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2017.01.13 Friday  | - | - | 

『ちょいな人々』 荻原浩 文芸春秋

 カジュアル・フライデーのセンスを競う部長と課長、隣の庭木を平気で剪定する主婦、ペットを愛するだけでは足りない飼い主…。おっちょこちょいだけど愛すべき人たちの破天荒なユーモアワールド。表題作を含む全7編を収録。

'ちょっと’な人達が主人公の短編集。日常の人には言えないほどの悩み…でもコレが結構煩わしい。そんな人達の生活の断面を切り取ったようになってます。
ちょい悪オヤジに躍起になったり、隣家から出てる枝にピリピリする主婦・・・から、「犬猫語完全翻訳機」と現実離れした話も、おもしろおかしく描かれているので、すっきりライトに読めていいですね。

憎めない人達の一生懸命さが見えて、幅広い荻原さん作品のなかでもユーモア溢れる作品となってました。私はこちら系の話が好きなんだけどなぁ〜

8点
2009.12.24 Thursday 17:54 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『さよなら、そしてこんにちは』  荻原 浩  光文社

さよなら、そしてこんにちは
さよなら、そしてこんにちは

テレビ番組の健康コーナーを日々チェックしながら仕入れに追われる、スーパーの食品売場責任者。若い妻と愛娘にクリスマス・パーティーをねだられる住職…。プロフェッショナルの悲哀を描く短編集。

7編の短編集。
久しぶりに荻原さんの作品を読んだけど、やっぱり面白かった。
どの話にも本当日常の中に居そうなちょっと変わった人が主人公。
ちょっとしたことで振りまわされたり、プロであるはずなのに、素人さが抜けない人だったり…自分との葛藤にモヤモヤした人達が多かったかな…でもそれはみんなそうなのかも。
そんな気持ちに葛藤しながらも、それを解決するわけでもないけれど…。
、それでも明日はやってくる(笑)
そんな姿にちょっと共感したり…。

報われないけどかんばってる人達がいっぱい。
面白かったです。。

8点
2009.07.20 Monday 15:22 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『あの日にドライブ 』  荻原 浩 光文社

あの日にドライブ
あの日にドライブ


エリートサラリーマンから上司へのたった一言でタクシードライバーへ。
タクシードライバーとしての辛さと、すれ違う妻と思春期の娘、そして騒がしい息子のいる家庭。どちらも「こんなはずではなかった」生活。
「あの時違う選択をしていたら…。」タクシーを流しながら、人生の分岐点のところから自分に都合よく夢想し…理想の人生像を思い描く。実にご都合主義の空想なんですが、ドライバー生活が安定してくると、現実の家族のありがたみが戻ってくる。
生活が不安定なのが、そうさせるんでしょうが…主人公かなり愚痴ってますね〜。個室で一人っていうのがそうさせるのかも。利益が出るために努力や有能ドライバーの真似をしたりと必死さが伝わってきます。

……が、妻や娘達が父に気を使っている頃に、父ちゃんは家族を捨てたような妄想をしてた…って言うのが…。
夢見たっていいじゃないって話ですが、上司に仕返しではないけれど意地悪してるのもあんまり好きにはなれませんでした。この主人公のタクシーには乗りたくないかも。

7点
2007.01.15 Monday 01:58 | comments(5) | trackbacks(4) | 

『押入れのちよ』 荻原 浩   新潮社

押入れのちよ
押入れのちよ

表題含む9編の短編集。
荻原さんの作品を全部読んではないけれれど、短編集とは珍しいのでは…。ブラックユーモアが効いているホラーなんでしょうか…。
ミステリーとは違った怖さもありつつ笑いやホロリとくるものもあるという、荻原さんの作品の幅の広さが感じられた一冊です。

一番印象に残るのは表題の「押入れのちよ」。
タイトルだけでだいたい想像できるがこのちよが可愛らしい。
「コール」「木下闇」「しんちゃんの自転車」の物悲しい感じや「お母さまのロシアのスープ」では乙一風味で良かったですね。

どれもサラリと読めてしまいますが、これがダメって作品はなくどれも面白い。
でも、どれが荻原さんらしい物語なのか…?っていうと…分からない。
が、短編でも面白い…と改めて実感しました。

9点
2006.11.08 Wednesday 21:12 | comments(0) | trackbacks(2) | 

『ママの狙撃銃 』 荻原 浩 双葉社

ママの狙撃銃
ママの狙撃銃

曜子は優しい旦那様と可愛い坊やに囲まれた専業主婦。でも、彼女は幼い頃スナイパーとして育てられてきた。過去のことを忘れない日はないが、慎ましやかな生活を送っていたある日、一本の電話が鳴った。。

曜子の過去…これは外国映画の世界のような設定と日本の絵に書いた家族像とを合わせたこのアンバランスさがとても面白い。曜子が依頼を受けざるを得ない情況になっていくのは…と思うけど、家族の為にもそして娘の為にも必死になる曜子はカッコイイです。ちょっとチグハグな感じもするけれど、サクサク読めるし綺麗に纏めてたのは良かったです。

7点
2006.05.14 Sunday 15:14 | comments(2) | trackbacks(5) | 

『さよならバースディ』 荻原 浩 新潮社

さよならバースディ
さよならバースディ

1年前に東京霊長類研究センター内で自殺した教授の後を引き継ぎ、ボノボ(ピグミーチンパンジー)のバースディで言語習得実験を行う田中真。あらかじめ用意された単語のキーボードを使って言葉の意思疎通が出来るようにと訓練する「バースディプロジェクト」が進められていた。
同じ研究仲間の恋人・藤本由紀と一緒に研究を進めていたが、そんな彼女が突然…。

人間と動物の交流やふれあいの陰で、狭い研究所の中での権力闘争が繰り広げられている。またそんな狭い世界での真も、どんどん偏った思考となっていってるのが怖かった。
バースディだけが目撃していた事件、それを問いただそうとした真はもはやバースディに真実を伝えて欲しい為に今までの研究の実践ともなる聞き出しを行うが、話しが進めば進むほど、バースディを追い詰めるようで苦しかった。

事件に至る動機が思っていたより弱いもので、最初からバースディが事件に直接加担しているのが察せるので、読んでいても盛り上がりに欠けるように感じてしまった。
主人公に好感を持てなかったのがいけなかったのかしら。一気に読めたけど、虚しさだけが残った。

7点
WEB本の雑誌・書評
2005.12.27 Tuesday 01:54 | comments(2) | trackbacks(4) | 

『明日の記憶』  荻原浩 光文社

明日の記憶
明日の記憶

広告代理店で勤める50歳の佐伯は、人の名前が分からなくなったり、うっかり会議の時間を忘れてしまうようになった。眩暈や頭痛もあり大学病院で診察を受けると『若年性アルツハイマー』の初期症状と診断される。

ついさっきまで覚えていた事を忘れてしまうなんてことはよくある話だけに、どうしても自分に置き換えて読んでしまう。
段々症状が進むにつれ、会社の人間にばれないよう必死にメモを取り、家では体に良いと言うものは何でもチャレンジしてみるが、それも芳しい成果も出ない。失われていく記憶に恐怖と焦りに震える佐伯の心情は想像を越えるものとなる。
フェイドアウトしていくように人生の終わりを迎えたい、どうせ死を迎えるのだ。しかし、どうして私なのだろう。しかたがない。しかし記憶が無くなってしまったら、それは人間と言えるのだろうか?堂々巡りするだけだが、妻や娘・孫の顔まで記憶を無くしてしまうのが怖い。それだけは最後まで覚えておきたいと必死に書きとめ携帯には孫の写真を載せている。

所々に頭痛に襲われたりする場面があるが、本当に息をのむ。また記憶をなくす当事者でなく妻側の心理も少し書かれているが、妻側としてはこれからも記憶を重ねていく訳だから、これも痛々しい。
しかし。佐伯が最後まで忘れなかったもの。。。
…泣かせるねぇ。

10点
2005.01.17 Monday 15:51 | comments(2) | trackbacks(8) | 

『メリーゴーランド』 荻原浩 新潮社

メリーゴーランド
メリーゴーランド

東京の民間会社から故郷の駒谷市役所へ出向。そこでバブル時代に作られた、今は赤字続きのテーマパーク『アテネ村』の再建を任されるが、そこには古い体質で固められた独特の世界だった。。
「前例がない」などとにかく新しい事を拒む天下りの上司達。何を言ってもダメなのは分かったが、プロジェクトは進めなきゃいけない。昔の仲間に声を掛け、ゴールデンウィークまでに何とかしないといけないという主人公の心の焦りと、反対に回りはとってもマイペースな個性的な人たちをコントロールしていかなければという、どちらからも挟まれて四苦八苦している様子が面白い。

オープンに向けての様子と、オープンしてからの様子、その後とこれも町起こしの一貫の顛末を上手く描かれていてよかった。メリーゴーランドと主人公のラストの台詞が効いている。
9年ぶりに戻ってきた故郷、良いところも悪いところも見てしまった主人公はこのラストの後、どうするんでしょうね〈笑〉

8点
2005.01.11 Tuesday 15:59 | comments(0) | trackbacks(2) | 

『僕たちの戦争』 荻原浩  双葉社

僕たちの戦争
僕たちの戦争

現代の根拠ナシポジティブのフリーター尾島健太と1944年(昭和19年)バリバリの特攻隊員の石庭吾一は共に19歳。2人はそれぞれ違う時代の9月12日にお互いが入れ替わるというタイムトリップにあう。
現代から過去へ、しかも終戦前に行ってしまった健太の過酷な状況ながらも持ち前のポジティブさで、何とか元の時代に戻ろうとする。
また過去から現代へ来てしまった吾一はカルチャーショックを受けるのと、自分がいた時代の未来に来ていることを知ることになる。また今まで真面目に過ごしてきた彼の前にミナミという健太の彼女が現れる。。。

戦中の特攻隊の話も入っているわりには笑いも含まれていて楽しく、そして切ない話だった。お互いが元の世界に戻りたいと思い機会を伺うのだが、その時代にも馴染もうとするところが面白い、というか見どころとなる。
ミナミという女の子がキーになってるのだが…なるほど(何?)最初面白かっただけにラストはジーンとくる。。

事の始めが2001年9月12日、アメリカ同時多発テロが起こった日。
この作品で一番述べたかった台詞は健太が語ってくれている。

8点
2004.09.24 Friday 20:06 | comments(2) | trackbacks(1) | 
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