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『逃亡くそたわけ』 絲山秋子 中央公論新社

逃亡くそたわけ
逃亡くそたわけ

躁の博多弁を話す主人公が自殺未遂をしたために入院させられていた精神病院から脱走しようとするが、その時に偶然会ってしまった名古屋出身なのに名古屋弁を話さない鬱の男性と一緒に逃亡してしまう。

古いルーチェ…と最近見かけない車で目的地も無く、車に乗っていれば逃げていると実感できるかのように九州を迷走しながら南下するが、統一性も無くフラフラ動く主人公達に読んでいても「何だ何だ?」と戸惑ってしまう。
それでも地元の名古屋弁を頑なに使わない男性と、博多弁丸出しの女性の会話は、かみ合ってないようで、実は自分の気持ちを表すのには地元の言葉がピッタリ。男性(なごやん)に対してあえて博多弁話し続けるうちに、自分はやはり地元が好きで地元の良さを語れて、そしてライオン先生に会って逃げ出した精神病院の治療より、自分の症状を理解できるようになる。
そのままずっと逃亡し続ける気は無かったと思うけど、どうしてもリフレッシュしたかった…それは入院させられる前にした現実から離れる自殺未遂より、ずっと自分の為になった現実への逃亡だったと思う。

8点
2006.04.12 Wednesday 09:00 | comments(6) | trackbacks(9) | 
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2020.07.07 Tuesday 09:00 | - | - | 
(2006/04/13 9:23 AM)
「逃亡だがや」「逃亡もあるでよー」「逃亡だなも」

そうか、「くそたわけ」は名古屋弁だったんだ。日常的に使っているので気付かなかった。

物語よりも、そっちに気がいってしまった。

最近は名古屋が小説によく登場しますね。万博とか経済好調のせいかな?
みかん (2006/04/13 10:45 AM)
「くそたわけ」って、私も最後まで読むまで名古屋弁だと気付かなかったです…。(ひょっとして「たわけ」も名古屋弁ですかね…/苦笑)
この言葉を標準語に変えようとするのも難しいですね。方言ってより自分らしい言葉になっているようです。

名古屋が登場する小説…増えてるかも。勿論万博で名古屋がフュ−チャーされたのもあるけど、名古屋や東海地区出身の作家さんも増えたからかもしれませんね〜(^^)
Roko (2006/04/13 12:54 PM)
みかんさん☆トラバありがとう。
はなちゃんやなごやんほどではないにしても、神経を病んでしまっている人って世の中には沢山いるんですよね。
みんな会社や家庭から逃げられないっていう妄想に囚われてるんじゃないかなぁ?
この2人みたいに逃亡してみると、人生変わるかも?なんて思っちゃいました。
みかん (2006/04/13 6:10 PM)
Rokoさん、こんにちは♪
>はなちゃんやなごやんほどではないにしても…
そうですよね。。病院からの逃亡…は、
社会や家庭からの逃亡にも例えられますね…。
2人は逃亡というより冒険みたいでしたが(笑)
今までに無い経験は人生を変えてしまうでしょうね(^^)
はなちゃんもですが、なごやんも変わることが出来ましたね。
お互いが刺激しあっていて、いいコンビだったかも。。
ゆう (2006/04/14 10:54 AM)
おはようございます。
TBありがとうございました。
この作品には、知ってる土地や食べ物がたくさんでてきて、楽しく読めましたが、やはりいとやまさんの作品はどれも難解です・・・・。
どうしても人物への感情移入ができませんでした。

>現実から離れる自殺未遂より、ずっと自分の為になった現実への逃亡だったと思う。

作者は、まさにこの事を伝えたかったのでしょうね!みかんさんの書かれている感想になるほど!と思ってしまいました。
みかん (2006/04/14 4:58 PM)
ゆうさん、こんにちは♪
私も読み終えた時ははあっという間で
ポカンとしてましたね(爆)
でも振り返ってみるとジワジワ来ました…。
とりあえず行動しちゃったけど、やり終わったら
結果良かったんじゃない??みたいな(苦笑)

躁で病院で薬漬けになっているより
行動してみたほうが薬よりずっと発散出来ていたかも…。
自分で一歩前に出てみることもイイと表現したかった
のかな…と後から思ったりしました。









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逃亡くそたわけ 絲山秋子
逃亡くそたわけ この本は「本のことども」by聖月の聖月さんにオススメいただきました。ありがとうございました。 ■やぎっちょ書評 はじめて絲山さんの小説を読んで(「海の仙人」)、やっぱ移動は良い。移動の小説読みたいと書いたら聖月さんがこの本を教えて
| "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! | 2007/07/29 3:14 AM |