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『土曜日は灰色の馬』 恩田 陸 晶文社

 ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなジャンルの物語を書き分け、多くの読者を魅了し続ける小説家・恩田陸さん。汲めども尽きぬ物語の源泉はいったいどこにあるのでしょうか!? ブラッドベリにビートルズ、松本清張や三島由紀夫まで、恩田さんが大好きな本・映画・マンガなどを大胆奔放に語る、ヴァラエティに富んだエッセイ集。

沢山の雑誌に書かれてきたものをまとめたものなので、エッセイの長さもマチマチですが、恩田さんの過去に読まれて影響を受けてきた本やマンガ、絵本を紹介しつつ、その一つ一つが恩田さんの作品に繋がってるのかが分かる本となってました。
私より少し年上なだけですが、読んでる本のふり幅が大きく、1冊1冊を端的に解説、また少女漫画にのめり込んでいた頃のことも掛かれてますが…よく覚えてますね…そして、学生ながら客観的に、またご自身もを客観的に見てるなぁと感じました。
そして出てくる作品を見てると、ホラーという怖さではないけど、日常を越えた怖さ、そしてファンタジーと言うよりSF系がお好きなのかな?というチョイスに感じました…が、映画も本もマンガも昔からその嗜好は変わらず「ぶれないなぁ…」と思うのです。
流行に捉われず、好きなもの興味のあるものがブレずにあるというのが印象的です。

…ま、ちょっと私の嗜好も思考とも違うなって思ったんですが(笑)。

ちょっと変わった本のタイトル。これは恩田さんが随分と暖めてきたタイトルなのだそう。タイトルから決めて本のストーリーが思いつくこともあるそうで。
恩田ワールドに浸れる1冊です。
2011.02.16 Wednesday 19:30 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』  恩田 陸  講談社

酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記
酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記

恩田さんの初めての紀行エッセイで『IN・POKET』で連載されたもの。
表紙は『地球の歩き方』に似せているんですね。
飛行機に乗るのは怖くてダメ…でも外国には行ってみたい。
今回はこの旅で、それまでの飛行機嫌いを何とか直し、イギリス・アイルランドを楽しみたい。そういう思いも乗せつつ出発するのですが…。

飛行機嫌いの人なら分かるだろう…「この飛行機落ち‥‥(汗)」となる気持ち。それなのに片道12時間の長旅を組むとは…強制的にでも治したかったのかしら?
恩田さんも緊張と恐怖で妙なハイテンションと、恩田さんらしく冷静な視線で機内をチェックしているのが…読んでいて面白い。
興奮すると眠れず、そして酔えないようだ。その間本を読みつつ自分の心理に突っ込みながらも、今書いてる小説や自身の作品についても触れ、またこぼれるほどの本の知識もチラホラ、自分で解説も入れている。
紀行文なのに沢山の小説について触れ、町並みに触れ、ビールを飲む。。
実に分かりやすい行動パターンは、日本に居ても外国にいても変わらないような。
アイルランドをまわり帰りは20時間のフライト…。
やっぱり恩田さんの世界は小説で埋め尽くされているのだと実感。
これだけかけて行った外国に飛行機体験…恩田さんの感想は〜また笑えるものだった。

小説には無いノリ突っ込みにマニアックなコメント…とても面白かったです。
2007.01.28 Sunday 00:01 | comments(2) | trackbacks(1) | 

『小説以外』 恩田陸 新潮社

小説以外
小説以外

恩田さん、初のエッセイ集です。

恩田フリークには申し訳ないぐらい私は恩田さんの本を読んでないのに、この本を手にしてしまってどうしよう…しかし図書館に置いてあるのを見て見ぬふりは出来ぬ…と読ませていただいたのですが、これがあまり作品を知らなくても読める!…むしろ新たに恩田作品を手に取りたい衝動に駆られるほど、また自身の作品のエピソード、それから恩田サンの膨大な読書歴、海外ミステリ マイベストなどのマイベスト各種(笑)など、恩田フリークにはたまらない、そうでない人はこれから嵌ってしまいそうなぐらい読み応えのあるエッセイです。

速筆・速読というイメージは持っていたのですが、読まれる本のジャンルも幅広いのですね。驚きです。料理本や漫画もたくさん読んでいるようですし、映画、そして旅にも…と、これだけの知識をどこに貯めているのか不思議でなりません(羨ましい)。
それにSFファンタジーで好きだと書かれていた作品が殆ど映画化されているのにも驚き。。先見力が素晴らしすぎ。また本格推理小説を『様式美』と答えられていた部分に「その表現イイ〜!!(゚◇゚;)」と感動を覚えたほど(多分私だけでしょうが…苦笑)また、恩田さんの幼い頃の本との出会いなど…本当面白く楽しめました。

「本格推理小説作家への道」「風景小説法」「二重生活」「時間を忘れさせてくれる文庫ベスト5」「密室、この様式美の極み」「海外ミステリ マイベスト7」「あまりにも確信的な」「ネバーランドの内と外でロマンティックコメディの生きやすい世界を!」「文庫SFマイ・ベスト5」「旅する読書」「善と悪の昼と夜」「記憶の図書館」…
どれも魅力的なエッセイばかりでした。
2006.03.15 Wednesday 10:42 | comments(8) | trackbacks(6) | 

『図書室の海』 恩田陸 新潮文庫

図書室の海
図書室の海

私はあまり恩田さんの作品を読んでいなかったのですが『夜のピクニック』ではヤラレタと感じ、その番外編「ピクニックの準備」が納められているということで手に取ってみました。

10編の短編集。
アンソロジーで発表された作品が数編あるのでホラーやSFタッチの話が多く、ちょっとイメージとは違う印象を持った。が、長編で既に出ている作品の番外編や予告編としての短編もあったので、一種のタイムトリップ的な感じで、全体の纏まりとしては統一出来ていると思う。
ということで「ピクニックの準備」は面白く読めた。勿論本編にもその経緯は書かれているのだが、読了後にこの短編を読むと、このピクニックに掛けた想いがまた伝わってくる。本編に更に深みを増す作品となっていてとても嬉しかった。
「図書室の海」は『六番目の小夜子』の番外編となっているそうだ。私は未読なのだが、この短編を読んで是非『六番目〜』を読んでみたいと思った。ひょっとしたらネタバレ部分を読んでしまってるような気もするが…この魅力的な登場人物を是非見て見たいと思った。
「睡蓮」は『麦の海に沈む果実』とリンクしているそうだ。勿論読んでないからイマイチピンと来ないが。
きっと恩田さんファンにとってはとっても楽しめる短編集に違いない。
ひょっとして私はこの本を読む前にもっと別の作品をチェックしておかなければいけなかったかもしれない…。でも、この本から恩田サンの作品を読むきっかけになるだろうと…多分そうなるだろう。
また数年後この本を引っ張り出せるよう、本棚の手の取りやすい場所にしまっておこう。

8点
2005.10.20 Thursday 00:01 | comments(4) | trackbacks(7) | 

『夜のピクニック』 恩田陸 新潮社

夜のピクニック
夜のピクニック

第26回吉川英治文学新人賞受賞作
第2回本屋大賞受賞作。
「本の雑誌」が選ぶ2004年度1位。

北高校の年行事の一つ、朝の8時から仮眠を少し取るだけで翌日の朝8時まで、全校生徒で80卻發続ける『歩行祭』が行われる。完走する為にただ歩き続ける。途中にイベントも何もなくただひたすら歩くのだ。

主人公、貴子と融達が、スタートしてからゴールするまでの様子が書かれているのだが、自分が一緒に歩いているような気になる。この作品は恩田サンの母校での体験が元になっているようだが、なるほど、風景も丁寧に書かれてるし、苦しくなるポイントもそしてハイになってしまうあたりも、なるほどリアリティがある。
ハイテンションになったり落ち込んだり励まされたり…友情と恋愛と親子の関係など、丸一日でいろんなことが考えられる時間。そしてゴールし終わった時、何かが得られた、そして始まりなんだと彼女達の変化が伝わってくる。
学生時代辛くても頑張りとおした時の感覚を思い起こされる。

高校生活最後の『歩行祭』に貴子は自分である賭けをする。知らず知らずにもそのことで頭がいっぱいになりずっと目で追っている。彼女は静かだけどこの『歩行祭』に賭けた気持ちがヒシヒシと伝わってくる。
出てくる登場人物すべてが生きていて誰もが誰かのためになっている。
爽やかで万人にオススメ出来る青春物語。

10点
2005.04.27 Wednesday 20:30 | comments(4) | trackbacks(5) | 

『ドミノ』 恩田陸 角川文庫

ドミノ
ドミノ

7月の、ある昼下がり先輩に頼まれてお菓子を買いに走るOL、ミュージカルのオーディションを受けに来た女の子、俳句のオフ会に出るため上京してきたおじいさん・・・
本の始めに紹介されている27人と1匹が複雑に東京駅といういろんな人が集まる場所で次々と繋がってゆく。。

「27人と1匹という登場人物が、この単行本に入っているのか!」と、ドキドキしながら読み始めたけど、混ざることなくすんなり読めた。
偶然が重なる・・・というのはタマにある話だけど、これだけ微妙にずれながら重なって、また新たな偶然を呼ぶ。
ドタバタコメディ・・・三谷さんの舞台のようだと思ったのは私だけかな・・

東京駅の中でいくつものドラマがぶつかりあう。
27人と1匹がうまく設定され、それぞれの話が盛り上がるにつれ、他の人の話のなかに混ざっていってしまうのが面白かった。

8点
2004.02.14 Saturday 06:12 | comments(2) | trackbacks(4) | 
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