥田英朗  講談社文庫(再読)

マドンナ
マドンナ

四十にして、大いに惑う、痛快オフィス小説。

5編の短編集。
バブル期に入社して以来バリバリ出世コースで働いてきた40代の課長達5人が、純愛妄想や上司や妻子たちの間に挟まれ、悩めば悩むほど空回りし、追い込まれていく。この年になっての初めての苦悩が面白可笑しく描かれている。

「マドンナ」
新しく部下となった若い彼女はまずいことに自分の好みのタイプ、想うだけなら罪にはならぬとその時から片想いが始まるが、そのうちに彼女の身辺が気になり始め近づく男がいるだけでその男に敵意を持ってしまうようになる。。。
いい年の男が中学生並の恋愛心を持ち大人気なく嫉妬心を露わにしたりと、実に面白い。ちょっとのことで浮き足立ったりしたり、ガクンと落ち込んだり(笑)男は単純…を地で演じてしまうところが面白い。

「ボス」
新任の課長は同い年の女性、それもかなり頭も切れて、今まで通例となっていたシキタリなどを一心、課の中を新しく改革していくが、既にその課で長くいた主人公はボスに対して大いに不満を持っていた。
明らかに敵意を見せるが、好きのないボスにコテンパンに返されてしまいへこむ主人公。だが、同世代の妻はボスのことを応援し始めている。納得がいかず反発を続けるのだが…。
私もこれほど完璧に仕事や私生活をこなしてしまう人を見るときっと嫉妬心など持ってしまうだろうが、露骨にそれが出てしまうあたりが大人子どもしちゃってる主人公の面白さというか魅力なんでしょうね。

既にある慣習を壊されていくことを恐れたり、上司と部下との間で体裁を保ちたいと思う部分で板ばさみになったりと、みんなとの調和を保つことが大事と思ってきた40代ならではの主人公達の苦悩が面白く描かれている。この本では男性ばかりの主人公だが女性が読んでも分かる分かると頷きたくなる物語ばかりだ。
元気でバリバリ仕事をしているからこその悩みや葛藤が生まれる訳だが、どういうわけだかここに出てくる話はどれも笑えてしまう話ばかりだ。

あっという間に読め、読了感も良い。
悩んでいる割には決して暗くはならない。
職場で働く男性達を覗いてみましょう。

9点
2006.01.29 Sunday 03:48 | comments(12) | trackbacks(15) | 

『スモールトーク』 絲山秋子  二玄社

スモールトーク
スモールトーク

6つの短編連作と6つのエッセイ+徳大寺有恒さんとの対談付き。

15年前に別れたカマキリのような男、本間が急に現われた。勝手に出ていた彼は今ではプロの音楽プロデューサーとして成功を収めていたが妻子とは別れたばかりだったようだ。

NAVIという車雑誌に連載されてたのもあり、絲山さんがイタリア車が好きなのもあってたくさんのコダワリの車が描かれてた。主人公ゆうこが、毎回違う車で乗りつける本間とドライブに出て、車談義をしたりゆうこ自身が運転したりするという変わったストーリー運びである。
この時点で車に興味が無かったり、操作用語さえ分からない人にはサッパリとなるので、ここら辺で嫌気がさす人も出るかもしれないが、読んでると自分も試乗してる気分になる。ただ、横で偏ったウンチクを延々聞いてるようでチョット疲れるのだが、これもラストまで読めばなるほど〜だった。

<ネタバレ有りのため反転>↓↓↓↓↓↓
こうやって試乗気分になり会話も盛り上がるのだが、本間との距離感は微妙。ゆうこが車へのコダワリや興味を持つことが、本間に対する興味に似ているから。乗りにくくて扱いの大変な車ほど魅力がある、しかし最近の車にそのような車は少なく、だれもが乗りやすくすぐに満足してしまう、つまらない車ばかりだ。
つまり本間もゆうこもこのつまらない車と同じ魅力も何もないただの人になっていたことに気付き、いままでのコダワリが消えてしまう。
・・・・最後にあれだけ気にっていた車を駐車場へ放置して旅に出る。
15年目にしてやっと決別し新たな世界へ旅立つゆうこは格好良かった。

<反転終わり>↑↑↑↑↑↑↑↑↑

エッセイも面白かった。仕事用で使う車には乗り手によって癖があるのはよく判る。
巻末に徳大寺さんとの対談が載ってたけど、絲山さんのこだわりに上手く答えてたなぁ。渋くてダンディな徳大寺さんのファンなので、久しぶりに読めただけでも嬉しい。

7点
2006.01.28 Saturday 06:10 | comments(0) | trackbacks(0) | 

DVD『逆境ナイン』

逆境ナイン 全力版
逆境ナイン 全力版(2005/日本)

一度も勝ったことのない野球部に校長が廃部を宣告した。宣告を突きつけられた男、全力学園野球部キャプテン不屈闘志は、その名前のごとく不屈の闘志で、その逆境を乗り越えるべく“甲子園優勝”を校長に宣言。こうして、廃部を逃れ野球部の闘いの日々が始まったのだった。 (eo映画ドラマより)
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2006.01.27 Friday 06:43 | comments(0) | trackbacks(5) | 

『フライ,ダディ,フライ』  金城 一紀  講談社

フライ,ダディ,フライ
フライ,ダディ,フライ

鈴木一は47歳の平凡なサラリーマン。出世もそこそこして安定した生活を送っている。唯一の自慢は家族と娘である。
いつものようにバスに乗り、いつも通りに帰宅したが家の中がいつもと違う…。暗い部屋に置かれたメモには娘が男子高校生に殴られて入院したと。。。

ザ・ゾンビーズ第二弾!今回は裏方に撤していたけど、この手回しがニクいよねぇ。
復讐に燃える父に決闘の場を持たせてくれるという、そしてコーチにはスンシンが。。
月日を追ってくうちに、出来ないと思っていた階段のぼりなどのトレーニングが段々出来るようになってきたりと、年の離れた高校生から指導を受け、そして沢山のアクション映画を見て鍛えていく父の姿が単純に凄いと思わせる。
高校生に言われるがままに特訓を始めるのがちょっと不思議だったのだが、娘と同い年ぐらいと思えば息子と一緒にトレーニングしてる気分でこれはこれで楽しんでいたのでは(もちろん復讐するのが第一だが)。
絶妙のタイミングで出てくる南方たちに、今回もついてない山下に気を使う父。娘に今は出来なかったコミュニケーションを築いていて一層父を育てている感じが伝わった。

先に映画で見ているだけに、読んでいて映像がそのまま想像できた。また『レヴォリューションNo3』を読んだのでゾンビーズ達の個性もわかっていたため、より小説『フライ,ダディ,フライ』にのめり込めた。
動きのあるシーンは映画の方が良いし、語ったり父のテンションが上がってくるあたりは小説の方が伝わりやすかった。(当たり前っていえばそうなんですが/苦笑)

あらしのよるにの時も思ったが、原作者が脚本を書いていると、原作から離れすぎることはないし、余分な話もないし削られた部分もあまりない。
つまり小説も映画化しても面白い作品だった。

9点
2006.01.26 Thursday 01:37 | comments(6) | trackbacks(8) | 

『イッツ・オンリー・トーク』 絲山秋子 文藝春秋

イッツ・オンリー・トーク
イッツ・オンリー・トーク

文学界賞受賞作。
表題と「第七障害」の2編

「イッツ・オンリー・トーク」
直感で蒲田に住もうと思い立った優子はすぐに引越しをしたがそれと同時に彼氏とも別れ、無職にもなった。しかしこの蒲田で大学の友達だった本間と出会う。そしてネットで知り合った痴漢kさん、自殺しかけたいとこの祥ちゃんとの同居など、男に対してドライで語るより体を合わせたほうが分かり合えると思っている優子がそれぞれの男を介して徐々に心を開き始める…。
ドライというかシンプルなのかもしれないが、彼女が主人公だけど聞き役に徹していてあれこれ言うわけでもない、だけどまわりの男たちの行動を見ながら、自分の新たなスタートをし始めるという、とても不思議な物語だった。
「第七障害」
馬術大会の障害飛越競技で誤って自分が乗っていたゴールドヒップに怪我をさせ結果死なせてしまう。このことに落ち込み逃げ出すように東京へ出てくる女性を描いていた。

テンション低めながら、ゆっくりと前に進んでいく女性は、格好良さは感じないが嫌いじゃない。「第七障害」の主人公と別れた男の妹の付き合い方は結構好きだ。また2編共逃げ出した後の生活が描かれているが、その場を逃げても逃げた先も人生の続きがある。自然と気持ちが乗り越えていくあたりが私は好印象だった。

絲山さんと言えば車好きで徳大寺有恒さんとも対談してたのを覚えている。この作品の登場人物達も色んな車に乗っていたのは話とは別で面白かったな。(主人公の女性はイタリア車のランチア・イプシロンに乗ってた)
このサバサバした感じは芥川賞受賞した後の会見の雰囲気に似てたような。

8点
2006.01.25 Wednesday 17:15 | comments(7) | trackbacks(9) | 

『活!』  群 ようこ , もたい まさこ  角川書店

活!
活!

二人でいろんな所に弟子入りし、体験したことを写真にもたいさんのコメント、そして郡さんのエッセイ、ナンシー関さんの毛時ゴム版画で面白可笑しく書かれた物を一冊にまとめた本。

月刊カドカワで平成8年4月〜平成9年3月までと雑誌の企画モノなのだが、この体験に出て行く場所がスキー・顔まね・フリーマーケット・保母さん・編集者・そば打ち・草野球…などなど、実に二人からは想像できない所へ行っていて面白い。
清水ミチコを師匠とした顔真似は…(爆)その時代にあってるな〜という人から、顔真似というより特殊メイクになってるあたりが、写真付きで載っていて…爆笑ものである。
また編集者では、雑誌の企画で冷凍食品の食べ比べを実際に食べる体験。解凍→試食しながら次のを解凍→試食しながら次のを…を延々とするのである。またフリーマーケットや保母さんなど外での体力も使う体験ものが多かったかな。二人の何気ない会話が面白かった。
ナンシー関さんの消しゴム版画はもたいさんの顔ばかりだけど、どれも似てる!ピリリと効いた一言がまた上手いなぁ。
2006.01.24 Tuesday 14:31 | comments(0) | trackbacks(1) | 

『レヴォリューションNo.3』 金城 一紀  講談社

レヴォリューションNo.3
レヴォリューションNo.3

中編3編、ザ・ゾンビーズシリーズ第一弾。

有名高校に囲まれた中にある落ちこぼれ男子校に通う「ザ・ゾンビーズ」。実質リーダーのヒロシにこの話の主人公(南方)たちが、生物の先生ドクター・モローは落ちこぼれの生徒達に向けて言った。
「きみたち、世界を変えてみたくはないか?」 「君たちはなんらかの才能を持って生まれてきている。その才能がなにかを見つけ出し、その才能の世界で生きれば、自然と勉強の得意な奴らの世界は消滅する」の言葉に触発される。
…なんと単純、しかしこの言葉が劣等感を和らげ、彼らの団結力を強くした。

「レヴォリューションNo.3」
ゾンビーズ三年の秋(十月頃)を描いた物語。
高校一年から近くの女子校の文化祭に侵入する為にチャレンジするが見事に阻止され続け、今年最後のチャンスを狙う。
「ラン、ボーイズ、ラン」
上記の話の3ヵ月後の話。沖縄へ墓参りに行くことになりメンバーみんなでお金を貯めることになった。ぼくもアルバイトを始めてみるが…。
「異教祖たちの踊り」
これは高校三年の夏休みの物語、なので「レヴォリューションNo.3」より前の話だ。
突然頼まれたストーカーに悩む女性のボディガード。ストーカーの奴は思った以上に攻撃的だが、なかなか断定が出来ない…。

主要たる登場人物達が個性的で魅力的に書かれている。冷静なようで熱くなり、判っていそうで判ってない、だけど南方の提案と共に一致団結するゾンビーズ、そんな高校生達の爽やか青春冒険譚になっていて、とても面白かった。

9点

先に映画『フライ,ダディ,フライ』を見ているので、ザ・ゾンビーズのメンバーは大体映画のままのイメージで読めたので読みやすかったしとても楽しめた。
このシリーズを読み終えてからまた映画も見直したい。
2006.01.23 Monday 02:24 | comments(6) | trackbacks(8) | 

DVD『パッチギ!』 

パッチギ ! スタンダード・エディション
パッチギ ! (2005/日本) オススメ♪

1968年の京都。東高校2年の松山康介はある日、担任の布川先生から指示を受け、常日頃争いの絶えない朝鮮高校へ親善サッカーの試合を申し込みに行くハメになった。そして、親友の紀男と共に恐る恐る朝鮮高を訪れた康介は、音楽室でフルートを吹くキョンジャという女生徒に一目惚れしてしまう。間もなく彼女の兄が朝鮮高の番長アンソンであることも知る康介。それでも彼はキョンジャと仲良くなるため、楽器店で知り合った坂崎からキョンジャが演奏していた『イムジン河』という曲を習い、彼女の前でギターで弾こうと決意するのだが…。
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2006.01.21 Saturday 18:53 | comments(12) | trackbacks(35) | 
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