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■未完成日記2005■7月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>10
『ぶたぶたの食卓』 矢崎 存美
『ふしぎな図書館』 村上春樹 佐々木マキ 
『雨にもまけず粗茶一服』 松村 栄子
『いつか パラソルの下で』 森絵都
『くうねるところ すむところ』 平安寿子
『花まんま』 朱川湊人
『バラ色の怪物』 笹生陽子
『サウス・バウンド』 奥田英朗
『さよならワルガキング』  笹生 陽子 じびき なおこ(絵)
『ぼくは悪党になりたい』 笹生陽子

<<エッセイ・ノンフィクション・他>>1
『いつかぼくは一冊の本を書く』 盛田隆二

<<ビデオ・DVD>>9
『ココニイルコト』
『皇帝ペンギン』(映画館)
『波の数だけ抱きしめて』
『恋するための3つのルール』
『ターミナル』
『SAIPAN Blue(サイパンブルー)』
『隠し剣 鬼の爪』
『アメリカン・スウィートハート』
『シャンハイ・ナイト』

<<音楽>>3
『SUMMER TIME ROMANCE〜FROM KIKI』 角松敏生
『ON THE CITY SHORE』 角松敏生
『voices under the water/in the hall』 角松敏生

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2005.07.31 Sunday 20:54 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ぶたぶたの食卓』 矢崎 存美 光文社文庫

ぶたぶたの食卓
ぶたぶたの食卓

ぶたぶたシリーズの6作目。
今回は食にまつわる話、書き下ろし4編の短編集。

「十三年目の再会」
昔、祖母に作って貰ったチャーハンと同じ味がする店を見つけた。どうしてと聞くと店の人はある人から教えて貰ったという…。
>これは興味深々で読み進めていたが意外なところから繋がっていた。私も是非道具から揃えてチャレンジしてみたい。
「嘘の効用」
会社を辞めてしまっているのだが実家にはまだそのことを伝えられずにいる琢巳。空いている時間を近所の男だけの料理教室へ通ってみることにした…。
>はっきりいって簡単メニュー美味しそうです。ぶたぶたさんの話し方は人を和ませるんですよね。あら、ぶたぶたさんって??
「ここにいてくれる人」「最後の夏休み」
・・・は解説の西澤保彦氏が、上手く書いているので略。

食べることともう一つ、ノスタルジックな要素も共通点かも。

ぶたぶたシリーズも癒される〜…だけではない何かを提示してるような気がします。
「変わるもの」「変わらないもの」「変えられないもの」…それは何を意味しているんでしょう?
受け取り方によってさまざまな解釈が出来ると思います。
もし、ぶたぶたに会ったのなら…自分はどのシチュエーションで会うのでしょう?

いつも私達を癒してくれるぶたぶた、だけど、彼は常に悩んでいてそれに立ち向かってます。
今回はぶたぶたの家族や、年をとったぶたぶたが出てきます。一作目から疑問だったことも分かり、「なるほど!」と思ったのですが…ぶたぶたを知るほど、余計に謎が深まりました(笑)。

9点
2005.07.30 Saturday 21:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ふしぎな図書館』 村上春樹 佐々木マキ 講談社

ふしぎな図書館
ふしぎな図書館

大人の為の絵本でしょうか。
『羊男のクリスマス』に続き今回も羊男が出てきます。

いつも通っている図書館、今日は何気なく閉館真近に立ち寄ってみると、いつもと違う雰囲気…。
前作とは違って冒険物?主人公が変わった老人、少し変わった羊男に可愛い女性に出会うが…。無事心配しているであろう母親のところまで帰れるのだろうか・・。

とても不思議な話ですが先が気になって早くページをめくってしまいます。
羊男は相変わらずドーナツが大好きで揚げたてでカリカリのドーナツを差し出すのは変わりません。

心配したであろう母親の反応は予想外。
これをどう受け止めたらいいのだろう。どうして、思っている反対のことを言ってしまったのだろう…?この迷路は?このおじいさんは??謎だらけだけど、出てくる少女も羊男もそしておじいさんも…何かを伝えたかったはず。

私がいつも通っている図書館…そういえば奥にある扉の先は知らないな…訪ねてみる…のはやめておこう(苦笑)

*『カンガルー日和』(1982)の「図書館奇譚」を改稿。
2005.07.29 Friday 17:08 | comments(0) | trackbacks(0) | 

DVD『ココニイルコト』

ココニイルコト
ココニイルコト(2001/日本)

 東京の広告代理店に勤める駆け出しコピーライター・相葉志乃は、ある日、愛人関係である上司の夫人から手切れ金を渡され、大阪支社の営業へ飛ばされてしまう。大阪へ向かった志乃は、そこで中途採用で入社した前野という奇妙な新人に出会う。志乃にとっては厳しい日々が続くが、そんな時、いつも声をかけてくれたのは前野だった……。



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2005.07.28 Thursday 17:12 | comments(0) | trackbacks(2) | 

『雨にもまけず粗茶一服』 松村 栄子 マガジンハウス

雨にもまけず粗茶一服
雨にもまけず粗茶一服

遊馬は弱小茶道家元の長男だが、後継ぎに納まるのもイヤで家を飛び出すが、何故か行き着く先は鬼門のはずの京都…。そこで出会い居候することになった所はまたしてもお茶に係わる人たちばかりだった。
何代も続く家元としての自覚は殆どない遊馬は作法もままならぬまま、飛び出すが、根っから教えられた茶道の作法は抜けてはいなかった。
離れてみて判る茶道の世界。東京でボンボンの気ままな生活を送っていた遊馬が、京都ではお金のありがたみに気付き、出会った人たちの優しさに触れ素直に溶け込んでいく姿、何をしたいのか、いっぱい動きいっぱい考える…。

京都に来てからの遊馬はずいぶんと変わっていく。出だしのほうで自転車で京都の町を回っている様子なんかは目に浮かぶ。若い人から年を召した人まで色んな変わった人たちが出てきますが、すっかり馴染んでるし。本当の自分の進む道を見つけられない遊馬が、まわりの人たちによって彼本来の良さを引き出してくれていた。
お茶のことなど私もサッパリ分からないが遊馬もちゃんとした作法は知らなくても、読みながら少しずつ覚えていける。結構破天荒な遊馬だが、とても爽やかに読み進められる青春物語だった。
それにしても、登場人物のキャラは濃い。思った以上に長い話の筈だが、一気に読める。ラストも結構驚いたな。
良い物も近すぎると見えないもの。
伝統的なお茶の世界を一気に引き寄せてくれた。

9点

WEB本の雑誌
2005.07.27 Wednesday 17:15 | comments(0) | trackbacks(0) | 

映画『皇帝ペンギン』

皇帝ペンギン
皇帝ペンギン(2005/フランス)

 冬が訪れようとしている南極大陸。海で平穏に暮らしていた皇帝ペンギンたちは、彼らの生誕の地で営巣地でもあるオアモック(氷丘のオアシス)へ向け、100キロもの距離を行進のごとく歩んでいく。そしてカメラは、目的地に辿り着き無事産卵したペンギンたちの中で、ある一組の夫婦に焦点を当てた。産卵を終えた母ペンギンは卵を父ペンギンに託し、エサを求めて再び海へと旅立つ。一方、父ペンギンは仲間と寄り添って温め合い、マイナス40度の寒さと激しいブリザードに晒されながら120日間も絶食状態で卵を守り、エサを待ち続ける…。
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2005.07.26 Tuesday 17:16 | comments(0) | trackbacks(18) | 

マイベス!光原百合作品

トラキチさんが主催のマイベス(My Best Books!)第8弾、今回は光原百合作品。v( ̄▽ ̄)vイエイ♪

■光原百合作品マイベス3■
1位*『最後の願い』
2位*『十八の夏』
3位*『時計を忘れて森へいこう』

今回も順位決めるのが難しい〜(汗)
『最後の願い』の魅力的な登場人物、『十八の夏』の爽やかさと『時計を忘れて森へいこう』好きなんです。

『星月夜の夢がたり』も気に入ってるんです(*^^*)
手持ちに『遠い約束』はあるけどなかなか手が出せず。初期に出た本は探さないと難しいかな?

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2005.07.25 Monday 09:09 | comments(2) | trackbacks(1) | 

『いつかパラソルの下で』 森絵都 角川書店

いつかパラソルの下で
いつかパラソルの下で

潔癖で厳格な父が事故で亡くなった。
既に二十歳で家から出ていた野々だが、父と同じ会社に勤めていた女性と会ってから生前の父の姿を知る。
今まで故郷のことを語らなかった父、なぜここまで厳しかったのか、また会社ではなぜ別の姿があったのか?一周忌を前に兄と妹と三人で父の過去を探すことになる。。

確かに大人向けの表現やテーマになるのかな?野々自身の悩みは兄妹にも言えないものだし、また父の過去や父のルーツには驚かされる。
しかし、親子の関係や兄妹の関係が上手く描かれていて、森さんらしさは変わらなく出ている物語だと思う。
それに父の死から始まっているが、父の過去を見ることで父の存在がしっかりあるので悲壮感はない。
兄妹の関係はとても絶妙、昔の父や故郷のことを語る人たちも個性的で笑わせる。

父の本当の姿が少しは理解出来たのだろうか?
親といえど知らなくてもいいことだったのかもしれない。
だけど、家や兄妹たちとも疎遠だったのに、また引き合わせてくれたのは父だった。

タイトルは疎遠だった父に歩み寄る言葉だと思う…。
……素敵だ。

9点

著者インタビュー
2005.07.24 Sunday 17:19 | comments(2) | trackbacks(6) | 

『くうねるところすむところ』 平安寿子  文芸春秋

くうねるところすむところ
くうねるところすむところ

上司との不倫も段々上手くいかず、ひっそりと30歳になってしまった梨央。酔ってフラリと入った工事現場で鳶の徹男と出会い一目惚れ。行き詰まっていた仕事をやめ工務店へ就職したが…。

面白かった!
主人公の梨央の最初のヨレヨレっぷりから、惚れた勢いからドンドン積極的に新しい仕事を切りひらいていこうと頑張る。本当に仕事が好きなのか、ただ徹夫に惚れたから頑張れるのか。。それでも、自分の持っている出来ることすべてを出していくポジティブ思考。彼女のテンションの高さに読んでいる方まで元気をくれるような内容だ。
あと建設業の中の女性として、入り婿だった旦那と離婚、急に自分の父が大きくした会社の社長となってしまった工務店の女社長の郷子。。この人の会社きりもりの仕方とかも女性から見ると、とても大胆で見境なく決定していく割にはすぐ後悔したりと、これまた単純だが、さばけていていつまでも主婦感覚が残るところが、とても素人っぽくて共感しつつ読めた。

この二人が中心となった物語だが、まわりにいる時江や棚尾もいい味出している。家を建てるという大きな夢と工務店のチームワークなども、とても面白く描かれていて楽しめた。

9点

Web本の雑誌より
2005.07.23 Saturday 17:20 | comments(0) | trackbacks(4) | 

『花まんま』 朱川湊人 文芸春秋

花まんま
花まんま

【第122回直木賞受賞作】

昭和の匂いがする6編の短編集。

当時、幼い時には不思議でもそのままにしていた出来事。
大人になってみれば、あの出来事って…??

大人の私が当時のことを思い返す6種類の『むかし』

「花まんま」僕の妹が誰かの生まれ変わりだとしたら…
妹が生まれた時に父は僕に妹のことを頼むと言っていた。
>早くに亡くした父のことをずっと守っている兄、妹が誰かの生まれ変わりだとしても。
僕達の家族と生まれ変わったとされる女性の家族、そして兄弟。うまくシンクロさせていてよかった。花まんまの意味がやっと分かった(苦笑)

「送りん婆」死を目の前にした人にある呪文を聞かせると…。私は送りん婆の後継ぎとして選ばれたようだ。
「摩訶不思議」叔父が亡くなったあと、不思議なことが続けて起こった…。

ホラーとまではないけど、人間の暗の部分、隠していたり触れてはいけないといって分からないままにしてきたことに触れている。子どもの目では知らないことは謎として残る、今思えばこうだったのだろう・・それは正解ではなく想像に近い。だからこそちょっと美化したり怪しいままの終わり方。
語り口を過去形にすることで、今、ちゃんと生きていることが伝わってくる。不幸だったり変な体験をしても、それでも大人になった自分は居る。
ホラーテイストだけど、暖かい作品ばかりだった。

8点

【『自著を語る』インタビュー】
2005.07.22 Friday 17:21 | comments(0) | trackbacks(2) | 
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