銀河祭りのふたり―信太郎人情始末帖
許婚がいながら、吉原の引手茶屋の女将・おぬいとの恋を選んだ美濃屋の跡取り息子・信太郎。長い確執の末に勘当が解けた矢先、大地震で店が大きな被害を受け…。 夫婦の情愛、家族の絆を描いたシリーズ完結篇。
信太郎人情始末帖シリーズの7冊目になり、最終巻となります。
長いようであっという間のラスト。
1巻は許婚がいながら吉原引き手茶屋の女将・おぬいとの出会いから始まるのですが、この頃は信太郎も落着かないのですが、そこからご美濃屋を継ぎ、困難を乗り越えながら成長していく…。
とにかく周りの反対を押し切ってつれあいとなったので、色々な試練があり、そのつど二人は周りの人達に助けられながらやっと認められてきた信太郎だったのですが…。
この巻になって、また新たなことが…。それが結構衝撃的で危機的な状況になるという、また懐かしい人が出てきたりと、最後にまた一波乱が起こるのです。
いやぁ…納得の終わり方です。
信太郎の一生を描いた作品ではなく、ほんの数年を描いてるだけなのですが、とても濃い年月を見せてもらったようです。
物語としては完結してしまったので寂しいのですが、是非シリーズを通して読んでもらいたいと思います。
>10点
信太郎人情始末帖シリーズ7作
『おすず』
『狐釣り』
『水雷屯』
『きずな』
『火喰鳥』
『その日』
『銀河祭りの二人』