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『夢を売る男』  百田 尚樹  太田出版

『永遠の0(ゼロ)』の百田尚樹、大暴走!!
最新書き下ろしは、出版界を舞台にした掟破りのブラック・コメディ!

敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、本の出版を夢見る人間が集まってくる。自らの輝かしい人生の記録を残したい団塊世代の男、スティーブ・ジョブズのような大物になりたいフリーター、ベストセラー作家になってママ友たちを見返してやりたい主婦…。牛河原が彼らに持ちかけるジョイント・プレス方式とは―。現代人のふくれあがった自意識といびつな欲望を鋭く切り取った問題作。




胡散臭い出版へのお誘い…なのにみんな信じてお金を出してしまう。巧みな話術に嘘はないが(作品を名作というのは嘘だけど)この世に作品を出したいという気持ちをうまく利用して半額を出資させる手口・・そして牛河原の本音の毒舌っぷりにお見事というか業界の裏を見たような…なかなか痛快に皮肉ってるのが実に面白い。
ところが社員の苦情対応に出たりライバル会社が出てきたりと出版会の苦悩だったり、素人作家とプロの作家の本音を編集者側から見た視点で語ったりと、これもかなり面白い。
実在の作家を彷彿させる登場人物に笑えるというか引くというか、ブラック部分もいい。

本来の百田さんの作品とは雰囲気が違うと思うが、読みやすくわかりやすい。これは作品中で出てきた売れる本だ。
本作品を読めばなるほどと思うことも多いはず。


…感想を書くは十分気を付けよう…(苦笑)

9点

2013.09.27 Friday 10:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『思い出を切りぬくとき』  萩尾 望都  河出文庫

萩尾望都、漫画家生活40周年記念。20代の頃に書いた幻の作品、唯一のエッセイ集。貴重なイラストも多数掲載。妹への想い・作品の裏話など、萩尾望都の思想の源泉を感じ取れます。解説=よしもとばなな。

オーシマさんの本を読み始めてから、70年代の本も読みたいな…と思っていたところこの本を手にする事が出来ました。。

雑誌『グレープフルーツ』などで連載されていた貴重なエッセイ27本。
編集担当との交渉だったり、作品を作るまでの話、そしてプライベート・特に姉妹の話があり、20代の漫画家のリアルさも伝わってきます。今も現役の漫画家さんのデビュー当時が見られるのは面白いですね。
最近『11人いる』は読んだのですが、他のが随分と前なので、これを機会に読み直したいなぁ。
それと、震災後に描かれた本も出てるそうで興味があり。。これも真剣に探したい。
2012.04.10 Tuesday 21:41 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『猫泥棒と木曜日のキッチン 』  橋本 紡  新潮社

 お母さんが家出した、わたしたちを置いて。お父さんはずっと前にいなくなった。けれどもわたしは大丈夫。弟のコウちゃんと二人で生きていく。友だちの健一君だって応援してくれる。そんなある日、わたしは道ばたで「絶望」に出会ってしまった―。失くした希望を取り戻すために、拒まれた願いを実現させるために、高校生・みずきの戦いと冒険が始まる。生きることへの励ましに満ちた物語。

タイトルと表紙を見ると可愛らしい印象を持つが…そうでもない。
母に出て行かれ年の離れた弟と二人暮しとなってしまう。しかし、それを悟られないように、普段と変わらず高校には通っている。そんな強さのようなものを持った主人公だけど、道端で車に轢かれて亡くなってしまった仔猫をほっとくことが出来ず、自分の家の庭へ埋めてやる…。そんな主人公に惹かれてる怪我でサッカー部を休んでいる男子。その二人が猫を無責任に飼っている猫屋敷のおばさんから猫を盗んで助け出そうとするのです。
自分のことは強がってるというか耐えられるのだが、仔猫に対してはナントカしなければと必死。それは仔猫を自分達と重ねてるようで、読んでいて痛々しくなる。
仔猫の生と死を真近でみて主人公は成長していけるのだろうか。
なかなかシュールな物語となっていて、読了感はスッキリするものではなかった。
けっして恋だの愛だの〜なんて言っている青春物語ではないけれど、主人公と同世代の子達に読んでもらいたいかな。

7点
2010.11.21 Sunday 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『 一分間だけ 』  原田マハ 宝島文庫

 ファッション誌編集者の藍は仕事が生き甲斐。しかし愛犬リラとの出会いから彼女の人生は変わっていく。がん告知を受けたリラとの闘病生活。愛犬との出会いと別れを通じて「本当に大切なもの」に気づくまでを描く。

忙しさとちょっと同棲相手ともうまくいっていないときにやってきたリラ。
一途に主人の帰りを待つ姿は目に浮かぶ。
文章の中にはリラの気持ちを代弁するセリフは一つも無いだけに、人間の都合にすべて合わせ、それが幸せと思ってるように映って、読んでいて苦しかった。
仕事も彼氏ともうまくいかず、それが犬との生活が疎ましく思えてくるなんて寂しいですよね。
そういう形でしか、藍に伝わらなかったのが残念でならない・・・。

〜という、なんだか犬目線で読んでしまってるのは、どうも主人公を最後まで好きになれなかったかも…。
反対にフルタイムで働く女性ならかなり共感できるのかもしれないですね。

リラは藍や彼氏、そして出会った人に無償の愛を与え続けていた。
それに答えるのってやっぱり大変。向き合うことの難しさも(私に)教えてくれたね。。


8点
2010.04.28 Wednesday 12:23 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ひかりをすくう』 橋本紡 光文社文庫

 突然こころが壊れてしまった。そんな私を、哲ちゃんは静かにそっと抱きしめてくれた。私にとって、ありふれた日常が最良の薬になった…。この世界に降るもうひとつのひかり。ひとの可能性を描く切実な物語。

初読みの作家さんです。
仕事にやりがいを感じ一人前として働き出した時に起こった発作、その時に偶然?居合わせた哲っちゃん。
仕事から離れ、田舎の古い一戸建てに住みだした二人。
逃げ出すように飛び出してきた二人ですが、ホンワカした雰囲気と大きな自然と、ちょっと影のある女の子と子猫。
徐々に癒されてく…と、元同僚からの電話だったり、姉の登場だったりと、のんびりだけではいかない生活だけれども。。
哲っちゃんは、バリバリ働いてる時とまったく反対のノンビリマイペース。
そんな彼も過去が有り…
そのなかで、時が解決できるものも少なくない、けれど少しずつ変わってく智子にエールを送りたい。
 
8点
2009.07.26 Sunday 20:10 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『とっても不幸な幸運』  畠中 恵  双葉文庫

とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1) (双葉文庫)
とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1) (双葉文庫)

新宿の酒場に持ち込まれた「とっても不幸な幸運」という名の缶。中から現れた不思議な物が常連客たちにもたらしたものは、幸せ?それとも・・・・・・?「しゃばけ」シリーズで絶大な人気を得た作者が贈る、現代版ファンタジックミステリー!

「とっても不幸な幸運」という名の缶が100均で売られていて、その缶を新宿にある『酒場』という酒場で常連だったり店員が開けてしまい大騒動という展開を、短編連作という形で描いている。
最初読みにくさを感じるが後半に入ってやっと事情が読めてくるという勘定。
缶を開けた瞬間からSFティックな展開がスタート。災い転じて福となす〜みたいな展開だが、話が進みたびにそれぞれの人物と常連客たちの人の良さなどが出てくる。
そして何故この缶がこの酒場に登場するのか。
ラストの部分がちょっと説得力に欠けるような気がしますが、こんな酒場の常連になってみたいかも。

>7点
2009.01.07 Wednesday 05:55 | comments(0) | trackbacks(1) | 

『ハルさん』  藤野 恵美  東京創元社

ハルさん (ミステリ・フロンティア 31)
ハルさん (ミステリ・フロンティア 31)

「天国の瑠璃子さん。僕たちの娘は今日、お嫁に行ってしまいます」 娘の結婚式の日、お父さんのハルさんが思い出す5つの謎。頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿をやさしく綴った、ほのぼのミステリ。

今日結婚式を迎える娘…を持つ父親ハルさん。
結婚式を前に娘の成長を回想していく物語です。

早くに結婚したのに、先に亡くなってしまった妻。
残された父と幼い娘、そのまわりを取り巻く幼稚園の先生だったり、お友達だったり…。きっと走馬灯のように思い出すとはこのことなのだろう。

困った時にいいヒントをくれる、心の中で生きている瑠璃子さん。
やがて、嫁に出る娘をみて、ハルさんはどう思うのか…。

駆け抜けた男の子育て、結婚式が終わった後、きっと瑠璃子さんとの日々が始まる気がする。

9点
2008.11.16 Sunday 22:29 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『みぃつけた』  畠中 恵  新潮社

みぃつけた
みぃつけた

ひとりぼっちで寂しく寝込む幼い一太郎が見つけた「お友だち」は、古いお家に住み着いている小さな小さな小鬼たち。ちゃんと仲良くなれるかな? 「しゃばけ」シリーズから飛び出した、ビジュアル・ストーリーブック。

「しゃばけ」シリーズは未読なのですが、イラストが可愛かったので手に取ってみました。
「しゃばけ」シリーズ自体が時代モノなのですが、おとぎ話のような可愛らしさがイラストと合っていていいですね。一太郎の話し方も可愛らしく、出てくる小鬼たちも表情豊か。
『しゃばけ』は積読の山にあるので近い内に手に取ってみたいと思います。
2008.02.10 Sunday 14:51 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『月光スイッチ』 橋本 紡  角川書店

月光スイッチ
月光スイッチ

例えば月の明かりを灯すように、世界を少しだけ変えるスイッチがある
セイちゃんの奥さんが子供を産むために実家に帰っている一ヶ月半、新婚生活(仮)が始まる。待ち望んでいた、二人だけの穏やかな日々、なのに。例えば月を灯すような、何かを変えるスイッチを探す、一夏の物語。


初読みの作家さんです。ライトノベル中心だと思ってたので、主人公の女性が大人というのが意外。
でもかなり幼い考えの女性なんですよね。
ただ、(仮)新婚生活を送るようになってから出会った人達は
とてもユニークで人生経験が豊富で面白いかった。
ただ後半、主人公が小学生の女の子にきつく言うシーンがあり、
これは私自身のことだとすぐ気付くのですが…結局言いっぱなしだし、
あんまりその女の子にフォローした感がなく、
自分の思うままに動いてる主人公に好印象を持つことなく
読み終えてしまいました。

7点
2008.01.17 Thursday 00:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『誰にも見えない』  藤谷 治  小学館

誰にも見えない
誰にも見えない

私、わがままに生きてる。だけど、ひとりぼっち−。ごく普通の私立女子中学に通う14歳の女子中学生が出合った、やさしい奇跡とは。誰にも見えない美しい心を澄んだ筆致でとらえた小説。

私立中学2年の瑠奈が、両親の考え方に疑問を持ち、親友?に振り回されるその葛藤や心のモヤモヤをノートに書き綴っていく…そのノート全部が小説の中身となっている。

両親に強く愛して欲しいとは書いていない、ただ、私を見て欲しい。
そして小学生の時に通っていた親友も彼氏のことばかり…なのに「私達、親友よね」と確認する。
親にとってのいい子どもであり、友人にとってのいい親友として振舞っているけれど、その胸の内は複雑。その良い子でい続けるが故の葛藤がよく出ている。

中二の女の子の文章ということで、読みにくいけれど、何となく判るな〜。
我が家は男の子ばかりなので経験はないけれど、女の子でよく本を読んでいる子は、ちょっと大人で本を読んでは分析したり人間観察したりするものなのかしら…。
あくまでも本人中心なので、親の立場から見れば、考え方は子どもだけど上から目線・・・っていうのが、ちょっとリアルかな(笑)
行き詰った時に考える『死』や自分の存在価値に、この女の子も直面するのだが、そのときに出会うおじいさん、この人がイイ!
こういう時にどう説明するか〜とか、納得させる言葉は難しい。
しかし、このおじいさんはサラリと教えてくれるのだ。
このとき言葉だけでは…ダメなんですよね。
上辺だけの言葉は子どもには見透かされる。

瑠奈のノートは終わりはきっとモヤモヤが晴れてたはず。。

14歳の子を題材にしてる本としては結構良いと思う。
親にも子にも〜オススメかな。

↓でも…
8点
…かな(^^ゞ
2007.05.12 Saturday 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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