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『ビロウな話で恐縮です日記』  三浦しをん 太田出版

 なぜ日記をつけるのかなと、日記を書きながらいつも考えた…。天下無敵の妄想体質作家・三浦しをんがインターネット上で2年弱書き続けた、ビロウな話ばかりの日記。著者自身による脚注&書き下ろしのおまけも収録。

WEB上で書かれていた日記を書籍化したもの。
今回も多少コアネタもありつつ、それも慣れてしまえば普通に感じる…そんな独特の世界。
今回は変わった夢を見た話が多かった、これも濃いめ。
一つをキッカケに頭の中での妄想が暴走。
このぐらいの発想力がないと小説家にはなれないのね。。
ちょっとマンガネタが少なくて残念。


2009.11.16 Monday 12:09 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『きみはポラリス』 三浦しをん 新潮社

三浦 しをん
新潮社
¥ 1,680
(2007-05)

 これって恋or愛?いえ、これこそ恋愛そのもの。世間の注目も原稿の注文も「恋愛」のことばかり。なら、とことん書いてみようじゃないの!ということで生まれたただならぬ「恋愛短篇集」。初恋、禁忌、純愛、結婚、信仰、偏愛、同性愛…本気で恋し、だれかを愛したいなら読むしかない!われらの時代の聖典。

11編の短編集。
ちょっとBL的なものもあり…の不思議な作品の集まりですが、それがシュールさも出してます。
色んな形の恋愛かな。
恋愛モノとして面白さは意見の分かれるところですが・・・。
書かれた時期が2002年〜2007年と幅があり、作品の書き方もちょっと変化してるのが面白い。
私としては、後半の作品の方が好きかな。

7点
2009.10.24 Saturday 21:51 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『シュミじゃないんだ 』  三浦 しをん  新書館

シュミじゃないんだ
シュミじゃないんだ
 
ボーイズラブ漫画にまみれた日常。で、ボーイズラブ漫画って…ナニ!?新・直木賞作家による、愛してやまぬボーイズラブ漫画についてのエッセイ。書き下ろしBL小説「夏の思い出」を収録。

本や漫画を読むことはもはや趣味などという甘ったるい言葉を超越した行為なのだ。私にとって漫画を読むというのは、すでに「生きる」というのと同義語だ!…と言い切るしをんさんには『あっぱれ!!』。紹介しているマンガには愛情をガツンと入れているし、迷いが無い(笑)
ただBLであればなんでも良い訳ではない。コダワリも人一倍。だからこそ巡り合ったマンガは愛おしい。。

〜と、とてもアツいしをんさんに置いてけぼりされてます。。
やはりBLモノはまるで知らないので、作家さんをとても褒め称えてますが、ピンとこないのが残念。その本の表紙でもあれば雰囲気もつかめそうなのに。

またBLとはいえとても可愛らしい挿絵が入っていたけれど、そのイラストレーターさんが途中で急死されてしまったそうで、イラストも途中まで・・・という残念さもある。
けれど、しをんさんは連載を終えた後、また加筆され、完全な形でこの本を出された。それはBLを愛すると共に、このイラストレーターさんへの愛情を感じる。

今までのエッセイとは赴きが違うので、未読の方はご注意を。
2007.03.04 Sunday 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『三四郎はそれから門を出た』  三浦しをん ポプラ社

三四郎はそれから門を出た
三四郎はそれから門を出た

いろんなところで発表してきたエッセイや書評・解説などを集めた、盛り沢山の一冊。今までのエッセイ集とはちょっと雰囲気が違いますが、それでも『しをん節』は出ています。
書評の部分は私が読んだ本が少なくてピンとは来ませんでしたが、とにかく本を読むジャンルの幅は広いです。なにげに有栖川さんのアリスシリーズも読んでいたのか…とちょっとうれしかったりして。とにかく読むのが好き、そして短い文章の中に内容と自分を取り混ぜて表現するのがとても上手い。速読ながらパッと読むべき本筋を見抜いている鋭さも感じます。
もちろん好きなネタに暴走していくのも面白いのですが。
また本や書評以外のテーマで書いているのもあって、これは苦手だ〜と書かれてますがその分しをんさんの生活も覗けたりします。弟さんネタは、これまでのエッセイにも登場してきましたが、更に弟さんの鋭い意見も見えたりします。。
そして、ただ小説やマンガが好き…だけではなく、愛情を込めて読んでいるのが伝わってきます。これだけ小説やマンガを理解して読んでいる読者はいないかも。。そして、漠然として読んでいた私も、きっと同じようなことを感じていたから本好きマンガ好きはやめられないんだろうな……なんて気づきました。(ドラえもんについてはジーンときてしまった…)
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2006.10.18 Wednesday 22:58 | comments(3) | trackbacks(4) | 

『格闘する者に○』 三浦しをん 新潮文庫

格闘する者に○
格闘する者に○

しをんさんのデビュー作。

女子大生の可南子は好きなマンガを沢山読めるだろうという理由で出版社へ就職活動中。しかし面接に行ってもその質問の内容に憤慨したりと、マッタリとしたペースで過ごしていた学生生活から就職活動への変化にイマイチ乗れない。また家では義母との距離が縮まらず父は滅多に家には戻ってこない家庭の事情にも悩んだり…。そんな中でも友人との交流や弟、そしてかなーり年上の恋人との時間は彼女をホッとさせる。。。

この作品は実際しをんさんが経験したことを元に作られた作品…だそうです。ノリはエッセイに似ていて古めかしい口調のマンガ好きの主人公がしをんさんにダブります。
出典元が分かりやすいマンガの台詞が出てきたりとクスリと笑える部分が沢山あり、面白可笑しく過ごしているようで、それでいてカナリ年上の恋人は普段居ない父を求めているような、可南子の甘えたい気持ちが出ていて良かったです。
まあマンガチックな物語ですが、そんなに気にならず、リズム良く読めました。
エッセイから読み始めた人ならこの本は面白く読めると思います。

8点
2005.11.25 Friday 15:11 | comments(0) | trackbacks(2) | 

『桃色トワイライト』 三浦しをん  太田出版

桃色トワイライト
桃色トワイライト

松苗あけみのフリフリ画がとっても目に引く。
『純情クレイジーフルーツ』が大好きだった私にはたまらない表紙。

今回はとうとう一人暮らしを始めることになったしをんさん、沢山の本ともお引越し・・・そこまでの経緯など、しをんさんならではのコダワリ、そして引越しにて浮かび上がる日常など…。お…面白すぎる。。
『私が語りはじめた彼は』で挫折した私にとって、「しをんさんはこうでなっくっちゃ!!」と私の妄想も膨らむのでした。

今回は特にNHKの大河『新撰組!』や『仮面ライダークウガ』というかオダギリジョーについて熱く語ってます。
私もカナリのオダギリジョー好き(笑)…気持ち共感しまくりで、ちょっとシンクロしてしまいました(危ない〜)

ただ↑のネタに暴走しているので、知らないわ〜という方が読むとどうなのかな?とは感じましたが。。。
2005.09.06 Tuesday 11:24 | comments(4) | trackbacks(4) | 

『極め道―爆裂エッセイ』 三浦しをん 光文社知恵の森文庫

極め道―爆裂エッセイ
極め道―爆裂エッセイ

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普通に生活していても、感じることは無限大。ぜんぶ言葉にしてみたら、こんな感じになりました。注目の新人作家、エッセイ第1弾。
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ボイルドエッグズ・オンラインで毎週連載されているエッセイ「しをんのしおり」からの初エッセイ集。

この本の題の前に「爆裂エッセイ」と銘打ってある(笑)
大学生卒業して、本屋さんで働くようになった…と、この頃はまだプロではなかったのかしら。普通に学生で、その後就職?
とにかく20代前半の乙女が、なぜ故にこんな視点で一つの事を追求していってしまえるのだろうか(しかも暴走)。
このころからしをんさん自身は変わってないのね。

「視線の行方」
「眠れぬ夜に」
「秘孔を突かれる」
「溺れるものも辞さず」
「清廉潔白が善だとは、俺は思わぬ」
・・・ウケたのはもっとあるけど、キリがない。

ブフッと笑えたのは、
「パスポートを取得する(予定)」で、庭にエサ箱を設置して鳥が来るのを見ていたが、仲むつまじい鳥たちを見ながらいつしかアテレコしてたり…
「恋横車生花実成上(恋の横車生きて花実の成り上がり)」では、新宿伊勢丹で買おうと思っていたワンピースが売れてたとき、【きっと父が「ほーらお土産だぞー。これ欲しがってただろう。ワッハッハ」なんて言いながら帰ってくるんだ。うふふ、パパったら。。。】と、妄想炸裂しているあたり。

何気ない所が気になり、漫画一つから空想したり話を膨らませてるのが面白い。しかも真面目に語り合ってるのが笑えた。
この本の前後に『格闘する者に○』が出ているようなので、次はこれを読みたいなぁ。
2005.05.21 Saturday 18:23 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『むかしのはなし』 三浦しをん 幻冬舎

むかしのはなし
むかしのはなし

6つの短編+1つの中編の短編集。

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わたしを記憶するひとはだれもいない。わたし自身さえ、わたしのことを忘れてしまった。胸のうちに、語り伝えよという声のみが響く。これはたぶん、思い出のようなもの。あとはただ、ゆっくりと忘れ去られていくだけの。
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よく知られている昔話を、現代風にアレンジ?となっているが、そっくりそのままではなく、普通に短編として読んでいい。しかし、タイトル通り昔話を思い出させる書き方で、なお且つ少し近未来への暗示させ、他に収録されている短編ともリンクさせて描いている。またこの本全体が、ある昔話を映し出しているように思う。

この本に収められている短編は一人称で誰かに向けて話し掛けていて、この物語を語り継ごうとしている。勿論読者に語りかけているのもあるが、自分自身に語りかけているようにも読める。

8点
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2005.03.09 Wednesday 22:43 | comments(0) | trackbacks(3) | 

『妄想炸裂』 三浦しをん 新書館


妄想炸裂
妄想炸裂

表紙が『ハチミツとクローバー』の羽海野チカさんにピンクの表題。。。
2000年から2001年頃、各雑誌やWebに書かれたエッセイ。
この頃はまだ古本屋さんでバイトしながら作家さんもしてたんでしょうか。毎回変化の無い日々を送ってる…と書かれてるけど十分面白い日々を送っていたようです。

読みなれてきたせいか(苦笑)付箋を持って読むようになったしをんさんのエッセイ。

*あいつらを撃て
*肉襦袢
*青森寝豚旅行
*豆腐のかど
*紛争地帯からの重大発表
*悪い男
*転向
*こんなことをつらつら考えているうちに・・・・
*接待業の鏡

などなど。

大爆笑こそ無かったけど、私のツボを刺激してくれました。
2004.11.24 Wednesday 17:02 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『人生激場』 三浦しをん 新潮社

人生激場
人生激場

「週刊新潮」に2002年5月から2003年4月まで書かれたエッセイ+思い出ホロホロを加えた作品。

今回も面白かった。ナリキリキャラ?もあったし、ガンダムについて熱く説明してる部分は笑った。
どうしてこんなに面白いのか。
本人が奇抜な発想の持ち主…というだけでなく、しをんさんのお友達(兄弟含む)もカナリ個性的でネタに困らない環境にあり、お互いを高めあっている(何を?)のではないか。。しをんさんの言葉に絶句しているようなお友達はいないようだ。。
羨ましい(何??)

*漂白したいな、この心
*名作に驚きの事実発覚
*ゴッド・マザー
*時代劇口調
*ここに栄誉をたたえる!

…などなど、特に笑わせてというか、納得してしまったエッセイの一部。
あれよあれよという間に一気に読了。ドップリしをんワールドに浸れる一冊。
2004.11.09 Tuesday 17:23 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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