『さよなら』 森 青花
『弱法師』 中山可穂
『誰か Somebody』 宮部みゆき
『卒業』 重松清
『九月の四分の一』 大崎善生
『やんぐとれいん』 西田俊也
<<エッセイ・ノンフィクション>>3
『空からぎろちん』 中島らも
『とらちゃん的日常』 中島らも
『世界で一番美しい病気』 中島らも
<<ビデオ・DVD>>3
『ターミネーター・3』
『ワイルド・スピードX2』
『RED SHADOW 赤影』
みかんのReading Diary♪…本など諸々の感想、あと気になるものをUP。。
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■未完成日記2004■3月分まとめ。
[ その他 ]
<<本>>6
『さよなら』 森 青花 『弱法師』 中山可穂 『誰か Somebody』 宮部みゆき 『卒業』 重松清 『九月の四分の一』 大崎善生 『やんぐとれいん』 西田俊也 <<エッセイ・ノンフィクション>>3 『空からぎろちん』 中島らも 『とらちゃん的日常』 中島らも 『世界で一番美しい病気』 中島らも <<ビデオ・DVD>>3 『ターミネーター・3』 『ワイルド・スピードX2』 『RED SHADOW 赤影』
『さよなら』 森 青花 角川書店
[ 本作家別ま行 ]
さよなら 子どもや孫達とも疎遠になり、碁を趣味とする一人暮らしを送っていた95歳の「ひいじい」こと嘉兵衛が、アパート内で孤独死をした。誰にも発見されず放置されているのだが、ひいじいの意識はまだ此処にある。。。。 老人の孤独死という淋しい人生の終わりを遂げてしまったのに、半分生きているという・・・いわゆる成仏できずにいる。その状態のまま、まさにこれから亡くなるという人に会い、死んでゆく様子、死んだ後その人が言いたかった事を、ひいじいは聞く事になる。 明るめの書き方でちょっと深刻さがないというか、亡くなった人の声が聞こえてくる・・というのを、みんなが受け入れてしまうのが不思議な感じがするが、大切な人が亡くなった時、万が一でも生き返るのならと思うと、その声も怖くは感じないのだろう。 前半の明るいタッチの文章から、家族愛や夫婦愛など亡くなった人との別れが書かれているが、後半の老婦人との出会いから・・・とても切なく、老人の死というものを考えさせる。 この作家さんも独特の世界を持っている。と思ったら、SFファンタジー系の作家さんだった。 そう思えばもっとスンナリ読めるかな。しかし書かれてる内容は、今の家族の在りかたを分かりやすく表していると思う。 95歳の主人公。考えている事は、他の高齢者の方々とそんなに変わらないのだろう。 同じ年齢でなくした自分の祖父に重ね合わせて読んでしまっただけに、目が離せなかった。 本当の『さよなら』の場面が見れた。私世代の方にオススメしたい。 >9点
『弱法師』 中山可穂
[ 本作家別な行 ]
弱法師 3編の中編集。 どの話も叶えられない片想いの恋愛小説・・・といった所か。 ドロドロしていて、自分を隠さない登場人物達が戦うような恋愛?愛情表現をする。 「弱法師」 難病に侵された朔也の主治医だった鷹之は、不思議な魅力のある朔也に惹かれていく。。 >>少年と主治医という関係から義父となってまで少年の事を尽くしていく。 少年に振り回される鷹之が、どんどんのめり込み、少年の病気が進行していくにつれ、壊れていく様子が・・・昼ドラのようにドロドロしてくのが・・・現実的には遠い話だけど・・・。 「卒塔婆小町」 新人賞を撮った後、1本も原稿が通らず、今回の作品も没になってしまった。 怒りに任せて通った墓地に捨てたその原稿をよんだ老婆は、昔敏腕編集者だった。 合うたびに昔話を語ってくれたが、ある日伝説の小説家について語ってくれた・・・。 作家と編集者、という組み合わせはよくある話だが、 ある種特殊な世界に住む二人の間には壮絶なやりとりがあった・・・。 >>こういう話は、この作家さんでしかかけない、とても壮絶で激しいというか、 究極の作家と編集者という・・・一筋がゆえの怖さが伝わってくる。 「浮舟」 父の姉、薫子おばさんは寅さんのように旅から旅をして、たまにフラッと私の家に遊びに来る。父と母と薫子おばさんは、とても不思議な関係で、 病弱な母の変わりに薫子おばさんは私を愛してくれてるが、一定の距離を常に持っている・・・。 >>この作品も中山さんにしか書けないような、独特の人物設定だ。 大人の過去が徐々に分かると同時に、主人公の娘の心の揺れが上手く書かれていた。 どの作品も独特でインパクトがある。 どれが好きかと言われれば、「卒塔婆小町」。冷静な文章なのに内容はドキドキさせられた。 >8点
『空からぎろちん』 中島らも 双葉社
[ 本作家別な行 ]
空からぎろちん 図書館からまとめて借りたんでエッセイが続く‥。 88'〜91'にあちこちで書かれたエッセイを3編に分けて収めてある。 数えたら70ものエッセイ。コピーライターをしていた頃のエッセイなので 文章の書き方などが参考になるな〜とか、色々考えられて面白かった。 パパッと読んでもまた、なんとなく開いて読んでしまうような・・・ エッセイとはそういうものなのかな?面白かった。 〈今ある自分というものは、必然のよってきたる結果なのであって、 「なるようにしかならなかった」から「なるようになった」姿なわけです。〉
『世界で一番美しい病気』 中島らも 角川春樹事務所
[ 本作家別な行 ]
世界で一番美しい病気 エッセイ集。 86'〜99'まで、初恋とほほ編(小学生の頃)から失恋むはは編のタイトルどおり、美しい病気について各雑誌に書かれたエッセイをまとめて載せてある。 美しい病気‥と言えば、何の病気か分かる 笑。 今までイメージしてたのと違うエッセイでビックリしたが、後半惹かれる内容だった。 後半書かれた頃のらもさんと私の今の年令と近いせいか、ちょっと考え方や想う事が似てる(‥ような気がする 笑)。又、後半だけ再読したい‥笑
『誰か Somebody』 宮部みゆき 実業之日本社刊
[ 本作家別ま行 ]
誰か ----Somebody 大財閥「今多コンツェルン」会長の運転手が、自転車に轢き逃げされ亡くなった。運転手の娘達が犯人を探すことも含みながらも、自分の父親の自伝を作りたいという。娘婿の杉本は、編集者という立場から娘達の手伝いをするよう、会長から頼まれ、事故のことや運転手の過去も調べ始めた・・・。 編集者が探偵の真似をするので話の展開が遅く間延びした感じがするが、読み終えれば、にわか探偵だったのが却って良かったんだと思う。 会長と娘婿の杉本、会長と運転手の仲、運転手の年の離れた姉妹の意見の相違など、それぞれの距離感。不特定な誰かと近くにいる誰か・・・。が、上手く合わさっていて、読了後はなるほどね、と思うところがある。 話の起伏が物足りなく感じたが、読みやすいミステリだと思った。 嫌いじゃない話。 でも79歳の会長の台詞に「何へこんでるんだ」なんて使うのは気になったけど・・・。 良い作品も沢山出してる作家さんだから、普通に良い話では物足りなく感じるのは気の毒かな・・・と、思うが、ヤラレタ!と思うぐらいビックリする作品を読みたい。 この作品はビックリ!というまでではなかったけど、うまいな〜とは思った。 >7点
『卒業』 重松清 新潮社
[ >>>重松清 ]
卒業 4編の短編集。 「まゆみのマーチ」 母がもうすぐ死ぬ。病院には五つ下の妹(まゆみ)が来ていた。久しぶりに2人きりで子どもの頃の思い出を話す…。 歌うことが大好きなまゆみ、でも歌うことが止められなくて、小学校の入学式でも授業中でも止められない…僕はイライラして妹を見ていたが、母は怒ったりはしなかった。母はみんなには内緒で「まゆみの歌」を妹に何回も歌ってあげていた… >母は優しくて強い。母の作った歌は素敵すぎる。 小学生の子どもに対して、一番分かりやすく、簡単な愛情表現。。でも、なかなか言えない言葉・・・です。 「追伸」 小説家の敬一は、自分が6歳の時に病に倒れ若くして亡くなった母が残してくれた日記を頼りに生きてきた。この母こそが自分の母で絶対だった。 だから新しくきた母・ハルは、その母を消してしまう存在として疎ましく思い、40歳になる今まで拒否してきた。 ある日、母についてエッセイを書く事になったが・・・。 >母の日記には子どもに愛情溢れる思いが綴られていて、心残りだっただろうと察すると涙が込み上げてくる。その日記を読んだ子ども(敬一)はその想いを受け止めるだけで精一杯だったと思う。また、後妻としてきたハルも、いきなり母代わりをしなくては、という一生懸命さが裏目に出てしまう。お互い真剣なだけに、歩み寄れない不器用さは、年を重ねた今思えば、似たもの同士なのかもしれない。 お互いがほんの少しだけ歩み寄れた時、卒業に似た気持ちになるのだと思う。 死を通して別れや区切り、そこから始まる精神的始まり〜を感じた。 >10点
『九月の四分の一』 大崎善生 新潮社
[ >>>大崎善生 ]
九月の四分の一 表題含む、4編の短編集。 どれも、綺麗で静かな雰囲気の中、思い出の情景を美しく書かれている。 回想部分ではレッドツェッペリンなど、ロックが流れる様子は、とても若々しい20代を表現されていて、主人公が言葉に出せない気持ちを上手く今の主人公がとても淡々と語っている。 「九月の四分の一」 >僕が小説家を志したのは小学校高学年か中学生の頃だ。札幌で過ごした中学・高校6年間と東京での大学生活の間、僕は本を読み続けた。準備万端整い、機は熟したと思い立ったのが二十二歳の春、原稿用紙に向かったが…。 前に読んだ『ロックンロール』の前の話・・・のような内容だった。もちろん主人公は違うけど。 大崎さん自身をダブらせて書かれていて、幻想的な描写も多いのにとてもリアルに伝わってくる、切ないラブストーリーだった。 >8点
『やんぐとれいん』 西田俊也 文藝春秋
[ 本作家別な行 ]
やんぐとれいん 高校を卒業して14年、卒業した年は昭和から平成に変わった年。 今年幹事になったアメは青春18キップを使って電車の旅をする、という企画を立てた…。 同窓会として列車に乗ったのが6人、に参加してないけど登場するのが3人という、人数のなか各章・一人称で卒業してから今までの事を思い出したり、同級生同士の繋がりだったり・・・それぞれの12年間を振り返りながら、行き先を決めない旅を始めた・・・。 「人生はたった一人の人間がいたかいないかで怖ろしく変わる。」 「人生って、ほんのちょっとしたタイミングでずいぶん変わるね」 …と言うセリフが(私には)残る…。 同じクラスで、特に学生生活に繋がりが無かったように思っていても、少なからず、自分自身誰かに影響されたり、影響させたり・・・・している。 32歳・・・同じ30代世代として共感と・・・言う部分は少ないが、この世代は10代の頃を懐かしく思い出してしまうお年頃なのかもしれない。 >7点
DVD『ターミネーター・3』
[ 映画タイトルた行 ]
ターミネーター 3 プレミアム・エディション(2003/アメリカ) コンピュータ“スカイネット”が支配する未来社会から送り込まれたT-1000の襲撃を、T-800の身を挺した活躍で乗り切ったジョン・コナー。それから10年、“審判の日”は回避されたかに思われ、彼は新たな人生の目的を見つけようと放浪の旅を続けていた。そんなある日、突如として新たな刺客“T-X”が送り込まれてくる。女性のボディを有しT-1000をはるかに上回る性能を持つT-Xは、“リスト”にある人間たちを次々に抹殺し始めた。再びマシーンとの戦いに身を投じるジョン。そんな時、彼の前にあのT-800と同じ形状のターミネーターが姿を現わした…。
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