<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

『東京日記 卵一個ぶんのお祝い。』  川上 弘美  平凡社

東京日記 卵一個ぶんのお祝い。
東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

雑誌『東京人』にて連載中の『東京日記』の単行本化です(2001年6月号~2004年5月号分を収録。続編も予定)。
著者ならではの、エッセイとも小説ともつかない、おかしみとシュールさの入り混じった世界が広がる本書は、川上的世界のエッセンスがたっぷりつまった、ファンの期待にこたえる一冊です。


先に『東京日記2 ほかに踊りを知らない。』を読んでたのでコチラも読んでみる事に。
コチラの方は月によって何となくのテーマがあってシンプルで面白いです。
約3年間の日記なんですが、川上さんの周りの時間の流れはいつも同じ、ゆったりですね。
よくお友達と外食をされるようですが、オシャレな場所より定食屋さんなどゆっくり飲みながら食事をされることが多いのかな。小説に出てくるクダリはこういうところからきてるのかも。また美味しくて楽しい時間を表現されるのが上手い。川上さんの小説の魅力の秘密を知ってしまったのかも。
2008.03.03 Monday 13:46 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『東京日記2 ほかに踊りを知らない。』  川上 弘美  平凡社

東京日記2 ほかに踊りを知らない。 (東京日記 (2))
東京日記2 ほかに踊りを知らない。 (東京日記 (2))

たんたんと、時にでこぼこ、どこかシュールに、日々は流れる…。不思議で可笑しく、ちょびっと切ない。カワカミさんの、5分の4(くらい)はホントの、日々のアレコレ。『東京人』連載を単行本化。

『東京人』2004〜2007年分を収録した一冊。
一日を一言で終わらせちゃったり、出会った人を書いただけ…ていうのもあれば、ちょっと思ったことを書いたりと…それは川上さんでないと書けない文章で日記。
とても不思議な空間で生活されてるような感じ。きっと感性が全然違うんだろうと思うけど、そうかと思えば、あ・分かる、と思うエピソードもある。
読み始めたらすぐに川上ワールド。
結構ユルめで面白かったです。

…しまった!1を読んでなかった(>_<)
2008.02.05 Tuesday 01:22 | comments(2) | trackbacks(2) | 

『ハヅキさんのこと』  川上 弘美   講談社

ハヅキさんのこと
ハヅキさんのこと

ささいな男女の機微を描く掌篇小説集。
26編、どれも5ページほどで終わる短編集。
川上さんはエッセイが苦手なのだそう。ならばエッセイのような短編を〜ということで、こういう形になったらしい。
川上さんに似た主人公がいたり、また川上さん世代の恋だったり愛だったり出会いだったり…エッセイと物語、どちらにも取れるような短編集だ。
独特の時の流れと雰囲気を持つ作品は川上さんの作品の特徴だ。だからどれも繋がっているような気さえもする。
ただ、私の好みとしては短編よりも長編のほうが好きなので、物足りなさを感じた。
たった数ページで世界観を出すのもすごいって思うけど、もっと出てくる人達を知りたい。
いつかこの短編の中から、物語を出して欲しいな。
(勝手な希望だけれど・・・/苦笑)

>>8点
2007.02.13 Tuesday 00:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『夜の公園』 川上弘美  中央公論新社

夜の公園
夜の公園

いわゆるW不倫をしている夫婦とその相手の目線から描かれた、独特の距離感と愛し方が章に分かれて書かれています。

夫婦生活も幸夫のそっけない態度に段々冷め、そのうちに自分は夫を愛していないと気づくリリ。リリのことは妻として好きだが、リリとは別に春名のことは女性として好きである幸夫。当然気持ちはすれ違うわけです。
これによってドライな関係となる二人にその周りに居る人達。スレスレのところで距離感を保ち、それでも割り切っていた夫婦と不倫の関係。その保たれた関係が崩れた時の気持ちの揺れが、自分が誰を愛していたのか…を気づかせます。

人への愛情の表し方はそれぞれあると思うのですが、この物語に出てくる人達はみな内に秘めてしまっていて、相手には伝わりにくい!…そこがすれ違っていく原因のひとつだと思いますが、またこの人間関係が実に狭く輪になっているという…とてもいびつな関係となっています。

どの登場人物にも共感しにくく、大人の恋愛にはこんなこともあるかもしれない…とは思いますが、恋愛にも疲れていくリリと幸夫と春名たち、この人達にかかわってしまった暁と悟の兄弟…。
どう繋がれば正解…なんていうのがない。
実に難しい…。
7点
2006.09.07 Thursday 10:25 | comments(7) | trackbacks(11) | 

『古道具 中野商店』 川上弘美 新潮社

古道具 中野商店
古道具 中野商店

あくまでも古道具屋の中野商店。
ここでは時間の流れ方がゆっくりだ。

店主の中野さんと中野さんの姉マサヨ、従業員のタケオに主人公のヒトミ。この四人はこのお店のように静かで個性がはっきりしていて味のある人たちばかり。そして魅力的なのがこの四人は常に誰かを好きでいることだ。
主人公ヒトミも不器用な表現しか出来ないタケオを本当に好きなのか理解できなかったり、ヒトミもまたタケオにははっきり伝えられずにる。

12編の短編連作となっていて、1編読むごとにその場所にトリップした気分になる。。あと淡々とした口調、ちょっとした小声で話すような言葉やしぐさまで書かれているのに、人物そのものはうっすらベールに包まれたような、読み手に想像させるように書かれている。

それぞれの恋愛感の食い違いがとても面白い。とってもドライな感じだが言葉に出さない部分で結構想っている。つかず離れずの距離感がベタベタしていなくてイイ。

最後の編はそんな彼達がグッと近くに来る。ちょっと幻想的な部分が一気にリアルに伝わってくる。
読了後は心地よい。淡々と読んだ筈なのに、しっかりこの世界にはまっていた。

8点

角田光代さんの書評
BOOKセレクト
Yahoo!インタビュー
2005.09.03 Saturday 17:54 | comments(12) | trackbacks(15) | 

『溺レる』 川上弘美 文藝春秋

溺レる
溺レる

8編の短編集。
男女2人の会話が中心。
どの作品も大体40代ぐらいから上の男女で、名前をカタカナで呼んでいる。タナカさんは田中サンかも知れないし田仲サンかも知れない、目の前に居る相手は知っていても、それ以外の事は判らないし判ろうとしない関係?
一緒に居るの時の相手だけがすべてのような。。。

言葉に表現しにくくて、不安定な感情の動き。どう考えていいか判らないのに、相手の事ばかり考える。この関係が良くなって幸せになりたいとか、結果とかを求めない・・・・というような恋愛物語。
…なのに、どの話も緊張感が漂っている。

好きだとかトキメク…ではない、形や枠にはまらない大人の恋愛表現の一つ。。なのかな。

7点
2004.11.27 Saturday 16:58 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ニシノユキヒコの恋と冒険』 川上弘美 新潮社

ニシノユキヒコの恋と冒険
ニシノユキヒコの恋と冒険

10編の短篇連作集。
「どうして僕はきちんと女のひとを愛せないんだろう」
ニシノさんが付き合ってきた10人の女性達がニシノさんをどう思い好きになり別れたのか、女性の視線から描かれている。

ニシノさんは子どもの頃から不思議なオーラを出しつつ、ハンサムで女性にはとても優しく仕事も出来て×××が××くてモテる。なのに、付き合う女性とは、必ず別れが来る。
愛し方を知らないニシノさんは、結局女性から愛されることを知らないまま年を重ねていく。モテて女性の居ない時は無いぐらいなのに、とても淋しい。
ここで女性の目線で書かれている付き合ってきた方達はとてもシッカリしていて、ニシノさんを知ろうとしり、好きになろうとしている。。。が、とても掴みにくいニシノさんを、ずっと愛し続けるのは無理だと皆分かってしまう。そしてダラダラ付き合うのではなく、終わる。

自分に正直で、恋に恋するような心のまま、大人になってしまう。
表紙のように、女性の人生のなかでポツンと波紋を落としていくけど、誰とも交わらないそれぞれの中のニシノさん。
本人はとても淋しい人生なのかもしれないけど、周りの女性達からは、ちゃんとニシノさんを見つめている。

不思議・川上ワールドに、私はハマってしまいました・・・笑

9点
2004.02.18 Wednesday 06:12 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『光ってみえるもの、あれは』 川上弘美  中央公論新社

光ってみえるもの、あれは
光ってみえるもの、あれは

江戸翠(みどり)は16歳の高校生。
フリーライターの母・愛子と祖母・匡子との三人暮らし。それからよく家に来る大鳥さん。不思議な距離感があり、個性的な大人の中で、翠が大人へと成長していく。

主人公が、普段平静を保ちながらも、内面はとても冷めたり、ふとしたことに色々考え熱くなったり・・・、と少年期の気持ちの揺れが表されていた。
そつなく大人の言うことを聞いてきた翠が、友人の花田や平山水絵との出会いで、次第に自分の中にある、本当の気持ちを見つけていく様子が良い。

四年生の時から、言葉にはしなかった思いが、花田との夏の経験から決断へといく姿はナカナカ良かった。

寓話的な話が多い川上さんの作品の中で、この作品は少年の成長記になる。
読み始めの少し変わった家族の理由も最後まで読めば、私は納得できるものだと思ったし、その部分が一番話の大事な所だった。
その点が最後にはとてもリアルに感じる話だと思う。
高校生から見る、複雑な大人の事情は読み初めに感じたものと、同じなのかも知れない。

主人公と母との設定から、川上さん自身に近い作品ではないか…と勝手に想像した。

8点
2003.09.17 Wednesday 12:06 | comments(2) | trackbacks(1) | 
 | 1 / 1 PAGES |