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■未完成日記2004■5月分まとめ。

[ その他 ]
<<本>>6
『孤独か、それに等しいもの』 大崎善生
『ラブコメ』 松久淳+田中渉
『空中ブランコ』 奥田英朗
『愛妻日記』 重松清
『一瞬の光』 白石一文
『超・殺人事件−推理作家の苦悩』 東野圭吾

<<エッセイ・ノンフィクション>>1
『 文学賞メッタ斬り!』 大森望&豊崎由美

<<ビデオ・DVD>>6
『陰陽師 II』
『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』
『キル・ビル Vol.2』
『西洋鏡』
『ラストサムライ』
『ドリフト』
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2004.05.31 Monday 22:41 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『孤独か、それに等しいもの』 大崎善生 角川書店

孤独か、それに等しいもの
孤独か、それに等しいもの

表題含む5編の短篇集。心のなかの孤独を痛く淋しく静かに書かれている。とにかく内容は激しい心の葛藤だったりするのに、描写が丁寧で綺麗。この方もルポを書くせいか無駄な文がない。そして結果がでない終わり方もする。決め付けじゃない、心の揺らぎだったり迷いをそのまま書いているのががいい。それがとてもリアル作品が生きてるな、と思う。

「八月の傾斜」
自分が嫌いなOLがデートの前に中・高校生の頃付き合っていた、等身大の恋愛をした彼思い出す。その思い出を27歳になって全て思い出すことによって、今の恋愛への始まりに繋がる。

「だらだらとこの坂道を下っていこう」
結婚もし、子どももいる。しかし・・・。自分のピークはもう終わったのではないか?あとは落ちてゆくだけ。今まで以上の幸せはこの先にないのかも・・と思ったとき、不幸ではない淋しさを感じる。でも・・・。
駆け足で登った山をどうやって下っていくか・・・。これは、つい自分に置き換えて読んでしまった。

「孤独か、それに等しいもの」
双子の姉妹の姉、藍が結婚を目の前にした時に、常に一緒に居たが亡くなってしまった妹・茜の事を思い出す。どちらがどちらを縛っていたのか、意識しすぎていたのか・・・。心の中の孤独という、言葉に表せないものが心理描写で伝わってくる。今の彼氏・・・は、イイですね。。

大崎さんの作品には、名台詞や言葉が付いている。
それは、大崎さんでしか表せない言葉だと思う。
例え暗い結末のなかでも、ストンと胸に落ちる安心がある・・・。
その言葉を見つけたくて、また淋しいものがたりでも読んでしまう。。

9点
2004.05.22 Saturday 22:43 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『文学賞メッタ斬り!』 大森望&豊崎由美 PARCO出版

文学賞メッタ斬り!
文学賞メッタ斬り!

本当にメッタ斬り。笑
有名な賞から地方の賞まで細かく語られている。
基本的に二人の趣味が大きいような気がするが、
二人とも膨大な読書量や情報、実際新人賞などの下読みを
何年かしていたようなので、裏事情は詳しい。
まぁとにかく面白い。石○都知事をシンチャン、宮本○をテルチャン、
渡辺○一をジュンチャンとウマシカしたり…(怖いもの無し…)
ファンが見たら…!だが、読む分には大いに笑えた。。
2004.05.18 Tuesday 22:44 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ラブコメ』松久淳+田中渉 小学館

ラブコメ
ラブコメ

某サイトで応募してみたら当たり?パイロット版が送られてきたので
発売日前に読むことが出来た。

「ノッティングヒルの恋人」や「ラブ・アクチュアリー」を見終わったあとのような、圧倒的に幸せな読後感が味わえる、と、前置きにあったけど、どっちも見てない・・・。

花屋の店長を務める真紀恵は1年11ヶ月恋をする暇もなく近所の商店街のヤツラとバカ話をする毎日だったが、ある日突然元カレと、幼なじみと絶妙なタイミングで告白される…。

まず弁士のような語り口、ちゃきちゃきの江戸っ子気質の主人公、カッコイイ元カレ、オタクな幼なじみと、典型的コメディパターンと、場面が変わるたびに行間を使って場面転回したり、とにかく特徴ありすぎ・読み進むたびにツッコミを入れたくなる小ネタのオンパレード。面白いのと、もうしつこい!(笑)クスリと笑ってしまう・・・とTVやビデオのコントを見てるような面白さ。
それに不器用な主人公を中心に周りが振り回されながらも楽しく進む話を合わせた、お約束に近いパターンのラブコメディ。。。
『天本』の流れの純愛小説と松久氏一人で出している『愛があるから大丈夫』を足して2で割らないような話。
情景も細かく(しつこく?)書かれているので、場面がイメージしやすく映画を見ているような・・・という感覚は出来る。
楽しいのに切ない、ちょっと変わってて面白かった。

9点
2004.05.17 Monday 22:28 | comments(0) | trackbacks(1) | 

『愛の教訓』 松久淳  小学館

愛の教訓
愛の教訓

・・・エッセイ??
映画から「愛の教訓」を無理やり引き出している、面白い本。
なるほど・・・と笑える?教訓満載。
激薄本なのに1000円。。立ち読みしにくい内容。。
本を買うには店員さんに表紙見られて恥ずかしい・・・かな?
2004.05.15 Saturday 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『空中ブランコ』 奥田英朗 文藝春秋

空中ブランコ
空中ブランコ

『イン・ザ・プール』の続編、5編の短篇連作集。
伊良部先生は相変わらず注射フェチで、先生自身も参加型、積極治療(笑)
よく診察室から飛び出して行く。
「原因が分かれば話は簡単だ、その原因を取り除けばいいわけだから。」と、これを子どものように楽しく治療・・・笑

前回もそうだったような気がするけど、伊良部先生と患者となる人たちも同い年か近い年齢。伊良部先生といる間に、自分の視野を広くさせてくれる。
気が滅入っていても、楽しい人と一緒にいたり、話したりするだけで
元気になったりするものだ。あの変なテンションが最大の治療になるのかな。

面白い本は?と聞かれたら、オススメする本が増えた。
・・・更に続編を希望(*^^*)

9点
2004.05.12 Wednesday 22:46 | comments(0) | trackbacks(5) | 

『愛妻日記』 重松清  講談社

愛妻日記
愛妻日記

R18指定の本:帯にはそう書いてあったが、図書館にはそんな表示はなかった。。爆
官能小説じゃなくて変態(略)全然愛妻じゃないような。
2004.05.10 Monday 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『一瞬の光』 白石一文 角川書店

一瞬の光
一瞬の光

白石氏のデビュー作。

一流企業に勤めるエリートサラリーマン橋田浩介は、幼い頃から学業優秀・容姿端麗、38歳という異例の若さで人事課長に。今付き合ってるのは非の打ち所のない性格の社長の義理の姪・藤山瑠衣、という出来すぎているぐらいの組み合わせのカップル。
そんな彼が、過去に複雑なトラウマを抱え今も悩み続ける短大生・香折との出会いから、順風満帆に生きてきた浩介が、人を思う気持ち・愛情とか思いやりとか人を信じるということを若い香折から気付いてゆく。

順調すぎる人生を送っていた主人公と、家族の愛を知らずに生きてきた彼女。正反対の人生を送ってるように見える二人が、なぜここまで惹かれあうのか。
恋愛感情ではない、放ってはおけない・大切なもの、大切にしたい気持ち、というものがあることを教えてくれる。
会社(企業)の派閥争いの場面はとてもリアルにハッキリと、反対に恋愛部分については、とても曖昧な・言葉に表すにはとても難しい場面と上手く出ていて面白かった。
人間関係も複雑ながらも混乱せず、読めば読むほど登場人物がとても魅力的で良い。
エリートで何でもかんでも完璧に思える浩介だが、女性陣の言う事はもっともと思う。
美化しすぎな部分もあるが、とても良かった。

9点
2004.05.08 Saturday 22:49 | comments(0) | trackbacks(1) | 

『超・殺人事件−推理作家の苦悩』 東野圭吾 新潮文庫(再読)

超・殺人事件―推理作家の苦悩
超・殺人事件―推理作家の苦悩

2001年6月に刊行され、すぐに読了。
文庫落ちしたので、再読してみた。

−−6年がかりの短篇集、もう二度とこんな本は書けない。
作中の推理作家や出版社業界の裏側を描いた8編の短篇集。
バカバカしいぐらい「必死」な登場人物に声を出して笑えてしまう。
タイトルだけで内容は分かるのだが、読めば更に捻ってある。

「超税金対策殺人事件」
これを読んで、馳 星周のエッセイか何かを思い出した。
税金対策に必死に細かく理由付けをしていく様子が面白い。
実際苦労・・・したのだろう・・笑
「超高齢化殺人事件」
話の内容を何とかまとめようと頑張る編集者が痛々しい(笑)
何歳から高齢と呼ぶのか・・・。
「超予告小説殺人事件」
これは普通にミステリで面白かった。
「超長編小説殺人事件」
その当時、帯には原稿何千枚!と書かれた本が平積みでビルのように積み上げられていた。その分厚い本は読んでないので分からないが、こんな事情があったのか?(笑)売れる為には頑張ってしまう作家と、売る為には手段を選ばない編集者のヤリトリは面白かった。
「超読書機会殺人事件」
最近、○○賞とかで、書評家も表に出ている中読むと、前回読んだ時とはちょっと違った意味で面白く読めた。

短篇のタイトルに「〜殺人事件」と付いている。そうつければ取り合えず推理小説と分かる、そんな時代やら作家さんが居るよね・・・と、イチイチツッコミを入れたくなるような、爆笑・微笑・苦笑と色々楽しめる作品でした。
再読でも十分笑えた(*^^*)

9点
2004.05.07 Friday 22:51 | comments(0) | trackbacks(4) | 

DVD『ドリフト』

ドリフト
ドリフト(2000/香港)

バーで働くタイラーは酒の勢いで麻薬捜査官と一夜を過ごしてしまい妊娠させてしまう。それに責任を感じたタイラーは出産費を稼ぐために高利貸しで警備会社を営む男の元で働くこととなるのだが…。
ウム、要らないシーンも多いかな…と思いつつやはりスピード感のある銃撃戦やアクションシーンは見ごたえがある。ストーリー自体少し分かりにくいところがあるが、アパートでのシーンなどは良かった。少しクドさがあるが、主人公がカッコイイので許す!(笑)
ところで、『ドリフト』って最初の車のシーンは凄い!と思ったけど、あれだけだったのね。。。
2004.05.01 Saturday 23:02 | comments(0) | trackbacks(1) | 
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