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『どちらとも言えません』 奥田 英朗 文藝春秋

いやほら、たかがスポーツなんだから。キツい野次に無責任な噂、好きに言わせてもらってます。でも、そう興奮しないで、大目に見てください。ちゃんとアスリートたちを尊敬してるんですから。オクダ流スポーツから覗いてみるニッポン。

雑誌『Numbe』で書かれた連載エッセイ・・・。
前回『延長戦に入りました』に続くスポーツエッセイなんですが・・・自由に書かれてます。本当つづやいてるような(笑)
あくまでも奥田さん目線なので。
で、単行本になってる時点で話は古くなるわけですが、それでも面白く読めます(それなりにスポーツニュースを見るぐらいの情報を持ってる人にはですが。)
また奥田さんはドラゴンズファンでもあるので、さらに面白く読める人が限られてくるような。
おもにサッカー野球ネタが多いので、アラフィフのオジサマと会話してる感じで読めます(苦笑)

2012.06.24 Sunday 16:28 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『用もないのに』 奥田英朗 文芸春秋

星野ジャパンに怒り、恐怖を堪えてジェットコースターに乗り、うどんを啜りながら歩き遍路に挑む。ニューヨーク、北京、仙台、香川…。ものぐさ作家・奥田英朗の珍道中。

前回アテネオリンピック観戦記を綴った『泳いで帰れ』の第2弾的な本です(出版社違うけど…)
今回はちょっとユルイというか、観戦レポ的にも弱くて盛り上がりに欠けてるよう。〆のセリフが同じなのがある意味可哀相です。また4年後リベンジするかな??
あとはNYで大リーグとジャズを堪能???
楽天イーグルス観戦記はまだ田尾監督だった頃。
またフジロック観戦、灼熱の愛知万博、ジェットコースターええじゃないか体験記(笑)、そして四国お遍路歩き旅・・・と体を張った取材ばかりでご苦労様です。
タイトルが用もないのにっていうのは、特に取材ではなかったのか??
いやいや・・・いずれこの旅行のネタが入った小説が登場することになるのか…。
私的にはお遍路の部分が面白く読めたんだけど。。
私もエッセイばかり読まずに小説読まないと(^^ゞ
2009.11.26 Thursday 02:07 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『家日和』  奥田 英朗  集英社

家日和
家日和

ネットオークションにはまる専業主婦。会社が倒産し、主夫となる営業マン。夫と妻。ちょっとずれていて、でも愛情がないわけでなく…。ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。ビター&スウィートな「在宅」小説。

6編の短編集。在宅小説って何?と思ったら、主人公が日常の生活(家)で起こる事を描いた小説。短編ながらどれも面白い。

「ここが青山」
会社が倒産し、主夫になることにした主人公。代わりに妻が働きに出始めたが…。
暗い話と思ったらそうではない。むしろエンジョイしている。家庭内ではさほど問題にもならず快適なのだが、周りにはそうには映らない。
男性ならではの、ちょっとした拘り、大雑把な女性より主夫に向いてるんじゃないかな。

「家においでよ」
妻が出ていった後、家の中を趣味のものを一つ一つ吟味しながら揃えていく、それは独身時代に揃えたかったものだったりと、とても居心地のいい空間となっていた。
 寂しくなった家の中で、お気に入りの家具を揃えることで寂しさを紛らわす…どころか妻の心配はしなくていいのか??って思ったけど、妻が出て行った理由もさほど大したものではなかったのかな。一人になって見えてくるものは、妻だけでなく友人達の本心や家庭だったりして。

「夫とカーテン」
カーテン屋をオープンさせるといって、既に会社を辞めてきた夫に呆れるプロのイラストレーターの妻。破天荒な夫にカリカリするのだが、そんな時こそいい作品が出来る。夫への怒りとインスピレーションは比例するのか。ただ困った人・と思っていたのが、自分の作品の出来に左右されてたと知ってから、夫の良いところも見えてくる。けれど、この妻だからこそ夫も自由気ままに出来るのかも。フフッと笑える夫婦です。

「麦と玄米御飯」
どの作家さんもそのような気がするけど、N木賞を獲ると某賞を獲った作家さんが主人公の物語を書かれてるような(気のせい?)。
 某賞を獲り、家庭にもゆとりが持てるようになった妻は、パートを辞め近所に住むロハスにのめり込む夫婦に感化され、我が家にもロハスをガンガン取り入れ始めた。
作家の主人公は少しエスカレートし始める妻に困惑しながらも、そのロハスで被るストレスを小説にしたいと思ってしまう。。
 きっと小説が行き詰ってしまうと、家庭の中でネタを探してしまうのかも。そんな心理がありつつ、暴走しそうな妻に困惑しながら態度では表せなかったりする、このうろたえっぷりが面白い。

 毎度思うけど、女性の描き方やその呟きが、リアリティがあって面白い。
前に『マドンナ』という女性OLが主人公の短編が、実に女性が女性らしくてビックリしたけど、普通の主婦も描けるのにまたビックリ。
 大した事件は起こらない、でもちょっとしたハプニングや、会話のネタになるぐらいの出来事が面白く描かれている。
とても楽しめた。

…奥田さんって結婚してたっけ??

8点
2007.10.24 Wednesday 08:57 | comments(4) | trackbacks(10) | 

『野球の国』 奥田英朗 光文社

野球の国
野球の国

『小説宝石』に2002年4月〜8月号、11月号、2003年1月号に掲載された紀行モノ。
プロ野球のキャンプを見に行ったことも書かれているが、それが主ではなく奥田さんが過ごした旅が描かれている。

奥田さんの紀行エッセイはこれが第1弾になる。
2002年…4年前のことを思い出すのは難しいがドラゴンズの正捕手・中村がベイスターズに行ってしまい寂しい思いをしていた年…と思えばピンとくる(…人は少ないだろう/苦笑)。
奥田さんは岐阜出身でドラファン。。そしてちょっと疲れていた(というより弱ってた?)奥田さんは沖縄へキャンプを見に行き、休養もしてゆっくり過ごそうと、急に旅に出てしまう…これが奥田さんのふらり一人旅の始まりだったのかもしれない。

その土地で計画も立てず映画館に入ったりマッサージをしてもらったり、タクシードライバーとの会話やホテルの愚痴も隠すことなく描かれている(笑)
そんなサプライズ連続の旅は読んでいて面白い。
私もドラゴンズというかプロ野球の話はマニアックでなければ分かるので、結構面白く読めた(小ネタが)。
タイトルの割りにはプロ野球の話は少ないので、野球ネタを期待していた人には物足りなさは感じると思うし、面白おかしく…は書かれてないので、賛否両論は出そうな気がするけれど、奥田さんの作品の面白さがどこから生まれてるのかは分かると思う。
沖縄といえば『サウスバウンド』を思い浮かべるが、あの父が生まれたのもこの旅があったから?なんて想像する。
沖縄編・四国編・台湾編・東北編・広島編・九州編 と地方球場にも足を伸ばしていて、奥田さんの愚痴だったり思ったことが結構ストレートに出てるし毒っぽいところもある。
しかしTVで何だかんだと言いながらプロ野球観戦してる時ってこんな感じなのかも。
万人向けのエッセイでは無いけれど、一部の人にはウケそうな本です。
2006.10.02 Monday 10:10 | comments(2) | trackbacks(2) | 

『町長選挙』 奥田英朗 文藝春秋

町長選挙
町長選挙

『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』に続く伊良部シリーズ第3弾。
4編の短編連作となってますが、最初3編は明らかにあの人に似せて書いている!と分かる主人公となってます。
きっと似せられた人も陰では苦労してるんだろうなぁ。
強烈に濃いキャラの患者さん達は明らかに一線を越えた感じで危なげ、でもそんなぐらいが丁度いいのが芸能界やらトップに立つ人なんでしょうか。伊良部先生が霞んで見えますね。。

最後の『町長選挙』は伊良部先生らしさが出てますが、この島の人たちもすごいパワーを持った人たちばかり。投票日が近づくにつれエスカレートしていくし、伊良部先生もシッカリ巻き込まれていきます。
もはや何でもアリ??状態です…、島の人たちが(苦笑)

『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』では伊良部先生のトンデモぶりが発揮されてましたが、今回はおとなしく見える。充分面白いことしてくれてますが、それ以上に周りがトンデモない人ばかり…。

……それだけ病んでいる人が多いのか。
……病んでいることに気付いていない人が多いのか。

伊良部先生はまだまだ必要とされるんだろうな〜トンデモ精神科医でも。

8点
2006.07.08 Saturday 09:02 | comments(6) | trackbacks(15) | 

『港町食堂』 奥田英朗  新潮社

港町食堂
港町食堂

雑誌「旅」に連載されたエッセイ。
必ず船で目的地まで行き、着いた先の港町で食事をとったり散策したりと、マッタリ奥田流の視線と行動力で(笑)書かれた紀行記。
前回読んだ『泳いで帰れ』も紀行記だけど出版社が違うので、旅の展開も違うのだが、興味の無い事はバッサリ。奥田さんはこうようなキャラなのか、自然体というかラフな格好で軽く話す口調そのままで書かれている…それが面白いのだけど。

N木賞受賞しても大先生扱いされない事をチラチラほのめかせながらも、目的地によっては十数時間船の中という時間をの〜〜んびり怠惰に過ごす。そして地方の港町の旬の食材に舌鼓…実に美味しそうなのが伝わってくる。
しかし…。紀行記の割には、特にアチコチ出掛けるでも無く食事や飲み屋に出向いた話がメインだったのが物足りなかったし、その港町の風景は伝わってこなかったのが残念。ただ寝坊した奥田さんが超早業で家を飛び出すくだりなど、奥田さんの私生活もチラリと見えたり、飲み屋のおねえさんに作家としての知名度を聴いた時など(笑)ファンにとっては十分楽しめる内容でした。
2006.06.11 Sunday 09:55 | comments(2) | trackbacks(3) | 

『泳いで帰れ』 奥田英朗 光文社

泳いで帰れ
泳いで帰れ オススメ♪

この本は奥田さんが直木賞の授賞式を断ってまで見に行った(先にこの旅行が決まっていたらしい)2004年のアテネオリンピックの観戦記。主人公はもちろん奥田さんなのだが、こんなキャラだっけ…そうだった気もするけど(爆)とてもハイテンションだ(笑)

この年のオリンピックは日本のメダルラッシュという年で柔道に水泳に〜と、とにかく日本国内でも盛り上がったオリンピック。最初は野球目当てだったけれど、空き時間に見に行った試合で日本人選手が金メダルを獲るという、実に充実した旅行となったようだ。。
灼熱の太陽の下観戦した野球数試合、実況さながらの文章に読み手も同じように熱くなる。そして日本人が出る試合には観客席までチェック。有名人が来ていた事も押さえてある所が実に素人視線で同感してしまう(笑)
またアテネ市内のタクシーや外国人の観客について、とにかく驚きの連続が伝わってくる。。。とても面白いエッセイとなってました。

『泳いで帰れ』…これもまた意味深い(苦笑)
読めば判るのだけど、結構キツイタイトルだったのね〜。
2006.05.24 Wednesday 11:57 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ガール』 奥田英朗 講談社

ガール
ガール

 30代。OL。文句ある?爽快オフィス小説!

5編の短編集。
『マドンナ』が40代バリバリのサラリーマンの主人公たちなら『ガール』は独身30代女性達が職場でいいポジションに居ながら、でも結婚に焦りを感じつつ仕事をこなしている。戸惑い迷いながらもプライドはも高く、心の中の葛藤と戦いながら過ごしている〜といったような短編集となっている。

「ガール」
広告代理店に勤める由紀子達は半年ぶりに職場のみんなと六本木のディスコに来たが、かっこいい男性たちは私たちの所を通り抜け若い女性達の方へ行ってしまう。自分達実年齢よりも若く見えるし服装も派手なのだが、どうしても25歳前後の後輩達にはライバル心が出てしまう。でも由紀子より年上の光山さんは更に派手で、明るくまた綺麗でいるために努力もしている人だった。。。
自分はまだまだイケてると思いつつも男性陣の反応は素直に若い方へと流れていっている…判る…男性陣よ、判りやすすぎて主人公達は凹む。
…しかし、由紀子達には若い女の子達にはない輝きがある。キャリアウーマンならではの悩みを上手くまとめ上げていて面白い。
奥田さんはほぼ女性ばかりが出てくる物語もイイ感じで描けてしまうところが、本当凄いなぁ。女性は男性に相談しても話半分に聞いてるあたりが、上手いなぁ。
出てくる女性達がみんなカッコよく見えた。。

「ひと回り」
容子の部下に若いイケメン男性が入ってきた。その子が入ってきただけで職場の雰囲気も変わり自分もときめいているのが判る。他の女子社員も熱い視線を送っている。上司としては密かに見つめながらも、心の内で勝手に妄想してるあたりが可愛らしいのだが、反面疲れてしまう。
この新鮮な雰囲気の中、また女子社員同士の中でのやりとりの中で容子が思うことは…。
やっぱり等身大の自分が良い…ってことでしょうか。

…年齢制限なく(笑)女性にオススメ。
女性の強さと弱さと淋しさと…でも逞しくてカッコイイ女性達が描かれてます。

10点
2006.02.02 Thursday 18:35 | comments(15) | trackbacks(21) | 

『マドンナ』 奥田英朗  講談社文庫(再読)

マドンナ
マドンナ

四十にして、大いに惑う、痛快オフィス小説。

5編の短編集。
バブル期に入社して以来バリバリ出世コースで働いてきた40代の課長達5人が、純愛妄想や上司や妻子たちの間に挟まれ、悩めば悩むほど空回りし、追い込まれていく。この年になっての初めての苦悩が面白可笑しく描かれている。

「マドンナ」
新しく部下となった若い彼女はまずいことに自分の好みのタイプ、想うだけなら罪にはならぬとその時から片想いが始まるが、そのうちに彼女の身辺が気になり始め近づく男がいるだけでその男に敵意を持ってしまうようになる。。。
いい年の男が中学生並の恋愛心を持ち大人気なく嫉妬心を露わにしたりと、実に面白い。ちょっとのことで浮き足立ったりしたり、ガクンと落ち込んだり(笑)男は単純…を地で演じてしまうところが面白い。

「ボス」
新任の課長は同い年の女性、それもかなり頭も切れて、今まで通例となっていたシキタリなどを一心、課の中を新しく改革していくが、既にその課で長くいた主人公はボスに対して大いに不満を持っていた。
明らかに敵意を見せるが、好きのないボスにコテンパンに返されてしまいへこむ主人公。だが、同世代の妻はボスのことを応援し始めている。納得がいかず反発を続けるのだが…。
私もこれほど完璧に仕事や私生活をこなしてしまう人を見るときっと嫉妬心など持ってしまうだろうが、露骨にそれが出てしまうあたりが大人子どもしちゃってる主人公の面白さというか魅力なんでしょうね。

既にある慣習を壊されていくことを恐れたり、上司と部下との間で体裁を保ちたいと思う部分で板ばさみになったりと、みんなとの調和を保つことが大事と思ってきた40代ならではの主人公達の苦悩が面白く描かれている。この本では男性ばかりの主人公だが女性が読んでも分かる分かると頷きたくなる物語ばかりだ。
元気でバリバリ仕事をしているからこその悩みや葛藤が生まれる訳だが、どういうわけだかここに出てくる話はどれも笑えてしまう話ばかりだ。

あっという間に読め、読了感も良い。
悩んでいる割には決して暗くはならない。
職場で働く男性達を覗いてみましょう。

9点
2006.01.29 Sunday 03:48 | comments(12) | trackbacks(15) | 

『延長戦に入りました』 奥田英朗 幻冬舎文庫

延長戦に入りました
延長戦に入りました

92年から97年まで『モノマガジン』に連載したスポーツに関連したエッセイをまとめたもの。

30編以上あるのだが、テレビのスポーツ番組を見ながらあれこれ言う感じに奥田さんのスポーツ考が書かれている。

この頃は長野冬季オリンピックがあったりしたのでその話やら、奥田さんが中学高校としていた剣道と柔道、野球・ボクシング・レスリング・プロレス・ボブスレー…などから図書館のスポーツ紙の取りあいまで。。ユニークな視点で書かれている。

ちょっと古いエッセイなので話に出てくる大会とかももう過去の話、だけど今読むとその時代が見えてきたりするから不思議だ。(イチローがオリックス時代の頃だからね)。

後書きで…スポーツ系の棚に置かれると非常に恐縮するが、文芸書の棚で『邪魔』や『最悪』の横に並んでも…、ということが書かれていた。確かに社会サスペンス小説の横に並ぶには、まるで別の人の作品みたいだ。

女性より男性が読まれるとよりサクサク読めると思う。
もちろん、楽しめる話ばかり。
気軽にどうぞ。
2006.01.20 Friday 00:18 | comments(2) | trackbacks(4) | 
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