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『うふふな日々』あさの あつこ PHP文芸文庫

『うふふな日々』

 

きれいな書斎でパソコンに向かい、ベストセラーを次々生み出しているかと思いきや、子ども達の成長に一喜一憂、ずっこけまくり、妄想一杯の日常生活。散歩で目にした風景はいつしか霧のロンドンにすり替わり…。岡山の緑豊かな田舎町に住む人気作家が、締切と戦いつつ物語を紡ぎ、奇跡のように出会った本や、滾るような想いを抱きながらも悶々としていた日々に思いを馳せる。読むだけで元気になれるエッセイ集。(「BOOK」データベースより)

 

2016年発行(文庫)のエッセイ。あさのさんは10年ほど前にTVで拝見していたけど、エッセイは初めて。

小学生のころから作家になりたかった…けれど勇気が出ず30代半ばでのデビューとなった。そこまでの経緯やどういう風な作品が書きたいのかが面白く…でも書きたかった10代の少年少女の姿を、そして時代小説では市井物を描きたいと。

主婦として、母親としての姿を知り、なるほど読んでいてスッと内容が入ってくるのが理解できた…。(似た部分があるからかな。)

市井物は興味があるので、これからも読んでいきたい(作品が多すぎて全部は追えないと思うので…)

 

2020.11.20 Friday 20:17 | comments(0) | - | 

『博士の本棚』小川 洋子 新潮文庫

図書室で夢中になった『秘密の花園』『小公子』、でも本が無い家だったので愛読書はなんと『家庭の医学』だった。13歳で出会った『アンネの日記』に触発されて作家を志す。オースター、ブローティガン、内田百〓(けん)、村上春樹…本への愛情がひしひしと伝わるエッセイ集。思わぬ出会いをたくさんもたらしてくれた『博士の愛した数式』誕生秘話や、愛犬の尻尾にふと白毛を見つけた感慨なども。

1.図書館の本棚・2.博士の本棚・3.ちょっと散歩へ・4.書斎の本棚…と四章に分けられ、それぞれの場所で読んできた本などを紹介だったり、その場所のエピソードだったりが書かれていて、その様子が目に浮かぶような…。確かに小学校の図書館で外国文学なんていうのを読んだな〜なんて懐かしく思ったり。でも手にしてる本が全然違うけど。4.は本絡みのエッセイと本の書評みたいなのが書かれている、本棚って感じではないかな。しかし読みやすい。読んでる本に被るものが…ない(苦笑)。しかしその本で感じた思いなどは不思議と共感できる。戸惑いや不安が分かる気がする。読書によって感じることはそれぞれで、何かを感じたり思ったりする点が似てるのかな。不思議だがエッセイは面白く感じた。ただ小説は心に入りすぎて読めないんだな…。挫折本になってるのが残念、いつか読めるときはあるかもしれないが、メンタル的に私次第かな。ファンの人には作品に繋がるエッセイが隠れてると思うけど。

2018.09.20 Thursday 11:45 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『犬のしっぽを撫でながら (集英社文庫) 』 小川 洋子 集英社 

数に隠されている神秘と美しさ。その偉大な真理に向き合う芸術家ともいえる数学者たち。ひとつの作品を生み出すきっかけや、小説へのあふれる想い。少女時代の『アンネの日記』との出会いとその後のアウシュヴィッツへの旅。そして天真爛漫な飼い犬や大好きなタイガースのこと。日々の中の小さなできごとや出会いを、素晴らしい作品へと昇華していく小川洋子の魅力あふれる珠玉のエッセイ。

エッセイは初読み。あまり本人のことを知らずに読んだけど、小説から離れれば普通の主婦で愛犬と阪神タイガースが好きで、自身の事を飾らず書かれていて好印象だった。文章が読み慣れてないせいか読み進みにくかったが後半は愛犬とのエピソードなので楽しく読めた。小川さんの作品には数学のほかに動物も多い。作品はまだそんなに読んでないけど自身の経験とかから出来ているのか。。少しは興味が持てたけど本人の方にのほうが興味あるかも。

2018.09.11 Tuesday 15:41 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『仏像ロケ隊がゆく 見仏像ロケ隊がゆく 見仏記7』 いとう せいこう みうら じゅん 角川文庫

仏像を見つめ続け、気づけば四半世紀。ひたすら仏像を求めて移動し、見る、喩える、まったく関係のない面白いことを言う。それだけの繰り返しが愛おしい、脱線多めの見仏旅。『新TV見仏記』のロケで訪れた寺では、懸命にコメントしても1匹のナナフシに見せ場を奪われたり、ひたすら昼飯の心配をしたり。行き当たりばったりの広島2人旅では、偶然の出会いが奇跡を起こす―!?ますます自由度を増す2人の珍道中!

 

これは『見仏記メディアミックス篇』(2015年)の文庫化されたもので…読んでた(blogにupしてなかった…)。何度読んでも面白いし、この辺はDVDとかで見ていたのでより覚えてる。4Kでキャーキャー言ってた。京都や奈良の有名どころが多かったので、読んでから行ってる場所もあって、自然となぞって行ってたんだなってね。。確かこれで見て新薬師寺にもう一度行って十二神将に会ってきたんだった。ちゃんと知識を入れて行くと感動も倍増。

ところでこの見仏記は25年ほど続いてるそうで、私が文庫『見仏記』を手に取ったのが約20年前、TV見仏記を購入したりして18年ほど。長っ!DVDからBlu-rayに移行していく中、全然変わらないのがお寺や仏像への向き合いかたで、ブレない仏像愛。う〜ん知識量凄すぎ。

2018.06.03 Sunday 17:49 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『午前0時の忘れもの』 赤川 次郎    集英社文庫

愛していれば、奇跡もきっと起こる―バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)。

 

たまに赤川さんの作品を読むと、話がファンタジーであってもスッと入ってくるのは何故だろう。初出は1997年(多分)ですが古さは感じないですね。

偶然ですが読んだころバス事故が多くて、だから手に取ったのかもしれません。初めからグッときてしまいます。。何組もの再会に、自分をあてはめられる人物がいてつい重ねて読んでしまいますし、変な捻りがない分感情移入したまま最後まで一気に読んでしまいました。やはりスッと読めたわりに、余韻が続きますね。色々考えさせられます。

でも、読んだ人が多分同じ感情になるんじゃないかな。。若い子もおばさんも。

 

やはり読むタイミングが良かったかな。

きっと、また思い出せる一冊でした。

2016.08.23 Tuesday 10:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『午前0時の忘れもの』 赤川 次郎  集英社文庫

愛していれば、奇跡もきっと起こる―バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)。

初版は1994年、ですが古さを感じさせません。事故で亡くなった人からのメッセージ、そこに集まるそれぞれの物語。しんみりしそうな話しですが、前半は夢見事のように怖さより急に居なくなってしまった相手への再会で楽しささえ感じるテンポ良く読めるのですが、後半はジーンとさせる。大人も子どもも読めるし、作品のメッセージも嫌味なく伝わってくる。

やっぱり上手いな〜と思わせる一冊でした。


8点

2014.01.30 Thursday 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『夜のだれかの玩具箱』  あさの あつこ 文春文庫

 温厚な父が秘めていた40年前の不思議な恋、江戸から消えた女房が見せる奇妙な夢、少年時代の後悔を振りきれない男の帰郷…。切ない恋愛から艶めく時代小説まで自在に描きだす、著者の才が冴えわたる6篇。恐怖や迷いに立ち止まってしまった大人たちの、切なくて、ちよっと妖しい世界を詰め合わせました。自作解説付き。

朝のこどもの玩具箱』の対の作品。こちらも6編の短編集。
朝と夜でわかれてるのですが、こちらはちょっと怪しめな作品が多いかも。
こちらのほうが、私には合ってるかな。
「夢女房」「もう一度さようなら」が好み。

8点
2012.11.28 Wednesday 08:59 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『朝のこどもの玩具箱』 あさの あつこ  文春文庫

 目が覚めたら魔法のしっぽが生えていたイジメられっ子、父を亡くし若い継母とふたり年を越す高校生…。児童文学から恋愛小説、SF、時代小説まで、ジャンルを超えて活躍する著者ならではの、色とりどりの6篇が入った“玩具箱”。明日への希望きらめく瑞々しい気持ちをギュッと詰め込みました。文庫オリジナルの自著解説を収録。


子どもから大人まで、童話風やライトノベル風など色んなタイプの短編が6編。
すぐ読み切れるものばかりで特に「がんじっこ」「この大樹の傍らで」が気に入りましたね。
ジャンルも違うのがあって、好きな話とそうでないのに分かれるかもしれませんが、おもちゃ箱という表現がぴったり。
対になる『夜の』もあるので合わせて読んでみたいと思います。

7点
2012.11.27 Tuesday 08:46 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『おいち不思議がたり』 あさの あつこ PHP文芸文庫

おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えること。そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、複雑にからみ合う因縁の糸を解きほぐしていく、青春「時代」ミステリー。

医者の仕事を手伝っているおいちには、まだ治療として人を治すことは出来ないが、自分に出来ること…でも自分の出来ることの少なさに気持ちも沈んでしまうけれど、それでも体が動いてしまう。
決して勝気な女の子ではないけれど、困ってる人には手を差し伸べたい。彼女には他の人には見えないものが見えるのだから。
時代小説にはあまりないちょっとSFタッチとミステリー、若い女性も読めそうな設定で面白いです。
読みやすいし、やはりキャラがすごくたっていて魅力的なんですよね。
この本もシリーズ化されているそう。
この後も要チェックです。

8点

2012.10.14 Sunday 21:58 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『木練柿』  あさの あつこ 光文社時代小説文庫

 胸を匕首で刺された骸が発見された。北定町廻り同心の木暮信次郎が袖から見つけた一枚の紙、そこには小間物問屋遠野屋の女中頭の名が、そして、事件は意外な展開に…(「楓葉の客」)。表題作をはじめ闇を纒う同心・信次郎と刀を捨てた商人・清之介が織りなす魂を揺する物語。時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続くシリーズ第三巻、待望の文庫化。
 
三作目は短編と中編が入ってるのですが、短編の方はミステリー色が強く、表題にもなっている「木練柿」は遠野屋のお内儀の目線から書かれていて清之介とおりんの出会い、そして遠野屋の家族繋がり、また清之介と同心の小暮との信頼、絆が描かれてます。
もちろん最初の巻の方に二人の出会いは書かれてるのですが、また違った目線から見るのも面白いですね。物静かな清之介も心の内は揺れ動くものもあり・・・それが人間くさくていいのです。
まだまだシリーズとして続いてます。
次が楽しみです(文庫になってからと思うけど・・・)。

9点


2012.10.11 Thursday 00:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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