使命と魂のリミット
心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えないある目的を胸に秘めていた。その目的を果たすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。あの日、手術室で何があったのか? 今日、何が起きるのか? 心の限界に挑む医学サスペンス。
若くして父を亡くした研修生の夕紀、その父の元同僚七尾、そしてもう1人の男性からの視点で描く物語なのですが、タイトル通り使命という言葉が何度も出てきます。
その一つに
「人間というのは、その人にしか果たせない使命というものを持っている」
という夕紀に向けて言った父親の言葉。
夕紀の使命とは…とともに、登場人物たちの使命というのは…?。
物語としては綺麗にまとまり終わってしまうので物足りなさは感じますが、医療サスペンスなのに読みやすく上手いです。
ストーリーから、「使命」という言葉を読み手に投げかけたのに上手さを感じました。
>8点