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『崩れた偽装―ベストミステリー短編集 』  鮎川 哲也 光文社文庫

総合商社の秘書課長・悪田に突然かかってきた電話。柴崎さよ子と名乗った女は知られたくない過去を握っていた。女を殺害した悪田はとてつもない「アリバイ作り」を思いつく(「あて逃げ」)。老若男女あらゆる主人公たちが思いめぐらす殺人の「偽装工作」。それが崩れるまでの人間模様を鋭く描いた倒叙ミステリーの傑作短編集!文庫未収録の作品「哀れな三塁手」も特別収録。

8編の短編集。倒叙ミステリーなので犯人は最初に分かっている、その犯人側からの視点で書かれてるのが面白い。
その手の話ばかりなのだが、意外と飽きない。完全犯罪が出来る・出来たと思っている犯人の心理は傍から見るには滑稽にも映る。(巻き込まれる方は大変だが…)今の時代なら難しいトリックになりそうだが、それが出来てしまう時代背景もある。
短編で変な遠回りもないので、サクサク読める。
頭をフルに使うのもいいが、この手の作品集もいいと思う。

 
2014.11.05 Wednesday 23:35 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『灰色の動機: ベストミステリー短編集』 鮎川 哲也  光文社文庫

森三郎という男性が陸橋の下で死体で発見された。しの子は、警察に過失死とされた恋人の死を不審に思い、事件として調べ始めた。しかし、容疑者は―(「灰色の動機」)。表題作をはじめ、珠玉のミステリーはもちろん、最初の小説である「ポロさん」、唯一のSFで文庫初収録の「結婚」など鮎川作品の中で異色テイストの作品を満載した贅沢な一冊。オリジナル短編集第三弾

6編の短編集です。やはり時代を感じますが、クラッシックな感じもいいな…と。(言い方だけ?)
「人買い伊平治」「蝶を盗んだ女」「結婚」「灰色の動機」どれもよかった。
動機という括りだけあって犯人もしくは被害者目線なところが面白い。
しかし鮎川作品を読みなれた人にとっては物足りないかも。
シリーズものを追いかけるには…というにはokだけど、本格ミステリーを求めるなら別のものを…(苦笑)
表題の「灰色の動機」は是非。

7点

2013.08.23 Friday 10:26 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『アリバイ崩し―ベストミステリー短編集』  鮎川 哲也  光文社文庫

大阪・枚方のアパートで女性が殺害された。恋人が容疑者としてほぼ確定していたが、スクープを狙う新聞記者の私は、事件を追ううちに真犯人と思しき人物に辿りついた。しかし、彼には二重のアリバイが―(「北の女」)。堅物刑事が鉄壁のアリバイに挑む「汚点」ほか凝縮された鮎川ミステリー短編五編。鮎川作品の面白さが倍増する未収録エッセイを特別収録。

5編の短編集で、アリバイといってもいろんなパターンで楽しめる一冊。
それこそアリバイ崩しというのはミステリーを読む醍醐味じゃないかな〜。
「夜の疑惑」も面白かったけどちょっと強引かな。

7点

2013.07.02 Tuesday 10:31 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『謎解きの醍醐味: ベストミステリー短編集』 鮎川 哲也  光文社文庫

丸高物産に勤めている曾根俊平が二十五歳の独身女性と情死した。曾根から、自分が「離魂病」かもしれないと相談を受けていた推理作家の杉は、その死に疑問を持ち調べ始めた―(「離魂病患者」)。短編の名手でもある鮎川哲也の傑作を集めた第二弾。鬼貫警部など有名探偵は出ないが、探偵役となる人物たちが事件の謎を見事に解く、ミステリーの醍醐味が詰まった一冊。

短編7編,離魂病患者、夜の断崖、矛盾する足跡、プラスチックの塔、塗りつぶされたページ、緑色の扉、霧笛。

久しぶりに読みたい本に出会った感じ。短編なので、ストーリーも簡潔だしかなり前に発表されたもので、写真のフィルムだったり、女性のお給料の相場とかが時代を感じさせたがそれ以外は今も共通する話・・・ミステリー(推理)物は変わらないな〜と感心して読めた。
選りすぐりの作品を集めてあるものとは思うけど、改めて鮎川さんの本…短編なら読めるかも。。(長編は私の集中力では・・)
特にどれかと言われれば「離魂病患者」「塗りつぶされたページ」「霧笛」かな。


10点
2013.04.13 Saturday 17:23 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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