残しておきたい日本のこころ
時代を超え、風土を超えて、語り継がれ、聞き継がれてきた民話。幼少期に民話を聞いた体験を振り返るひと、より実証的に民話を解読するひと…。きら星のような作家たちが、それぞれのアプローチで民話について論じる。
みかんのReading Diary♪…本など諸々の感想、あと気になるものをUP。。
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『残しておきたい日本のこころ』 重松 清 幻戯書房
[ >>>重松清 ]
残しておきたい日本のこころ 時代を超え、風土を超えて、語り継がれ、聞き継がれてきた民話。幼少期に民話を聞いた体験を振り返るひと、より実証的に民話を解読するひと…。きら星のような作家たちが、それぞれのアプローチで民話について論じる。
『ブランケット・キャッツ』 重松 清 朝日新聞社
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ブランケット・キャッツ 馴染んだ毛布とともにレンタルされる猫たち。「いま」を生きる人の孤独と猫のしなやかさ。リストラされた父親が家族にささやかな夢として猫を借りてきた「我が家の夢のブランケット・キャット」など、直木賞作家が贈る7つの心温まる物語。asahi.com連載の単行本化。
『くちぶえ番長』 重松 清 新潮文庫
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くちぶえ番長 小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだ―。 サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。 雑誌『小学四年生』に連載されたものに書き下ろしを加えた、文庫オリジナル作品。 最初は作者が4年生だった頃を思い出す…というような書き出し。 女の子だけど、番長になる!と宣言。ツヨシとマコトはお互いの親が親友だったこともありクラスの子達より放課後マコトと会う機会も多かったのだが、そのうち淡い恋心をもったりもする。学校の中には年上のガキ大将みたいな子達も、クラスの女子達もだんだんマコトを認めつつあったけど…。 大人になって子どものころのことを思い出すことはあるけれど、こんなにヒーローっぽい子が居たらなぁ…なんて思っていた。グイグイクラスの子を引っ張っていってくれる子、クールだけど、大事な時に発言したりする子…なんてね。 私の子どもの頃の記憶にはこういう子が出てこないけれど、居たらいいな…っていうこがこのマコトかも。 こんな子がいたから、積極的になったりと、楽しい思い出が出来ただろうな。 主人公ツヨシはきっと思ったと思うし、こうやって振り返ってるけれど、マコト自身はどうだったのかな…4年生の時はよい思い出となったと思うけど、その後のマコトのことが心配になる。 過去の思い出は美化されていくが、その記憶の横に出てくる、マコトと両親達のエピソードは、綺麗だけじゃない大人の事情も見えたりする。 悲しくなったら口笛を吹こう…。 大人も子どもも是非。 >8点
『きみの友だち』 重松 清 新潮社
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きみの友だち 小学校からの下校時、あることから交通事故にあい主人公は松葉杖を使う生活となってしまった。この事故で友だちとの友情関係のバランスの悪さについていけなくなる…。友情っていうのは何処のどういう範囲で言うのだろうか。本当の友情とは何か…細い糸で繋がっているこの関係は友情なのか…また、相手を本当に思いやるってことは…大事なのは形なのか気持ちなのか、また固い友情と思っていたものが崩れようとした時に気付かせてくれた何か…。 沢山の子どもたちの沢山の友情のカタチ。ひとりぼっちになっていると感じている子ども達や必死にひとりぼっちにならないように努力する子ども、どちらも焦りを感じている。 短編連作というかたちで、いろんな子どもが描かれている。そのなかで悩みを解決出来ている子もいれば、そこまで書かれていない子もいる。。乗り越えられずに大人になっている子もいるんだろう…とてもリアルで読んでいて胸が痛む。 主人公と年頃の子どもを持つ親が読むと、小説だけの世界とは思えず、スラスラとは読めない心苦しい物語だけれど、それでも読んでおいてよかったと思える内容。もちろん子どもだけの世界でもないと思うこの物語…奥が深すぎます。。 >9点
『なぎさの媚薬〈2〉哲也の青春・圭の青春』 重松 清 小学館
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なぎさの媚薬〈2〉哲也の青春・圭の青春 哲也も圭は過去に好きだったのに思いを告げず亡くなってしまった女性が居た。もしあの時彼女を拒まなかったら、今、彼女達は生き続けてたかもしれない。 なぎさに会って過去の自分に一時でも帰れるのなら・・・。
『うちのパパが言うことには』 重松清 毎日新聞社
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うちのパパが言うことには 2001年の夏から2004年の暮れまでに書かれた重松さんのエッセイ第2弾。 作家重松清…というより、父シゲマツとしてのエッセイが多いですね。 雑誌掲載が殆どなので、時事ネタが多いのですが、それでも印象的な出来事や事件について、父シゲマツとしての意見が述べられています。 それは、私達が子どもが絡む凶悪事件について、色々思うように…。 小学生の頃に6回も転校をしたというシゲマツさん。それだけたくさんの思い出を持っている。 だから…かな。子ども達の事に敏感である。 子どもの頃と大人の目線で書かれた懐かしさとリアルが両座するエッセイでした。 なんでも初めての…は、とっても良かったなぁ。。
『その日のまえに』 重松清 文藝春秋
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その日のまえに 7編の短編連作集。 大事な家族が居なくなる…その日までを家族として、そして友人として、幼なじみとして、その日を受け止めていくまでを描いている。 タイムリミットを突きつけられたような命の期限。その日に向って生きていくことを相手に、これからも生きていく側はどう接し、どう受けていくのが良いのか。 出てくる家族は死を迎えるにはまだ早い年齢、そして私達読み手に近い年齢でもある。家族として一番充実していて、そして忙しく子ども達も成長記、思春期の真ん中にある。もっと人生の先にあると思っていたモノが突然目の前に現れたという印象だ。 いつかは来るだろうこの瞬間、自分は当事者なのだろうか?それとも見送る方になるのだろうか。 いつか必ずその日を迎える私達に心の準備をするきっかけとなる物語だった。 >10点
『明日があるさ』 重松清 朝日文庫
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明日があるさ 単行本『セカンドライン』の記事を半分ほどに減らし改題、文庫化した初エッセイ。 時代を切り取った小説を書く重松さんは、自身の文章をかき氷だという。時間が経てばただの水になる。しかし「あたりまえの暮らし」という水を加工するのが好きなんだと。なるほど。確かに作品には何気ない日常の生活の中のキラリと光ったり濁ったりした部分を映し出している、そのことはとても大事で、水のように流れ続けている。重松さんはこれからもずっと書き続けるんだろうな…。 文庫化にあたり、エッセイを各章に分けていて読みやすくなった。また『ナイフ』の後書きにも出てきたSくんについて書かれた章もある。 あと、特に気になったエッセイは、 ■学校が「安全」だって? ■「負け」に負けないで ■手加減するな ■カレーライス ■田村章と岡田幸四郎 ...他。 家族・夫婦・親子・少年・友情・イジメ・ニュータウン・故郷…何故重松さんがこだわり続けるのか…少し理解できるエッセイ。 オンライン書店ビーケーワン:明日があるさ「著者コメント」
『いとしのヒナゴン』 重松清 文藝春秋
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いとしのヒナゴン ふるさとが教えてくれたもの。それは「信じる」ことでした。(帯より) 1970年代前半、広島県比婆郡内で相次いで目撃されたとして話題を呼んだ「ヒバゴン」が題材。…一字しか変えてない!!〈笑〉 東京でコピーライターをしていたノブが田舎に戻ってくると、町は市町村合併で揺れている。現職町長のイッちゃんは、とても個性的で市町村合併には反対、近隣の町長や町民とも折り合いがつかない。その上、ノブの祖父が見たという「ヒナゴン」が目撃されたという。「ヒナゴン」のいる・いない、「市町村合併」の賛否、と町の中は大騒ぎとなっていた。 登場人物が多く、学校や役場の中だけではおさまらない、町内の人と人との繋がりや郷土の思う気持ちが入り乱れている。 何故、昔現われて騒がれたヒナゴンがこの時代にまた現われたのか。その意味は…。 以下ネタバレあり
『なぎさの媚薬―敦夫の青春 研介の青春』 重松清 小学館
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なぎさの媚薬―敦夫の青春|研介の青春 「敦夫の青春」「研介の青春」という二つの中篇から構成されている。 「どうも、薬を服まされるみたいだぞ、なぎさを買うと」 誰でも会えるわけではなく、向こうから声を掛けてくる。なぎさに出会えると過去の自分に戻れるというのだが。。
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